以前は敗血症の代表的な疾患は亜急性細菌性心内膜炎であったが,現在,亜急性細菌性心内膜炎は感染性心内膜炎と呼称が変わりいくつかの血中から菌が検出される疾患とともに敗血症から除外されるようになった.これに加えてSIRSの概念を導入したセプシスも敗血症を構成する新しい疾患概念として登場した.セプシスはsepsisの邦語訳であるが菌血症が必要とされないためあえてセプシスと表記した.血中菌の証明は血液培養のみであったが,現在は遺伝子診断法を応用したハイブリゼップ
®法,DNAマイクロアレイ法,real-timePCR法などがある.血液培養法では震盪培養法が永く使われてきたが攪拌培養法が開発された.
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