大気圧プラズマジェットを用いた窒化法により,細穴内壁の硬化処理を行った.ここでは直径1 mmおよび2 mm,長さ10 mmの貫通穴を施した工具鋼に向け,窒素-水素混合ガスにより生成したパルスアーク型プラズマジェットを2 h照射した.その結果,直径2 mmの細穴内壁は一様に100 µm程度の厚さに硬化した.しかし,直径1 mmの場合は硬化層の厚さは穴が深い場所では減少することが分かった.そこで,細穴裏面からのポンプ吸引により細穴内部へプラズマジェット流を誘導した結果,硬化層厚さの均一性が改善されることが分かった.