日本内科学会雑誌
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93 巻 , 11 号
選択された号の論文の24件中1~24を表示しています
  • 斎藤 厚
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2297-2302
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 谷口 清州
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2303-2308
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/08/14
    ジャーナル フリー
    エボラ出血熱などのウイルス性出血熱は,世界的にみても稀な疾患であることは疑いないが,毎年世界のどこかで実際にアウトブレイクが起こっている.疾患名から出血症状が主症状のようにも思われるが,実際にはすべてがそうではなく,診断は簡単ではない.これはSARS等でも同じであるが,やはり海外渡航歴を含む病歴をきちんととることが基本である.
  • 川名 明彦
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2309-2315
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    SARSは新型コロナウイルスによっておこる全身性の感染症である. 2002~2003年の流行では世界で774人が死亡した.本症は主に気道由来の飛沫によって感染し, 2~10日の潜伏期間の後インフルエンザ様症状で発症する.大部分は肺炎を合併し,死亡率は約10%である.有効性の確認された治療法は無い.本症は医療スタッフに感染しやすい特徴があり,その蔓延を阻止するためにも十分な院内感染対策が必要である.
  • 鈴木 宏
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2323-2327
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    この数年香港,オランダ,ベトナム,タイなどでA/H5N1, A/H7N7等の高病原性鳥型インフルエンザウイルスがヒトへ直接感染する流行が発生した.幸いにもヒトからヒトへの感染がなく大きな広がりとはならなかったが,今後の新型ウイルス発生による汎流行(pandemic)対策は緊急の課題である.特に,ワクチン製造法と配布順位,抗ウイルス薬の大量保管,耐性株発生への備えなど早急に解決すべき問題が多い.
  • 森田 公一
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2328-2333
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    熱帯性の蚊媒介性ウイルスであるウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス)が1999年,米国に侵入し現在,北米・中米へと拡大を続けて多くの患者が発生している.本年度はカリフォルニア州でもすでに多くの患者発生が見られ,日本へ侵入する可能性があり警戒が必要である.わが国へ侵入した場合には日本脳炎との鑑別が重要である.
  • 片山 和彦
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2334-2340
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ノロウイルス(Norovirus, NoV)は,発見から30年以上,現在に至るまで,複製のための培養細胞,器官培養及び実験動物系が確立されておらず,ヒトが唯一の感受性動物であるため研究が遅れていた.近年,分子生物学的手法を用いた組み換えNoV中空粒子作製の成功とNoVの遺伝子解析の飛躍的進歩が, NoVの診断,疫学調査に劇的な変化をもたらした.本稿では,疫学,病原体,臨床症状,病原診断,治療予防の項目に大別し.それぞれのトピックを網羅的に紹介した.
  • 甲斐 知恵子
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2341-2346
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ニパウイルス感染症は, 1998年から1999年にかけてマレーシアで初めて認識され,ヒトに脳炎症状を誘発し100名以上の死亡者を出した.原因ウイルスとして,それまで未知であったパラミクソウイルス科のウイルスが発見され,ニパウイルスと命名された.自然宿主はオオコウモリで,ウイルスがブタに感染して体内で増幅されてヒトに感染したと考えられた.マレーシアではこの流行が終息した後流行は起こっていない.
  • 朝野 和典
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2347-2350
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ハンタウイルスによる感染症は腎症候性出血熱(HFRS)とハンタウイルス肺症候群(HPS)を引き起こす. HPSはこれまで南北アメリカ大陸から報告されているが,日本を含めて,それ以外の地域からの発症は報告されていない.呼吸器症状が次第に増強し,急激に呼吸不全に陥る.レントゲン上では非心原性の肺水腫としての両側性の間質性浮腫と胸水が認められることが多い. HPSに対する特異的な治療法はなく,保存的治療を行う.
  • 佐久川 廣, 山城 剛, 前城 達次
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2351-2356
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    D型肝炎ウイルスはB型肝炎ウイルス保有者に感染し,重症化の原因となるウイルスで,イタリアを始めとして世界中で報告されている.日本においては稀であるが, B型慢性肝炎の急性増悪,特にHBe抗体陽性例では常に念頭に置くべき感染症である. E型肝炎は,以前は日本では稀とされていたが,最近国内での感染者の報告が増えている.多くは豚や鹿の生肉の摂食によると言われ,劇症肝炎例も報告されている.
  • 照屋 勝治
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2357-2362
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    HIV感染症はサハラ以南アフリカにおいて壊滅的な打撃を与え,今後数年以内でアジアでの大流行が起こることが予測されており極めて憂慮すべき事態を迎えている.現在, HAARTと呼ばれる多剤併用療法がHIV感染症の標準治療となっており予後の劇的な改善が認められているが,現時点では治癒は不可能であり治療開始後は終生に渡る服薬継続が必要である.長期内服に伴う重篤な副作用や, HCVの重複感染が大きな問題となってきている.
  • 金子 清俊
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2363-2368
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    我が国で牛海綿状脳症(BSE)が発見されて以来,変異型Creutzfeldt-Jakob病(変異型CJD)に対する関心が高まっている.変異型CJDと,年間百万人当たり一人という有病率を有する自然発症型の孤発性CJDとを比較すると,様々な相違点が認められる.また,変異型CJDにおいては末梢リンパ組織から感染型プリオン蛋白質が検出されるため,ヒトに対する感染予防を考慮する必要がある.日本では,変異型CJDの発症リスクは極めて低率であると予想される.
  • 高島 郁夫
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2369-2374
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ダニ媒介性脳炎は感染マダニの吸血により罹患する致死率の高い(最大で30%)ウイルス性人獣共通感染症である.これまで本症はヨーロッパと極東アジアを中心に毎年10,000人ほどの患者が報告されている. 1993年に日本でも国内で初めての本症の患者が発見され,原因ウイルスが分離されたことから,ダニ媒介性脳炎ウイルスが日本に定着していることが明らかとなった.
  • 松本 哲哉, 山口 惠三
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2375-2381
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    デング熱およびデング出血熱は,熱帯・亜熱帯地域を中心にみられるデングウイルス感染症である.現在,日本国内で遭遇する症例は,海外の流行地域においてデングウイルスに感染し国内で発症している.デング熱は自然治癒する予後良好の疾患であるにもかかわらず,デング出血熱は重症化しやすく,出血傾向に加えて血漿漏出に伴う循環障害が認められる.そのため臨床症状と海外渡航歴によって本疾患が疑われる場合には,血清診断を始めとする病原体の確定診断を積極的に進め,適切な対応をとることが望まれる.
  • 高山 直秀
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2382-2387
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    狂犬病はラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルスによって引き起こされる代表的な人獣共通感染症であり,独特の臨床像とほぼ100%の致命率のために昔から恐れられてきた.日本では1957年以降狂犬病の発生はないが,今なお多くの国々で多数の狂犬病犠牲者が発生している.狂犬病危険動物に咬まれたなら,ただちに狂犬病ワクチン接種による狂犬病曝露後発病予防を受けることが狂犬病死を免れる唯一の方法である.
  • 三原 愛, 増田 健二郎, 宮城 順子, 後藤 田康夫, 佐藤 幸一, 長田 淳一, 三宅 一
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2413-2415
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    患者は65歳,女性.嗄声・嚥下障害で発症し,順次脳神経症状が上行拡大した後,意識障害を呈した. Gd造影頭部MRIで著明に肥厚した脳硬膜を認め,硬膜生検より肥厚性硬膜炎と診断した.ステロイドパルス療法により意識障害は速やかに回復し,脳神経麻痺も眼球運動から順次改善した.各種の自己抗体が陽性で,ステロイドが著効を示したことより,発症に自己免疫の関与が示唆された.
  • 下山 立志, 齋藤 淳, 伊藤 譲, 祖山 暁子, 伊藤 浩子, 西川 哲男, 角田 幸雄, 永田 真樹, 山口 邦雄, 飯塚 孝
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2416-2418
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は36歳,男性.健診の腹部エコーで両側副腎部に腫瘍を指摘された.尿中カテコラミン高値であり,腹部CT上両側副腎部に腫瘤を認め,またMIBGシンチ上同部に集積を認めたことから褐色細胞腫と診断した.生涯の補充療法の負担と副腎クリーゼのリスクを考慮して右副腎全摘,左側腫瘍核出術を施行した.本手術施行例は稀少で報告例も少ない.また家系内に両側褐色細胞腫が多発する興味深い症例であるので報告した.
  • 梶山 晃雄, 白木 照夫, 佐藤 慎二, 杉山 洋樹, 小林 誠, 高村 俊行, 斎藤 大治
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2419-2420
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    我が国では院外心停止例における蘇生率の低いことが従来から指摘されている.山口県東部における院外心停止症例に対し,ウツタイン様式を用い登録した. 1年間で78例を認め,目撃症例は30例であった.救急車要請までの時間は6.0分,要請から救急車の現場到着までには8.2分を要した.心停止の原因としては,心疾患が71%を占めた.転帰は1.3%と極めて低い救命率であり,救急医療ネットワークの構築が急務と考えられた.
  • 阿部 真美, 蓑口 まどか, 神保 絢子, 菊地 陽子, 千葉 篤, 柴田 好, 高後 裕
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2421-2423
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Gaucher病に対する酵素補充療法(enzyme replacement therapy; ERT)は有効な治療法であるが,最近,使用する酵素がヒト胎盤由来製剤から,遺伝子組み換え製剤に切り替えられた.今回,製剤の変更を契機に,多発骨壊死を来たし,ビスフォスフォネート製剤の併用により症状が改善した成人Gaucher病患者を経験した.等用量の遺伝子組み換え製剤に切り替えて増悪が報告された症例は本例がはじめてで,それに対してビスフォスフォネートが有効であったため,貴重な臨床例と考えられる.
  • 西谷 美智恵, 森野 豊之, 松岡 直輝, 野村 栄一, 宮地 隆史, 丸山 博文, 郡山 達男, 三森 康世, 松本 昌泰, 仲 博満, ...
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2424-2426
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は26歳,女性. 2年前より左方への頸部回旋時に失神様めまい発作が出現した.頸部血管超音波検査にて右椎骨動脈が左方への頸部回旋時に狭窄または閉塞を生じていることが明らかとなり,頭部MRAの検査結果と併せてbow hunter's syndromeと診断した.頸部血管超音波検査による脳循環病態のダイナミックな評価が,スクリーニングおよび補助診断として有用であったと考えられた.
  • 曽根 博仁, 齋藤 康, 吉村 幸雄, 石橋 俊, 井藤 英喜, 山下 英俊, 山崎 義光, 片山 茂裕, 大橋 靖雄, 赤沼 安夫, 山田 ...
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2427-2434
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    2型糖尿病患者の急増に伴いその合併症も増加しており,わが国においても対策が急がれる. Japan Diabetes Complications Study (JDCS)は,欧米人以外の2型糖尿病患者を対象にした世界初の大規模臨床介入研究である.現在も進行中のこの研究は,日本人2型糖尿病患者における細小血管合併症(網膜症や腎症など)や大血管合併症(虚血性心疾患や脳梗塞など)の発症率や増悪因子,日本人の2型糖尿病患者の特徴など,日本人2型糖尿病患者に関する多くの新たな知見をもたらした.本研究の今後の継続により,将来の日本の糖尿病診療に役立つさらに多くのエビデンスが期待されている.
  • 小川 佳宏
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2435-2441
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    肥満は,環境因子と遺伝素因の複雑な相互作用により発症し,糖尿病,高血圧症,高脂血症,動脈硬化症等の多くの関連疾患の主要なリスクファクターとして注目されている.レプチンは,代表的な脂肪組織由来ホルモン(アディポサイトカイン)であり,発見当初は視床下部に直接作用して摂食量と体重増加を強力に抑制し,肥満や体重増加の制御に関与すると考えられてきた.しかしながら最近では,レプチンは視床下部を介して血圧上昇,骨形成抑制等,末梢組織にも直接作用して血管新生促進,血小板凝集促進や肝線維化促進等の多彩な生物作用(pleiotropic effects)をもたらすことが明らかになり,エネルギー代謝調節と肥満関連疾患をリンクする主要なメディエーターと位置づけられている.脂肪組織におけるレプチンの産生は体脂肪量に比例して増大するため,レプチンは肥満や肥満関連疾患の発症・進展に関与するものと想定される.
  • 新里 敬
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2442-2448
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    わが国の麻疹患者数は年間約20万人以上と推定され,近年は成人麻疹が増加してきている.成人麻疹の増加の理由として,ワクチン未接種者の存在,麻疹に対する免疫が減衰した(second vaccine failure)若年成人の増加,あるいはそれらの要素の混在が考えられている.成人麻疹は肺炎や脳症などの重篤な合併症を併発する頻度が高く,死亡する例も認められる.周産期の女性が麻疹に罹患すると,流早産の危険もある.麻疹感染後に一過性に細胞性免疫が抑制されるが,成人の場合は小児に比べその回復が遅延する.麻疹ワクチンの誘導免疫は自然感染のものよりも弱く,抗体価の減衰も速いため,ブースター効果がなければ,成人期にその防御効果を失うことになると推察されている.以上のことより,若年成人に対する麻疹対策は急務である.特に,麻疹に暴露される機会の多い医療従事者では,院内感染対策の上でも感受性者に対する麻疹ワクチンの接種は必要である.
  • 篠原 幸人
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2449-2455
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    脳卒中大国である日本に従来なかった学会主導型の脳卒中治療ガイドラインを,日本脳卒中学会・日本神経学会・日本脳神経外科学会(脳卒中の外科学会)・日本神経治療学会・日本リハビリテーション医学会の5学会と厚生労働省3研究班が合同で2004年2月に完成した.その作成過程と,特に内科医にとって関心のある発症予防と生活習慣病,超急性期の血圧管理,血栓溶解療法,抗血小板療法,脳保護療法,心房細動に対する心原性脳塞栓症の予防などを中心にガイドラインの推奨を抜粋して紹介すると共に,その陰にある問題点につき言及した.
    日進月歩の脳卒中治療に対応するため,本ガイドラインは3年後のrenewalに向けて動き始めているが,その理由も合わせて報告した.
  • 池原 進
    2004 年 93 巻 11 号 p. 2456-2460
    発行日: 2004/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    造血幹細胞移植(骨髄移植,末梢血幹細胞移植,臍帯血幹細胞移植)は,先天性免疫不全症,造血系疾患(再生不良性貧血,白血病等),代謝異常症等の治療法として目覚ましい成果を上げている.最近では,自己免疫疾患の治療にも造血幹細胞移植が実施されるようになって来たが,現在までの所,自己の幹細胞移植が主流である.これは, HLAのバリアーを超えたアロの移植では, GvH反応や生着不全,さらにはT細胞機能の回復が不完全であるといった問題点が山積みしているからである.しかしながら,自己免疫疾患の治療に対して自己の幹細胞を移植した場合には再発例が次第に増加しており,アロの幹細胞移植の重要性が再認識されて来ている1).筆者らは, 20年程前から,全身性エリテマトーデス(SLE)や慢性関節リウマチ(RA)等の自己免疫疾患を自然発症するマウスを用いて,主要組織適合抗原(MHC)の異なる正常マウスの骨髄を移植すると自己免疫疾患が治療できることを発見した2).最近,筆者らはMHCのバリアーを超えた新しい骨髄移植(BMT)の方法を開発したので紹介する3).
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