日本内科学会雑誌
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95 巻 , 6 号
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内科学会ニュース
会告
特集●びまん性肺疾患 : 診断と治療の進歩
Editorial
トピックス
I. 診断の進歩
II. 注目の疾患
  • 吉澤 靖之, 宮崎 泰成, 稲瀬 直彦, 大谷 義夫, 磯貝 進, 古家 正, 倉持 仁, 岸 雅人, 仁多 寅彦
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1004-1012
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    慢性過敏性肺炎には潜在性発症型 (insidious type, IT) と再燃症状軽減型 (recurrent type, RT) があり, 前者はIPFと診断されることが多く, IPF同様急性増悪や肺癌合併をきたす. 画像は牽引性気管支拡張を伴う蜂巣肺, 胸膜下の不整形斑状影, 小葉間隔壁肥厚, 小葉中心性粒状影を認める. 病理組織像はITはUIPパターン, RTはNSIPパターンを示す. 自宅と職場の周囲環境, 羽毛布団使用など生活環境が重要である.
  • 小倉 高志, 釼持 広知
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1013-1018
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    Hot tub lung (HTL) は, 強力なジェット噴流を備えている24時間循環型浴槽の使用者に発症するびまん性肺疾患である. 浴槽内の水に増殖したMycobacterium avium complex (MAC) が, エアージェットによりエアゾール化され, 吸入され発症する. HTLの本態が感染か, 過敏性肺炎かについては決着がついていないが, 過敏性肺炎説が有力である. MAC等の非結核性抗酸菌が含まれたエアロゾルを吸入すると過敏性肺炎を発症する事は認識すべきである.
  • 藤田 次郎, 比嘉 太, 健山 正男
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1019-1024
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    びまん性肺疾患としてのニューモシスチス肺炎の, 診断と治療の進歩に関して概説する. 以前はPneumocystis carinii pneumonia (PCP) と呼ばれていたが, 正式にはPneumocystis jiroveci pneumoniaと呼ばれるようになった. この肺炎の発症要因として, 特にT細胞, 特にCD4陽性細胞の機能との関連が強い. 特にAIDSの患者においては, CD4陽性細胞の数が200/μlを切った際にしばしば発症し, CD4陽性細胞の数と病気の発症には直線的な関連がある. またP. jiroveci 肺炎の臨床所見はAIDSの有無により大きく異なる.
  • 津田 富康
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1025-1029
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスは全身性疾患であり, 今度の改正は1臓器にサルコイドーシス特有の組織像を認めた上で, 他臓器に組織学的, 臨床的, 検査項目上のいずれかのサルコイドーシスを疑う所見を認めた場合を組織診断群とし, 組織学的に証明の無い症例では2臓器以上にサルコイドーシス特有の臨床的所見を認め, かつ検査所見の2項目以上を認めた場合とした.
  • 菅 守隆
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1030-1035
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    特発性間質性肺炎 (IIPs) の中で特発性肺線維症 (IPF) は頻度が高く, 有効な治療法が乏しいため, IPFをその他のIIPsと鑑別し, 診断することが重要である. その他のIIPsの代表が非特異的間質性肺炎 (NSIP) である. 両者の最終的鑑別は外科的肺生検に委ねるしかないが, 典型的IPFは臨床経過とHRCTで診断可能であり, 一般内科医にも可能である. そのポイントは, 50歳以上, 慢性経過で発症する呼吸器症状のある患者に聴診上fine cracklesを聴取し, HRCTにて肺底部胸膜直下に蜂巣肺を認めることである.
III. 最近の話題
座談会
認定内科医トレーニング問題
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 植松 智, 審良 静男
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1115-1121
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    Toll-likeレセプター (TLR) は自然免疫において重要な働きをする受容体である. 個々のTLRは病原体間でよく保存された病原体の構成成分を認識する. TLRが病原体成分を認識すると炎症反応に関わる遺伝子が誘導され, さらに引き続いて獲得免疫も活性化される. TLRのシグナル伝達経路の解明やシグナル分子の遺伝子多型の解析によって, 感染症, 動脈硬化, 免疫不全といった様々な疾患とTLRの関係が明らかになってきた.
  • 原 英夫
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1122-1128
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    Alzheimer病の発症機序として, 従来のアミロイドカスケード仮説に加え新たにシナプスAβ仮説が提唱されている. アルツハイマー病のAβワクチン療法は, 免疫学的手法 (抗体) を用いて自己蛋白である蓄積したアミロイドベータ蛋白を除去しようとする治療法であり, 新しい治療法の1つとして注目されている. ワクチン療法は, 能動免疫, 受動免疫および粘膜免疫を用いたワクチンの3種類が報告されており, それぞれの方法と作用機序, 欧米での臨床治験結果について解説し, 今後のワクチン療法の展望を概説する.
  • 今川 彰久, 花房 俊昭
    2006 年 95 巻 6 号 p. 1129-1134
    発行日: 2006/06/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    劇症1型糖尿病は著者らが2000年に報告した糖尿病の新しいサブタイプであり, 「非常に急速でほぼ完全な膵β細胞破壊の結果生じる糖尿病」がその本態である. 日本人糖尿病の約0.2%をしめると推計されるが, 従来1型糖尿病のマーカーとされてきた自己抗体は陰性である. 膵β細胞の破壊機構としては, ウイルス感染とそれに伴う免疫反応の両者が関与していると考えられる. 本疾患のスクリーニング基準として, 1) 糖尿病症状発現後1週間前後以内でケトーシスあるいはケトアシドーシスに陥る, 2) 初診時の (随時) 血糖値が288mg/dl以上であるという2項目が提示されている. 劇症1型糖尿病は診断が1日でも遅れると患者の生命予後に関わる救急疾患であり, すべての医師はその存在を銘記し, スクリーニング基準を活用して的確な診断を下すよう努めなければならない.
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