日本内科学会雑誌
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97 巻 , 1 号
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特集●ウイルス性慢性肝炎:診断と治療の進歩
Editorial
トピックス
I.ウイルス性慢性肝炎の実態:世界の動向と本邦での問題点
II.診断とフォローアップ
III.B型慢性肝炎の抗ウイルス療法
  • 池田 健次
    2008 年 97 巻 1 号 p. 36-42
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    B型慢性肝炎では,B型肝炎ウイルス(HBV)DNAが105~106copy/ml以上かつALT異常値であれば治療対象となる.肝病変進行·肝癌発癌ともに,持続HBV DNA高値が関連していることが明らかになっている.抗ウイルス療法としてのインターフェロンと核酸アナログ製剤(エンテカビル,ラミブジン,アデホビル)にはそれぞれ長所·短所があり,年齢·患者背景,ウイルス量,線維化進行度のほか,急性期か慢性期か,ウイルスサブタイプなども考慮して選択する.
  • 名越 澄子, 持田 智, 藤原 研司
    2008 年 97 巻 1 号 p. 43-49
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    B型肝炎ウイルス(HBV)による劇症肝炎および遅発性肝不全には,HBVの急性感染例と無症候性キャリアからの急性増悪例が含まれる.急性感染例では,肝類洞内凝固による微小循環障害が顕著と想定されるため,ATIII濃縮製剤と合成蛋白分解酵素阻害薬を中心とした抗凝固療法を行う.キャリア例では,プロトロンビン時間が40%~60%以上の段階でラミブジンまたはエンテカビルによる抗ウイルス療法を開始する.
  • 加藤 直也, 五藤 忠, 小俣 政男
    2008 年 97 巻 1 号 p. 50-56
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    B型肝炎の抗ウイルス療法として,ラミブジンをはじめとする核酸アナログが用いられるようになり,B型肝炎治療を劇的に改善しつつある.しかしながら,これら薬剤の長期投与に伴う耐性ウイルス出現が問題となっており,新たな抗ウイルス薬の開発が行われている.将来的には耐性ウイルス出現防止のため,多剤併用療法の検討などが必要である.今後は,抗ウイルス療法の発がん抑止に対する効果など,長期予後について検討されねばならない.
IV.C型慢性肝炎の抗ウイルス療法
V.肝炎ウイルスの持続感染と肝発癌
  • 本多 政夫, 金子 周一
    2008 年 97 巻 1 号 p. 82-91
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    我が国の肝細胞癌は慢性肝炎,それも肝硬変のような進行した肝病変を発生母地とすることが大半であり,その成因の90%がウイルス性慢性肝炎である.ウイルス学的には全く異なるB型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウイルス(HCV)は同じように慢性肝炎·肝硬変,更には肝細胞癌を引き起こす.病理学的には両肝炎の差異は認め難いものの,cDNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析による分子生物学的手法により両肝炎に起こる細胞内情報伝達機構の違いが明らかとなった.B型及びC型慢性肝炎から肝発癌への臨床像も多数症例の経験より明らかになっている.慢性肝炎から肝発癌へ至る分子機序を明らかにすることによって,肝疾患治療の新たなストラテジーの構築が可能になる.
  • 齋藤 英胤
    2008 年 97 巻 1 号 p. 92-98
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    発癌のケモプリベンションは魅力的テーマであるが,臨床的にエビデンスの高い物質は多くない.発癌予防には1次と2次予防があり,ウイルスに基づく肝発癌では1.5次予防に期待が持たれる.近年1次予防としてコーヒー飲用が報告されたが今後の前向き介入研究が期待される.1.5次予防として非環式レチノイドや抗ウイルス治療のインパクトは高い.発癌寄与因子,分子機序の研究により今後の創薬が期待される.
VI.肝炎ウイルス保持者に対する肝移植の現況と問題点
  • 石崎 陽一, 川崎 誠治
    2008 年 97 巻 1 号 p. 99-107
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    肝移植は年々増加の一途を辿っており,なかでもウイルス性肝硬変に対する移植の割合が増加傾向を示している.HBV陽性患者に対する肝移植では,移植後に高力価HBs抗体含有ガンマグロブリンとlamivudineを併用することでほぼHBVのグラフト感染を予防することが可能となった.一方,HCV陽性患者に対する肝移植では,インターフェロン,ribavirinの併用療法が行われるが,移植後という特殊な状況下では副作用のため投与継続が不可能となることが多く,現時点では移植後に明らかな肝炎が発症した症例に対して施行するのが一般的である.
座談会
MCQ
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 石坂 彰敏, 長谷川 直樹, 宮本 京介
    2008 年 97 巻 1 号 p. 161-167
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    近年ALI(acute lung injury:急性肺損傷)/ARDS(acute respiratory distress syndrome:急性呼吸促迫症候群)の予後改善が報告されているが,その要因としてエビデンスレベルの高い臨床研究にて裏付けられた,気道内圧を低く抑え高炭酸ガス血症を容認する低一回換気療法による人工換気療法,循環動態が安定している限り水分バランスの平衡を保つ補液療法などが挙げられる.現在までALI/ARDSに対する治療効果(生存率の改善)が国際的に認められた薬物療法はないが,わが国で開発された好中球エラスターゼ阻害薬やALI/ARDSの最も頻度の高い原因疾患である敗血症に対する活性化プロテインCなど,今後のさらなる臨床研究が待たれる薬剤もある.
  • 矢冨 裕
    2008 年 97 巻 1 号 p. 168-175
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    血小板が,生理的止血·病的血栓形成にとどまらず,動脈硬化·血管新生·癌転移·炎症·アレルギーなど種々の生体反応に関わることはよく知られている.この血小板の多機能性は,血小板が数多くの生理活性物質を貯蔵·産生し,活性化に伴って細胞外へ放出することと関連している.血小板は顆粒成分として,蛋白質·ペプチド性メディエーターの宝庫であるα顆粒,主にオートクライン的な血小板活性化増幅に関与する低分子量物質を蓄える濃染顆粒などを有しており,その活性化に伴って開口放出機序で細胞外へ放出される.一方,トロンボキサンA2などの活性化血小板由来生理活性脂質も,血管生物学上きわめて重要な役割を果たしている.本稿では,これらの活性化血小板由来生理活性物質を概説するとともに,その治療医学/臨床検査医学的応用の側面にも言及する.
  • 岩切 龍一, 藤本 一眞
    2008 年 97 巻 1 号 p. 176-182
    発行日: 2008年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    近年,欧米では胃食道逆流症(GERD)とともにGERDを背景とするBarrett食道,Barrett腺癌の増加が著しい.米国では20年前に白人男性の1~2%にすぎなかったBarrett腺癌の頻度が現在では全食道癌の過半数を占めるようになっておりBarrett食道,腺癌の対策が急務となっている.わが国でも以前は稀であったGERDが近年急激に増加し欧米に近い頻度となっていることが確認されている.同時にBarrett粘膜全体の頻度も増している.しかし,全周性,長さ3cm以上の典型的Barrett食道やBarrett腺癌の頻度は依然低い.今後欧米と同様に典型的Barrett食道や腺癌が増加していくのか,もしくは人種等根本的原因による違いが存在するのか現時点では不明である.今後,増加していく可能性を念頭にして上部消化管検査の際には胃食道接合部に一層注意をはらっていく必要があると思われる.
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