日本内科学会雑誌
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94 巻 , 11 号
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  • 木村 哲
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2253-2255
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 大石 和徳, 吉嶺 裕之
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2256-2260
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    肺炎球菌性肺炎の成立機序として,呼吸器ウイルスの先行感染による気道上皮細胞への菌付着の重要性が示唆される.本邦の114症例の成人における肺炎球菌性肺炎症例の臨床像と起炎菌の薬剤耐性を検討した.患者の平均年齢は67.4歳で,菌血症頻度(2.6%),致命率(4.4%)は欧米の成績に比較して低率であった.起炎菌のペニシリンおよびマクロライド耐性は高いものの,重症度および致命率と薬剤耐性との関連は明らかでなかつた.
  • 宮下 修行, 小司 久志, 岡 三喜男
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2261-2266
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    マイコプラズマ肺炎の発生数は毎年増加傾向にあり,最近では市中肺炎の原因菌として肺炎球菌についで頻度が高い.マイコプラズマ肺炎の診断は主に血清学的になされているが,迅速性に欠けることからここ数年来臨床像からみた診断が試みられている.また画像解析の進歩に伴い,典型的なマイコプラズマ肺炎のCT像も明らかにされている.一方,治療面においては, 2000年以降各地域において薬剤耐性マイコプラズマが分離され,その増加と耐性動向が注目されている.
  • 岸本 寿男, 安藤 秀二, 小川 基彦
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2267-2274
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    クラミジア肺炎は内科領域の日常診療ではよく経験されるが,中でも肺炎クラミジア肺炎は市中肺炎の約1割と頻度が高い.血清診断が比較的簡便にできるようになったので積極的な診断と治療が望まれる.オウム病は比較的まれではあるが,重症肺炎の中で重要であり,問診,臨床像等からトリとの関連を疑えば迅速な治療が必要である.本稿ではクラミジア肺炎の診断と治療の現状について述べた.
  • 新里 敬
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2275-2280
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    レジオネラは市中肺炎の主要起因菌であり,院内肺炎にも関与することがある.従来は予後の悪い肺炎とされてきたが,近年の新しい診断法(尿中抗原検査法)や治療薬(ニューマクロライド薬,レスピラトリーキノロン薬)の開発により,予後は劇的に改善している.通常の細菌検査ではレジオネラの検出が困難であることから,得られた臨床情報より早期にレジオネラ肺炎を疑い,検出のための検査を施行できるか,が重要である.
  • 藤倉 雄二, 川名 明彦
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2281-2287
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    インフルエンザは下気道合併症として肺炎を起こすことが知られており,インフルエンザ肺炎と呼ばれている.過去のインフルエンザ大流行では肺炎の合併が数多く報告されており,それによる社会的損失も甚大なものであった.新たな大流行が予測されている現在,インフルエンザ肺炎の早期診断・早期治療が重要視されている.本稿では,診断と治療の進歩という観点からインフルエンザ肺炎について概説する.
  • 永井 英明
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2288-2293
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    日本の結核罹患率は欧米先進国に比べ非常に高い. 2週間以上続く咳や痰は結核も疑い検査をすすめるべきである.結核感染の有無を検査する新しい検査法が開発され,ツベルクリン反応に変わりうると期待されている.結核菌の同定検査は遺伝子を用いた検査法が主流である.治療では結核菌の感受性検査を行い,適切な抗結核薬を選択しなければならない.耐性菌を作らないためには,結核の治療を確実に行い終了する努力が必要である.
  • 網谷 良一
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2294-2300
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    非結核性抗酸菌症とりわけ中高年女性に好発するM. avium complex症の近年の増加が著しく,結核専門病院のみならず一般総合病院の呼吸器外来でも日常的に経験する感染症の一つになっている.結核菌とは異なりヒト・ヒト感染は起こさないため社会生活には何ら制約を生じないものの, M. kmsasoii症など一部を除いてM. avium complex症をはじめとする多くの非結核性抗酸菌症は難治性である.従来からの抗結核薬に加えて新たなマクロライドやニューキノロンの併用が行われているが,さらに新たな有効薬剤の開発が切望されている.
  • 前崎 繁文
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2301-2306
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    肺真菌症は真菌を原因微生物とする呼吸器感染症である.その確定診断のための培養検査や病理組織学的検査の陽性率は低いため,補助診断法としての血清診断が臨床的に応用されている.肺アスペルギルス症の診断にはアスペルギルスガラクトマンナン抗原を,また肺クリプトコックス症には莢膜多糖体を抗原とする血清診断が有効である.治療には抗真菌薬が投与される.近年,新しい抗真菌薬が開発され,新しいトリアゾール系抗真菌薬であるVoriconazole,アムホテリシンB脂質製剤であるAmBisome,エキノカンデイン系抗真菌薬であるMicafunginなど今後,より有効な治療薬の選択が必要となる.
  • 大西 健児
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2307-2312
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    臨床医がその存在を知っておくべき寄生虫による肺疾患として,肺赤痢アメーバ症,胸腔赤痢アメーバ症,ヒト回虫性肺炎,ブタ回虫性肺炎,イヌ回虫性肺炎,ブラジル鉤虫性肺炎,糞線虫性肺炎,肺イヌ糸状虫症,熱帯性肺好酸球症,肺吸虫症,肺包虫症が挙げられる.これらの疾患のうち,ヒト回虫性肺炎,ブタ回虫性肺炎,イヌ回虫性肺炎,ブラジル鉤虫性肺炎,糞線虫性肺炎,熱帯性肺好酸球症,肺吸虫症では末梢血あるいは気管支肺胞洗浄液の好酸球増多を伴う症例が多い.診断はこれら寄生虫による肺疾患を思い付くことが重要で,一般的には症状,画像所見,食歴,旅行歴,血清学的な抗体測定結果を総合して診断されている.
  • 渡辺 彰
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2313-2318
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Q熱は, Coxiella burnetiiの感染による肺炎や気管支炎等の総称であり,欧米では市中肺炎の第4~5位に位置する.インフルエンザ様症状の一過性熱性疾患であるが予後不良な慢性型への移行例もあり,確定診断例や疑いの強い例は積極的に治療する.血清抗体価の有意上昇で診断するが上昇までに長期間を要する例が多い.偏性細胞内寄生性の本菌にβ-ラクタム薬は無効であり,テトラサイクリン薬やマクロライド薬,キノロン薬が奏効する.
  • 山谷 睦雄
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2319-2325
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高齢者肺炎は脳血管障害に基づく咳反射・嚥下反射低下と不顕性誤嚥,口腔内細菌増加,胃食道逆流, ADLおよび免疫能低下などが原因で再発を繰り返すため,死亡率が依然として高い特徴がある.胃酸による気道粘液線毛機能や抗菌ペプチド分泌低下,気道細菌付着増殖が病態に関係する.抗生物質が治療の中心であるが, ACE阻害薬,抗血小板等による嚥下・咳反射の正常化,歯磨きによる口腔内清浄で肺炎予防が可能である.
  • 堀 賢
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2326-2334
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    院内肺炎においては,基礎疾患に関連する症状によって症状や兆候が不明瞭になったり,適切な画像撮影が行えないなどの理由で,診断と治療方針の決定には苦慮することが多い.本邦では日本呼吸器学会から院内肺炎のガイドラインが刊行され臨床での実践の機会も広がってきている.多くの場合で経験的治療が要求される院内肺炎の診療に当たり診断基準,発生機序,病態生理を理解することは,適切な抗菌薬の選択を可能にする一助となる.
  • 西岡 安彦, 曽根 三郎
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2335-2341
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia: VAP)は気管内挿管による人工呼吸開始後48時間以降に発症する肺炎と定義される. VAPのリスクファクターに関する多くのエビデンスが蓄積されており,これらを正しく理解し実践することがVAPの予防に重要である.さらに,下気道からのサンプリングによる細菌学的検査結果を踏まえた正しい診断と適切な抗菌薬の使用を心がける必要がある.
  • 菅 守隆, 一門 和哉
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2342-2347
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    日和見感染は宿主の防御能破綻の状態とその期間によって感染する病原体が異り,診断と治療には感染防御能の理解が重要である.日和見感染は起炎菌決定に不可欠の喀痰からの情報が少なく,画像,血清・尿中抗原の検出などの補助診断で起炎菌を推定してエンピリック治療が開始されることが多い.日和見感染の診断における画像の特徴と抗原検査の有用性と限界を理解して診断,治療をする必要がある.
  • 柳原 克紀, 河野 茂
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2348-2355
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    欧米各国において肺炎診療のためのガイドラインが1990年代から作成されはじめた.適切な抗菌薬療法を推奨したガイドラインが作成されているのは,耐性菌の蔓延などにより肺炎治療が困難になっていることを反映したものである.
    我が国では日本呼吸器学会が2000年に市中肺炎ガイドラインを作成し, 2005年に重症度判定,微生物検査および抗菌薬選択などに変更が加えられた改訂版を発表した.
    本ガイドラインは日本の医療事情を考慮して作成されており,一般臨床医に使いやすいものである.
  • 浜田 英里, 岡本 憲省, 奥田 文悟, 中村 俊平, 川尻 真和, 小原 克彦, 三木 哲郎, 大塚 奈穂子
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2379-2381
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    尿閉を呈した脳脊髄髄膜炎2症例の臨床的特徴を検討した.いずれも感冒症状後に意識障害や脊髄症・神経根症を伴って発症し,ステロイドが有効であった点,髄液の細胞蛋白の上昇がみられた点などからウイルス感染を契機とした急性散在性脳脊髄炎(ADEM)と診断した.ステロイドを中心とした治療により神経徴候と尿閉は比較的速やかに改善した.尿閉の成因として無菌性髄膜炎に伴う急性仙髄神経根障害とそれに随伴した一過性の括約筋障害(Elsberg症候群)が考えられた.
  • 上野 卓教, 吉澤 利弘, 町野 毅, 庄司 進一, 阿武 泉
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2382-2384
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    特発性低髄液圧(Spontaneous intracranial hypotesion: SIH)症候群とは誘因なく髄液圧の低下をきたすことにより起立性頭痛・悪心・嘔吐・めまいなどを呈する症候群である.症例は24歳女性.突然,座位・立位時の嘔気・頭痛が出現した.髄液検査にて圧が0mm水柱であり,ガドリニウム造影脳MRIでは硬膜の肥厚と著明なガドリニウム増強効果,さらに両大脳半球の下垂を認めたため,特発性低髄圧症候群と診断した. MRミエログラフィーにて上部胸椎レベルに髄液と同等の液体貯留を認め,同部位近傍からの髄液漏出が推定された.
  • 久我 敦, 上坂 義和, 國本 雅也, 長阪 智, 伊丹 純, 岩村 晃秀, 湯浅 龍彦
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2385-2387
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    性格変化と記憶障害が亜急性に進行して入院となった.頭部MRI拡散強調像にて海馬に高信号域を認め,胸腺腫を合併していた.髄液中の単純ヘルペスウイルス抗体価は上昇なく,抗神経抗体はいずれも陰性であった.腫瘍摘出術を行い,ステロイドパルス療法,放射線照射を行ったところ,術後36日目から意識障害が改善した.胸腺腫に伴った辺縁系脳炎は比較的稀であるが,ときに治療反応性であり,集学的治療を試みる価値がある.
  • 渡邉 純一, 小倉 和外, 小林 真一, 鳥飼 宏基, 池田 宇次, 佐藤 謙, 木村 文彦, 元吉 和夫
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2388-2390
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    突発性発疹の原因ウイルスであるHuman Rerpes Virus-6 (HHV-6)は,近年造血幹細胞移植後に再活性化し,皮疹,発熱,間質性肺炎,脳炎などをきたすことが報告されており,移植後合併症の原因の一つとして注目されている.我々は,フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対して非血縁臍帯血を用いた骨髄非破壊的造血幹細胞移植の後に, HHV-6によると考えられる脳炎を発症し, ganciclovirによる治療が奏効した1例を経験したので報告する.
  • 本田 瑠麗, 仲宗根 裕子, 森川 亮, 石原 律子, 野村 知子, 古林 玲子, 土生 聡, 大竹 千生, 高木 潤子, 廣岡 良文
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2391-2393
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    成人型低リン血症性骨軟化症は本邦において比較的稀な疾患といわれており,低リン血症,尿細管でのリンの再吸収障害,血清1.25 (OH)2Vit. D3濃度の低下などを特徴とし,家族性,腫瘍性骨軟化症と一致する点も多く認められている.我々は腫瘍性骨軟化症を疑われ,腫瘍摘出後再度増悪し,大量Vit. Dと中性リン併用投与により改善を認めた成人型低リン血症性骨軟化症の一例を経験したので報告する.
  • 佐藤 淳子
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2394-2399
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    感染症領域の新薬審査においては,治験成績に基づき,その医薬品の臨床的位置付け, PK/PDの観点からの用法・用量設定の妥当性,無効症例の評価等を実施,その結果,有効性・安全性が確認できた医薬品が市場に流通している.しかし,治験では,種々の除外基準が設けられる等,承認後にその医薬品が使用される環境とは異なる点も多く,市販後に新たな副作用が検出される可能性も高い.このような副作用をいち早く検出するために重要な役割を成すのが市販後調査である.また,市販後調査は副作用検出のみならず,その医薬品の更なる優れた効果の検出・検証や,重症例に対する安全性・有効性の確認等,承認された医薬品の秘めたる力を引き出すためにも有用である.耐性化の進行や新規耐性菌の出現,新規感染症治療薬開発の低迷等の問題を抱える今日,既存抗菌薬の潜在能力を如何に育てていくかということは,これからの医療において重要と成っていくであろう.
  • 高橋 龍太郎
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2400-2406
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    地域在住高齢者の約半数は数年に一度の転倒を経験しているとされ,そのうち5~15%ではかなり重篤な合併症を併発する.近年,発生頻度が男女とも増加しているが,その理由は不明である.転倒事故の誘因となる症候群や疾患としては,頸動脈洞症候群(頸動脈洞反射性亢進)や起立性低血圧,パーキンソン病,アルツハイマー病,レビー小体病などがあり,レビー小体病では頸動脈洞症候群の合併が多く,これが転倒に係わっているものと考えられる.転倒リスクの評価法として「Morse Fall Scale」「Timed Up & Go test」などが有用である.転倒予防の介入方法として,在宅高齢者では認知機能や向精神薬使用の改善・工夫の効果がもっとも期待され,最近,バランスカを高める運動,特に太極拳は後期高齢者や活動性の低い高齢者でも大きな困難もなく実施でき継続性も高い方法として注目されている.
  • 益崎 裕章
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2416-2422
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    メタボリックシンドロームとは内臓脂肪の過剰蓄積を中心病態として耐糖能異常,脂質代謝異常,高血圧症が重積する疾患単位であり,心筋梗塞,脳血管障害などの血管イベントの高リスク群として重要である.脂肪細胞の機能異常はメタボリックシンドロームの主要な基盤病態であり,その分子機構のひとつとして,細胞内で活性型グルココルチコイド(コルチゾール,コルチコステロン)を産生する酵素, 11β-hydroxysteroid dehydrogenase type 1 (11β-HSD1)の脂肪細胞における活性化の意義が明らかになってきた. 11β-HSD1は転写因子, peroxisome proliferator-activaed receptor (PPAR)γの新たな標的分子でありチアゾリジン誘導体によって脂肪細胞特異的な発現抑制を受ける.一連の11β-HSD1遺伝子操作マウス群の解析結果は11β-HSD1の活性化がメタボリックシンドロームの原因もしくは感受性亢進の要因であることを示唆するものであり,メタボリックシンドローム治療の新しい創薬ターゲットとして注目される.
  • 陶山 久司, 倉井 淳, 清水 英治
    2005 年 94 巻 11 号 p. 2423-2430
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1998年以降,本邦における悪性疾患の死亡割合で肺癌が一位をしめるようになった. 2003年の肺癌による年間死亡者数は約5万6千人であったが,今後も増加の一途をたどり2015年には約10万人を越えるものと予想される.肺癌治療における抗癌剤や分子標的治療薬の占める役割は今後ますます大きくなると考えられる. 2004年に完全切除後の術後補助化学療法の有用性が相次いで報告された.今後は感受性試験を行うのに十分量の検体を切除標本から得ることができ,一定の期間内(術後4~6週)に感受性試験の結果を出すことで生存期間延長に寄与する化学療法レジメンを選択することが可能になる.長年にわたり検討が加えられてきた薬剤感受性試験の重要性が増すと考えられる.さらに,近年では少量の検体であっても腫瘍細胞の遺伝子情報や特定の酵素活性から薬剤感受性を調べる方法が発展しつつある.このような検討により個別化治療が可能になると期待される.
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