‘凜夏’は,1996 年に269-21(‘豊水’× ‘おさ二十世紀’)と‘あきあかり’を交雑し,育成した実生から選抜した早生のニホンナシ品種である.2007 年からナシ第8 回系統適応性検定試験に供試し,2013 年2 月の果樹系統適応性・特性検定試験成績検討会で新品種候補にふさわしいとの合意が得られ,2015 年3 月3 日に第23912 号として種苗法に基づき品種登録された.‘幸水’と比較して,樹勢は同程度,短果枝の着生はより多く,えき花芽の着生はやや劣る.開花期は‘幸水’よりやや早い.S 遺伝子型はS1S3 で,いずれの主要品種とも和合性を示す.成熟期は‘幸水’に近い.黒斑病抵抗性で,黒星病にはり病性である.結実後適度に生理落果する自家摘果性を有し,摘果時期である満開30 日後における果そう内幼果数が‘幸水’より少ない.果実の大きさは448 g 程度で‘幸水’より大きい.果肉は硬度が4.5 ポンド,糖度は12.3% 程度,pH は4.8 程度で,食味は‘幸水’と同程度である.全国で栽培可能である.特に鹿児島県等の‘幸水’での花芽枯死が発生しやすい地域で,開花異常の発生が少ないことから,当該地域での普及が期待される.
現在,北海道の畑作では,規模拡大が進む一方で,てん菜の作付面積が減少し,小麦の過作等,輪作の崩れによる経営の悪化が懸念されている.その大きな要因の一つとして,高齢化等を含む労働力不足が挙げられる.農研機構は,こうした傾向に歯止めをかけ,輪作の維持を図るために,高効率大型6 畦狭畦収穫機,ロボット6 畦狭畦用短紙筒移植機を開発している. これらの開発中の作業機について,導入に必要とする作業面積を,従来の作業体系における稼働費用との比較より検討 した.その結果,高効率大型6 畦狭畦収穫機の稼働費用は,従来の1 畦収穫機のものを下回る作業面積は120 ha,ロボット6 畦狭畦用短紙筒移植機の稼働費用が,従来の全自動4 畦移植機のものを下回る作業面積は,1 ha 当たり2.0 時間の場合は,3.5 ~60 ha,70 ~120 ha,140 ha 以上であることが明らかになった.すなわち,新技術の導入が可能となる作業面積について,移植機の作業効率が1 ha 当たり2.0 時間まで上昇すれば,作業者の調達の可否次第で,様々な移植,直播の組み合わせが可能となることが理解できる.
5 月中旬に枝幹害虫フタモンマダラメイガ第1 世代幼虫の防除のためにカルタップ塩酸塩水溶剤を散布したカキ園に おいて,カキの果実を食害するカキノヘタムシガによる果実被害を調査した.その結果,本剤を5 月中旬に散布したカキ園では,カキノヘタムシガによる果実被害が抑制されることが明らかとなった.
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