農研機構研究報告
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2025 巻, 23 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
表紙・目次・編集委員会・奥付
特集
原著論文
  • 大木 信彦, 高橋 将一, 高橋 幹, 河野 雄飛
    2025 年2025 巻23 号 p. 3-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    「そらみのり」は,2013年春に独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 作物開発利用研究領域 大豆育種グループ(現 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 暖地水田輪作研究領域 作物育種グループ)において,西日本での栽培に適する多収ダイズ品種の育成を目標として,早生で大粒の「九州148号」を種子親に,多収で晩生の米国品種「Santee」を花粉親として交配を行い育成した系統であり,2023年に品種登録出願を行った.奨励品種決定調査等の結果から,栽培適地は東海から九州地域である.「そらみのり」は西日本の主力品種「フクユタカ」と比較して収量が22~36%高く,百粒重は1~3 g軽く,へその色は“黄”であり,“淡褐”の「フクユタカ」よりも子実の外観品質が優れる.粗タンパク質含有率は「フクユタカ」43.4%に対し43.0%とほぼ同等で,実需者からは豆腐および納豆製品に利用できると評価された.

  • 島村 聡, 平田 香里, 菊池 彰夫, 菱沼 亜衣, 加藤 信, 笹谷 絵梨, 松本 直, 山田 哲也, 羽鹿 牧太, 髙橋 浩司, 山田 ...
    2025 年2025 巻23 号 p. 21-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    「そらひびき」は,豆腐等に適した加工適性と米国品種の多収性を併せ持つ品種の育成を目標に,2024年に育成された品種である.2012年春季に農研機構作物研究所(現 作物研究部門)において,西日本地域の主力品種「サチユタカ」を種子親,米国の多収品種「LD00-3309」を花粉親とした人工交配を行い,F2以降は農研機構東北農業研究センターで選抜・固定を図り,2024年1月に品種登録出願を行った.秋田県大仙市で実施した生産力検定試験の結果から,「そらひびき」は耐倒伏性に優れ,多収性を有していた.また形態特性として,花の色は“紫”,毛じ色は“白”,熟莢の色の濃淡は“中”,難裂莢性で,子実の形質において子実の大きさは“中”,種皮の地色は“黄白”,へその色は“黄”である.粗タンパク質含有率は「リュウホウ」と同程度で,豆腐加工に適する.栽培適地は南東北・北陸地域で,同地域での大幅な生産性向上が期待される.

  • 佐山 貴司, 高田 吉丈, 小松 邦彦, 山下 謙一郎, 猿田 正恭
    2025 年2025 巻23 号 p. 41-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    電子付録

    「そらたかく」は,農研機構西日本農業研究センターにおいて,国産ダイズの生産力向上と安定供給に大きく寄与する豆腐加工適性の高い品種の育成を目標として,粗タンパク質含有率が高く豆腐の加工に向く国産品種「たつまろ」を種子親,多収の米国品種「Santee」を花粉親とする人工交配を行い,系統選抜を繰り返して2023年に育成された品種である.香川県善通寺市で実施した生産力検定試験の結果から「そらたかく」の成熟期は“晩”,種皮の地色は“黄白”,へその色は“黄”で,百粒重は21~24 g程度である.裂莢の難易は“難”, 慣行品種「フクユタカ」より倒伏抵抗性は優れる.現地実証試験では,コンバイン収穫による「そらたかく」の収量は「フクユタカ」よりも平均して54%以上多かった.粗タンパク質含有率は「フクユタカ」より0~2%程度低かったが,豆腐加工適性は「フクユタカ」並みに優れていた. 奨励品種決定調査等の結果から「そらたかく」の栽培適地は東海から九州地域である.本品種はダイズモザイクウイルスA,A2,B系統に抵抗性であるが,ダイズシストセンチュウに対して感受性であることから,同被害が確認されている圃場での作付けは避ける必要がある.

一般
原著論文
  • 八重垣 英明, 末貞 佑子, 山口 正己, 澤村 豊, 土師 岳, 安達 栄介, 山根 崇嘉, 鈴木 勝征, 内田 誠
    2025 年2025 巻23 号 p. 61-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    「ハニービート」は農研機構果樹研究所において,2001年にPP-26-6に「太陽」を交雑して得られた実生から選抜された.2009年より系統名スモモ筑波6号としてスモモ第2回系統適応性検定試験に供試し,全国10か所の公立試験研究機関で試作栽培を行い,その特性を検討した.2025年3月12日に登録番号30868号として種苗法に基づき品種登録された.樹勢はやや強く,短果枝および花芽の着生は中程度である.開花期は,育成地では3月30日頃で,「大石早生すもも」および「ソルダム」と同時期である.収穫期は育成地では7月12日頃で,「大石早生すもも」より22日程度遅く,「ソルダム」より11日程度早い.果形は円形であるが,一部の果実は果頂がやや尖る.果実重は128 g程度で,「ソルダム」と同程度である.果皮色は赤紫色で,果肉色は黄色である.裂果の発生は基本的に少ないが,場所や年次により認められる.果汁の糖度は15.5%,酸度はpH 4.4前後で,酸味が弱く食味は良好である.

  • 畔栁 武司, 伊吹 竜太, 高橋 正明
    2025 年2025 巻23 号 p. 67-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    日本全国の農業気象データを1 km四方の解像度で取り出して利用できるメッシュ農業気象データを利用して温室の期間暖房負荷を試算するツールを開発し,大規模温室を対象とした予備検証を通じて,夜間暖房負荷の試算における温室内気温の均一性および地表伝熱負荷に関する仮定について検証した.その結果,暖房期間の夜間における大規模温室内の気温分布の標準偏差は0.9~1.8°C程度であり,観測期間中の推移に顕著な特徴は見られなかったことから,本ツールで使用した夜間暖房デグリーアワーの算定式の妥当性が示された.また,暖房負荷に占める地表伝熱負荷の割合は概ね1%未満であったことから,本研究で対象としたようなハイガター栽培ベッドを備えた大規模高軒高の温室においては地表伝熱負荷に関する補正を必ずしも設ける必要はないことが示された.暖房期間におけるLPG使用量の実績値と,本ツールによる夜間暖房デグリーアワーの計算値を比較した結果,対象期間が日別値から週積算値,月積算値と長くなるほど精度は向上したことから,本ツールを用いた試算では週積算値あるいはそれ以上の期間を対象とすることが推奨された.

データペーパー
  • 朝田 景, 江口 定夫, 高田 裕介
    2025 年2025 巻23 号 p. 77-
    発行日: 2025/09/16
    公開日: 2025/09/16
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    電子付録

    日本の農地約20 000地点を対象に,農林水産省の補助金事業として47都道府県が実施した土壌環境基礎調査事業(1979~1998年に5年間隔で計4回実施)の定点調査データについて,データの品質管理を行った後,5つの地目別,225の土壌統群別,最大で第6層までの層位別に集計し,土壌の基本的な物理的性質(かさ密度,粒径組成,飽和透水係数等)を中心に合計22の調査・分析項目の基本統計量(算術平均,標準偏差,中央値等)を収納したデータベースSolphyJを作成した.各項目の度数分布については,そのヒストグラム,正規分布の適合曲線,歪度,及び尖度,正規性・対数正規性の検定結果等を併せて掲載した.

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