血液疾患領域の代表的な分子標的薬として,チロシンキナーゼ阻害薬imatinib mesylate(IM,Glivec
®),抗CD20モノクローナル抗体rituximab(Rituxan
®),ビタミンA誘導体(all-trans retinoic acid:ATRA,Vesanoid
®)などは既に標準療法の一つとしての確固たる地位を確立している.さらに,プロテアソーム阻害薬bortezomib(PS-341,Velcade
®)やカリケアマイシン結合抗CD33モノクローナル抗体gemtuzumab ozogamicin(GO,Mylotarg
®)などの新しい分子標的薬も登場しその有効性が示されており,個々の疾患のより詳細な病態の解明,治療の層別化が求められている.我々血液内科医にとって,これらの薬剤の適切な使用法の理解と更なるエビデンスの確立が望まれる.
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