日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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90 巻 , 7 号
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  • 黒川 清
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1183-1185
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 前田 憲志
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1186-1191
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    わが国の慢性透析療法への導入症例の原疾患の割合は第1位が糖尿病性腎症で年々増加し,第2位の慢性糸球体腎炎症例は年々減少している.後者については検診による早期発見・早期治療の効果によると考えられる.腎機能低下に影響する予後因子として,尿蛋白量,原疾患,腎機能,血圧,降圧薬の種類,食塩摂取量が検出されており,早期発見と共に早期から各予後因子に対する腎機能保護を目的とした的確な治療の普及が望まれる.
  • 村上 睦美, 土屋 正己
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1192-1198
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    学校検尿は腎疾患を早期に発見し,早期に治療を開始することで腎不全への進行を阻止,あるいは延期することを目的としている.これら所期の目的は多くの面で達せられたが,学校検尿陽性者への対応が確立している自治体の数が全国的には半数に過ぎないなど多くの問題点も明らかになってきた.このような状況における今後の課題としては,検尿体制の精度維持,生涯健康管理システムの中での位置づけ,各種検診の総合化などが挙げられる.
  • 石田 久美子, 石田 裕, 山縣 邦弘, 小山 哲夫, 成田 光陽
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1199-1206
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    成人では職域,地域で健診が実施されているが,学童と異なり,暫定診断,結果の集計まで含めたシステム化は行われていない.茨城県の健診結果では,血清クレアチニン(S-Cr)異常者は尿蛋白陽性者に多く,また,年代が高いほど多い.一方, S-Cr異常者の6割以上が尿検査で異常を認めない.腎機能予後は尿蛋白陽性群,高血圧群で悪い.軽度腎機能異常者は腎障害としての治療を受けていない者が多く,成人領域における管理システムの構築が望まれる.
  • 頼岡 徳在
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1207-1213
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高齢者は生理的に腎機能が低下していることに加えて循環障害,尿路閉塞,薬剤など腎障害惹起因子に遭遇する機会も多く,病的腎機能低下を来たしやすい.さらに腎機能低下を来たす糸球体・尿細管間質性疾患としては半月体形成性糸球体腎炎,急性尿細管間質性腎炎,急性尿細管壊死などの頻度が高く,血中ANCA測定が半月体形成性糸球体腎炎の診断に有用である.治療は原因の除去が基本であるが,免疫抑制療法は患者背景を考慮して選択すべきである.慢性腎不全も高齢者に多いが, ADL/QOLを考慮した治療が必要である.
  • 川西 秀徳
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1214-1219
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    我が国の現医療制度のめぐるしい抜本的改革のさなか,第一線で臨床医療を提供するプライマリケアと臓器サブスペシャリティ・ケアの協調的役割分担で質の高い,経済的に効率化したチーム医療のパートナーシップとして両者が密接な連携をすることが必要である.即ち,腎臓病患者では全人的,包括的,継続的,加えて家族への配慮と地域密接型のプライマリケア医ゼネラリスト(総合診療内科専門医を含めて)と腎臓疾病をターゲットにしたより専門的又超専門的な腎臓サブスペシャリティ医との役割を明確にして,前者はゼネラルマネジャーとして最初に患者とコンタクトして腎臓(臓器)専門医との橋渡しをし,共に主治医となって個々の患者に質の高い医療の提供をしなければならない.このためにも,我が国の腎臓専門医は,腎臓学会認定研修施設で米国腎臓サブスペシャリティ教育カリキュラムで実践されているような効率よい,腎臓臓器に関する全ての分野での統括的,バランスのとれた,しかも高いレベルで標準化された臨床研修システム内容で養成され,より質の高い臓器専門医療の一端を担うことが求められる.
  • 飯野 靖彦
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1220-1223
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    日本の透析患者数はすでに20万人を超え,腎疾患患者の生活の質の低下と医療費の増大が問題となっている.透析患者数を減少させるには腎臓移植の啓発と透析導入患者数の削減以外にない.末期慢性腎不全予防には,学会,医師会,薬剤師会,国民のすべてが参加する“検尿のすすめ”プロジェクトが必要であり,現在,日本腎臓学会が中心になり計画中である.これはいつでもアクセスできる検尿試験紙で蛋白尿陽性になった患者に対し,一般医,腎臓専門医が積極的にかかわり,腎疾患患者を治療する重要なプロジェクトである.
  • 御手洗 哲也
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1224-1230
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    プライマリケアでは,まず尿沈渣で赤血球の存在を確認し,同時に尿異常の家族歴を含め,病歴を詳細に聴取する.次に早朝尿,および随時尿の検査を繰り返し,持続性血尿か,間歇性あるいは反復性血尿かを鑑別するが,肉眼的血尿の場合は泌尿器科的検査が優先される.尿中変形赤血球や赤血球円柱の検索により糸球体性血尿か非糸球体性血尿かを鑑別し,後者の場合には画像診断と共に高カルシウム尿症や高尿酸尿症の有無を検討することが勧められる.
  • 加藤 哲夫, 永路 正明
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1231-1235
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    蛋白尿は種々の腎疾患で出現し,その臨床的意義は重要である.蛋白尿は健康診断などで発見されることが多く,ほとんどが無症状であるため慢性的に進行する腎疾患が見逃される場合もまれではない.尿蛋白陽性患者に対しては,尿蛋白定量,尿沈渣などを含めたアプローチを行い,適応があれば腎生検も含めた精査により診断と治療方針を決定することが重要である.
  • 今井 圓裕
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1236-1241
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    浮腫は組織間液が異常に増加した状態であり,その発症が局所的か全身的かでまず鑑別する.局所的な浮腫は静脈あるいはリンパ管の閉塞により起こることが多い.全身性の浮腫は主には腎疾患,心不全,肝硬変,甲状腺機能低下症により起こるがその鑑別は比較的容易である.これらの疾患以外の場合は薬剤性あるいは特発性浮腫を考え,十分に問診することが重要である.浮腫の治療に利尿薬は欠かすことができないが,その使用は適切に行い,利尿薬の乱用が逆に浮腫を起こす原因となることも記憶すべきである.
  • 竹村 浩幸, 野入 英世
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1242-1247
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    正常な排尿機能は,尿排出及び蓄尿の2つの過程からなり,前者の障害により排尿困難が,後者の障害により尿失禁が生じる.排尿困難の原因として最も頻度が高いのは前立腺肥大症であり,問診及び直腸指診によりプライマリーケアの段階でも診断可能である.前立腺癌との合併もあるため前立腺特異抗原を測定する.初期の段階ではαlブロッカーが第一選択薬である.治療の目標は自覚症状の改善であり,国際前立腺症状スコアが指標として有用である.また,排尿困難の原因として感冒薬,抗コリン薬等の薬剤も重要であり,特に高齢者の場合注意が必要である.プライマリーケアにおける尿失禁は,腹圧性尿失禁,切迫性尿失禁,溢流性尿失禁のおよび尿路感染症等による一時的な尿失禁の頻度が高い.初期の治療としては,腹圧性尿失禁に対しては骨盤底筋体操及, β2刺激薬等が,切迫性尿失禁に対しては抗コリン薬が用いられる.
  • 室 かおり, 小山 哲夫
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1248-1253
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    急性腎不全は腎血流の減少による腎前性急性腎不全,腎実質固有の障害による腎性急性腎不全,尿路閉塞による腎後性急性腎不全の3つに大別される.まずはいずれの群に分類されるのかをみきわめることが肝要である.
    原疾患の治療が優先されるが,それと平行して水・電解質の管理が行われる.一時的あるいは恒久的に血液浄化療法を必要とする症例も少なくないので,判断に迷った場合には時期を逸することなく専門家に相談することも重要である.
  • 井上 武明, 冨田 公夫
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1254-1263
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    食物から摂取された電解質は体液各区画にそれぞれが独特の濃度で分布し生命維持の基盤をなしている.その調節には腎臓が中心的な働きを演じており,電解質異常患者の病態を適格に把握するためには,病歴聴取,身体所見,血液検査に加えて尿中浸透圧および電解質測定が必要である.特に来院時随時尿はクレアチニンを合わせて測定することによって一日尿量が不明でも腎臓での電解質の再吸収や分泌の状況が把握できるため重要になる.
  • 羽田 勝計
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1264-1269
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者に発症する腎障害の大部分は糖尿病性腎症であるが,非糖尿病性糸球体疾患が合併することもあり,この場合は腎生検で鑑別することが必要である.糖尿病性腎症のプライマリケアに関しては,血糖コントロール・血圧コントロール・アンジオテンシン変換酵素阻害薬・蛋白制限食が重要であり,腎症の予後が不良であることを勘案すると,早期腎症と診断された時点で,プロジェクトチームによるきめ細かい集約的治療を開始すべきであると考えられる.
  • 鈴木 洋通
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1270-1273
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高血圧患者に腎障害が発症した場合には大きく分けて2つが考えられる.腎動脈の狭窄によっておこる腎血管性高血圧と比較的細い腎臓内の血管,主に小葉間動脈から輸入細動脈においておこる腎硬化症とがある.腎血管性高血圧では両側性腎血管性高血圧の頻度が50歳以上では約50%近くと推定されている.腎硬化症に特徴的なのは小葉間動脈および輸入細動脈に形成される病変である.
  • 細谷 龍男
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1274-1279
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高尿酸血症の伴う腎障害には急性尿酸性腎症と高尿酸性腎症に大別される.狭義の意味での痛風腎は後者の範疇に入るが,最近では高血圧,糖,脂質代謝異常などによる腎障害も含めて原発性痛風腎に認められる腎障害と広義に解釈する方向にある.
    痛風腎では腎髄質への尿酸塩沈着が主因であるため大量の蛋白尿を呈する頻度は低く,糸球体濾過量の低下も腎障害が進行してからでないと出現しないことが多い.しかし早期より腎髄質機能である尿濃縮能の低下が認められることが多い.また尿路結石の合併も高率であるが,純粋な尿酸塩沈着や結石はX線透過性であるため,腹部超音波断層検査が必要である.
  • 宗 正敏, 大谷 晴久, 刀禰 佳典
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1280-1285
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ネフローゼ症候群,糖尿病性腎症や腎硬化症など高脂血症を伴う腎障害が増加している.高脂血症は動脈硬化の危険因子であるだけではなく,腎障害の進展・増悪因子でもあることから,その管理は重要である.高脂血症の治療には高脂血症治療薬とLDL吸着療法があるが,薬剤の使用に際しては,その排泄経路や副作用を十分に理解して投与する必要がある.特に,腎機能に影響を与える腎排泄性の薬剤は十分な注意を要する.
  • 今井 裕一, 木村 洋貴
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1286-1291
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    膠原病による腎障害で頻度が高い疾患として,慢性関節リウマチ,全身性エリテマトーデス, Sjögren症候群がある.慢性関節リウマチでは,二次性アミロイドーシスと二次性膜性腎症が問題になる.全身性エリテマトーデスでは,免疫複合体沈着による糸球体腎炎が生じ,その重症度が予後を決定する. Sjögren症候群では尿細管アシドーシスを合併することが多い.緊急性の高い疾患としては,結節性多発動脈炎と強皮症腎クリーゼがある.前者では,早期発見早期治療により改善する可能性が高い.後者では, ACE阻害薬主体の治療が有用であり,早期治療が重要である.
  • 杉崎 徹三
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1292-1298
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    蛋白尿自体が腎障害を起こし,腎臓病を慢性化に導く可能性については常に論じられてきたが,その詳細な機序が不明であった為,ややなおざりにされていた.分子生物学の進歩が,その機序を明らかにするにつれて,慢性腎不全の治療にも明るい兆しを感じるようになった.蛋白尿中に含まれるアルブミン,脂質,ケモカイン,鉄は糸球体内のメサンギウム細胞,内皮細胞に働き,細胞外基質の産生に始まる糸球体硬化病変の形成に働き,更にそれらが尿細管細胞に作用することによる同細胞より間質へのケモカインの放出,同細胞自体の形質転換などが尿細管・間質の線維化に終結することが明らかになりつつある.今後,慢性化機序に基づく治療法の開発が益々発展することが期待される.
  • 富野 康日己
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1299-1304
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    IgA腎症の発症・進行には,いくつかの遺伝因子が関与していると考えられている.進行については,特にレニンアンジオテンシン系遺伝子多型との関連性が議論されている.発症には, (1)抗原抗体複合物の糸球体メサンギウムへの沈着,もしくは(2) IgA1分子自体の変性とその沈着が関与していると考えられる. Fcレセプター(R)ファミリーに属するFcαRとFcRを機能的に支えているFcRガンマ鎖は, IgAのメサンギウム細胞への沈着とそれに引き続いて起こる細胞の活性化(炎症)を説明するのに非常に合理的な分子である. IgAがメサンギウム細胞と結合・沈着し, Fcガンマ鎖と会合することで細胞内ヘシグナルが伝達され,メサンギウム主体の炎症が惹起される可能性が考えられる.また,糸球体硬化の進行には,糸球体メサンギウム病変のみならず糸球体上皮細胞の喪失や尿細管・間質への細満細胞浸潤および間質の線維化との関連性が注目されている.
  • 東梅 友美, 赤間 裕良, 宇野 要, 北見 昌広, 高川 真徳, 福田 元司, 千葉 淳, 荒川 雅博, 石田 秀一, 佐々木 康彦, 田 ...
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1330-1332
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は55歳,男性.肝生検によりC型慢性活動性肝炎と診断され,インターフェロン(IFN)療法の適応と考え入院. IFN一αの投与開始後数日以内に紫斑が出現したが,投与中止後速やかに紫斑は消失した. IFN一βの投与でも全く同様の現象が見られた.経過中,血小板は常に10万以上を保っており,凝固系検査もほぼ正常範囲内であり,クリオグロブリンは陰性であった.紫斑部の皮膚生検を施行したところ,病理組織学的に血管炎の像を呈しており, IFNにより誘発された薬剤性紫斑病と診断した. IFNα及びβによる血管炎の報告は本邦で2例目であり,貴重な症例であると考えられる.
  • 長谷川 浩司, 星 智, 遠山 裕樹, 伊藤 信市, 伊藤 知子, 若林 博人
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1333-1335
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は82歳,男性. 1日10行以上の水様下痢にて入院,腹部超音波およびCTにて膵頭部に径4cmの腫瘤を認めた.血清VIP (Vasoactive Interstitial Polypeptide)濃度970pg/mlと高値を示し, WDHA (Watery diarrhea, Hypokalemia, Achlorhydria)症候群と診断. octoreotide acetate (以下o. a.と略す)投与にて症状改善後,膵頭十二指腸切除術を施行し現在経過良好である.本例は過去の報告例中世界最高齢の貴重な症例と考え報告した.
  • 齋藤 友季子, 鍋島 一雄, 榎村 尚之, 田嶋 学, 鈴木 宣則, 田中 淳子, 中村 智昭, 竹林 重人, 宮崎 光一, 田川 新生
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1336-1338
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    78歳,男性.主訴,喀血.胸部単純X線写真で,右上肺野に浸潤影を認めた.気管支鏡にて,右上葉に出血を認め,気管支動脈造影・動脈塞栓術を施行した.経過中の胸部単純X線写真で三日月状の空隙を伴う円形の腫瘤陰影を認めたため,再度,気管支鏡を施行,右Bla領域に空洞を伴う黄白色の腫瘤を確認した.その部の生検より,アスペルギルス菌糸を証明した.気管支鏡下に菌塊を確認しえた稀な一例であり,報告する.
  • 吉嶺 厚生, 折田 悟, 岡田 俊一, 園田 健, 窪田 一之, 米澤 藤士
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1339-1341
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    アオブダイの食中毒により横紋筋融解症を呈した2例を経験した.アオブダイ摂取約5~6時間後に突然の激烈な腰痛から全身の筋肉痛が出現し,まもなく歩行困難に陥った. 1例は呼吸不全,難聴,溶血性貧血も合併した.毒性はpalytoxin (PTX)によるものと推定された.食中毒による横紋筋融解症は稀であり,貴重な症例と考え報告する.
  • 高田 大輔, 柏木 哲也, 金子 朋広, 王 恒雄, 中村 正, 臼田 和弘, 神谷 達司, 河邊 満彦, 飯野 靖彦, 片山 泰朗
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1342-1344
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は22歳,男性.腎サルコイドーシスによる慢性腎不全のため腹膜透析(以下CAPD)導入となった.しかし徐々に透析効率の低下を認めたため,血液透析(以下HD)への移行目的でCAPDカテーテルを抜去した.このときの腹膜生検による組織学的検索にて,非常に頻度が少ないとされる腹膜サルコイドーシスと診断された.今回の症例における透析効率低下の原因として,サルコイド病変が腹膜の有効面積を減少させ,溶質除去能を低下させたと推測された.
  • 石塚 史郎, 國澤 晃, 峯村 和成, 春日 郁馬, 内海 健太, 宮澤 啓介, 大屋敷 一馬
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1345-1347
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は33歳,男性.発熱,歯肉腫脹,汎血球減少を主訴に受診し,胸部X線にて両中下肺野に異常陰影あり,経気管支肺生検Transbronchial lung biopsy (TBLB)で肺カポジ肉腫の所見を得た.化学療法にて症状および画像所見は軽快した.肺カポジ肉腫において積極的にTBLBにて診断し,化学療法により半年以上にわたり安定した経過がみられた症例は極めて稀であるため報告した.
  • 川合 明彦
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1348-1353
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    心臓移植の1年生存率は85.6%, 3年生存率も79.5%と良好である.免疫抑制療法は相乗効果と副作用の減少を目的として多剤併用が行なわれるが,その合併症としての感染症や腎機能障害,高血圧,糖尿病などに対する集学的治療が必要とされている.心移植後の死因をみると術後1年以内は感染症と急性拒絶反応の頻度が高く,遠隔期では慢性拒絶反応,悪性疾患,感染の頻度が高い.このことから移植後急性期は十分な免疫抑制を行い直接死因としてまた慢性拒絶反応の原因として重要な急牲拒絶反応を予防することが大切であり,また遠隔期には悪牲疾患や感染予防の目的で免疫抑制療法の維持レベルを極力低下させることが大切である.移植手術は手術の成功が終わりではなく新たな病態の治療の始まりである.その治療には広範かつ専門的な知識と技術が必要とされている.移植医療の進歩が一般医療に還元されることも多く移植医療の貢献のひとつと考えている.
  • 大野 仁嗣
    2001 年 90 巻 7 号 p. 1354-1359
    発行日: 2001/07/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    悪性リンパ腫の遺伝子診断は,抗原受容体遺伝子の再構成を利用する方法と,染色体転座に伴う腫瘍関連遺伝子の再構成を検出する方法に大別される.これらの遺伝子変異は,サザンブロットハイブリダイゼーション, polymerase chain reaction (PCR), fluorescence in situ hybridizationなどの分子遺伝学的手法によって容易に検出可能であり,悪性リンパ腫の細胞起源の決定や病型診断に用いられている.一方, PCRを用いたminimal residual diseaseのモニタリングも一部の病型で行われている.
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