エポキシ樹脂の耐熱性を向上させるための一つの方向にエーテルエーテルケトン構造を有するエポキシ樹脂がある。ヒドロキノンと4,4’- ジフルオロベンゾフェノン(DFBP)との反応によりビスフェノール化合物(DHEEK)を得た後,エポキシ化反応を行うことでエーテルエーテルケトン構造を持つエポキシ樹脂(DGEEK)を合成した。
これを用いてフェノールノボラックを硬化剤とした硬化物の物性を評価した結果,ガラス転移温度(Tg)は149
℃とビスフェノールA 型エポキシ樹脂(DGBPA)に対して22 ℃高い値を示した。また,700 ℃での残炭率が
35.0 wt%とDGBPA に対して2 倍以上の値を示すとともに,10 wt%重量減少温度(Td10)は406 ℃であり,DGEEK 硬化物の高い熱分解安定性が確認された。
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