Asian variant of intravascular large B-cell lymphoma(AIVL)は血管内腫瘍塞栓による多彩な臨床像と血球貪食症候群を呈する大細胞型B細胞腫瘍の一亜型である1).今回我々は発熱,多発単神経炎,網状皮疹など結節性多発動脈炎(PN)と極めて類似した臨床症状を呈し,経過中血球貪食症候群を発症,骨髄生検でAIVLと診断しえた一例を経験したので報告する.
症例は33歳,男性.イレウスで緊急入院.精査の結果Burkitt白血病と診断された.men who have sex with men(MSM)の患者でhuman immunodeficiency virus(HIV)検査を施行し陽性が判明.acquired immunodeficiency syndrome(AIDS)と診断された.hyper-CVAD(CPA,VCR,DXR,DEX)/high dose MTX-Ara-Cの交替療法とhighly active antiretroviral therapy(HAART)で完全寛解となった.HIV-Burkitt白血病の治療には治療強度とHAARTが重要で,そのためにはHIV感染症を見落とさないことが必要である.