ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
42 巻, 3 号
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報文
  • 梶 正史, 大神 浩一郎
    原稿種別: 報文
    2021 年 42 巻 3 号 p. 84-89
    発行日: 2021/05/10
    公開日: 2021/08/11
    ジャーナル 認証あり

    ジフェニレンエーテル構造を有する4,4’- オキシビス(グリシジルオキシベンゼン)(OBGB)と4,4’- オキシビスフェノール(OBP)を反応させた場合,結晶性の硬化物を与えることが分かっている。硬化剤としてOBP に対して4,4’- ジアミノジフェニルスルホン( DDS)を併用した場合,DDS の割合が30 wt%まで結晶性の硬化物を与えることを確認した。DDS を併用することでガラス転移温度が向上するとともに,結晶性の発現により,熱膨張率および吸水率の低減に加えて熱伝導率が向上した。 ジフェニレンエーテル構造を有する4,4’- オキシビス(グリシジルオキシベンゼン)(OBGB)と4,4’- オキシビスフェノール(OBP)を反応させた場合,結晶性の硬化物を与えることが分かっている。硬化剤としてOBP に対して4,4’- ジアミノジフェニルスルホン( DDS)を併用した場合,DDS の割合が30 wt%まで結晶性の硬化物を与えることを確認した。DDS を併用することでガラス転移温度が向上するとともに,結晶性の発現により,熱膨張率および吸水率の低減に加えて熱伝導率が向上した。

  • Madhu Chennapuram, Yoshiaki Yoshida, Takeshi Endo
    原稿種別: Original
    2021 年 42 巻 3 号 p. 90-97
    発行日: 2021/05/10
    公開日: 2021/08/11
    ジャーナル 認証あり

    This article represents the synthesis and characterization of polyamic acids and polyimides derived from several bifunctional amines with ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA) anhydride using polyaddition followed by chemical/thermal imidization methods. The structural and thermal properties of the obtained polyamic acids and their six-membered cyclic polyimides were determined in detail by using FT-IR, TGA, and DSC analysis. Additionally, this method was also extended to synthesis of networked polyamic acid and polyimide using trifunctional amine and EDTA anhydride.

  • 西田 伸司, 井出 勇, 早藤 孝平, 平松 潤子
    原稿種別: 報文
    2021 年 42 巻 3 号 p. 98-104
    発行日: 2021/05/10
    公開日: 2021/08/11
    ジャーナル 認証あり

    鋳物の鋳造に供する鋳型用有機系粘結剤の枯渇が危惧される石油由来のフェノール樹脂から再生可能資源である天然高分子物質への材料転換を図ることを目的とした。天然高分子であるデンプンを酸で熱分解または酵素で加水分解したのち,冷水に可溶としたデキストリンを鋳造用中子鋳型の粘結剤に利用することを考えた。この粘結剤を耐火性骨材に均一に被覆し,流動性のある鋳型材料を得た。この鋳型材料を加熱した造型型へ充填すると粘結剤は焼かれるため,粘着力は生じない。造型型に充填した鋳型材料の粒子空隙へ過熱水蒸気を供給すると水蒸気の凝縮が起こる。この凝縮水により粘結剤は膨潤・糊化することで粘着力を発現し,更に凝縮熱により瞬時に周辺温度が100 ℃近傍に達する。続いて,100 ℃以上の乾き蒸気である過熱水蒸気の顕熱を利用して凝縮水を蒸発させることにより,粘結剤を乾燥固化または硬化させて中子鋳型を造型できることを見出した。

解説
速報
  • 岩村 武, 芦沢 一史, 足立 馨, 塩月 雅士
    2021 年 42 巻 3 号 p. 113-123
    発行日: 2021/05/10
    公開日: 2021/08/11
    ジャーナル 認証あり

    N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)のアニオン単独重合体あるいはNIPAAmとアクリルアミド(AAm)のアニオン共重合体のDMF 溶液をカリウムt- ブトキシド存在下,マイクロ波出力100 W で,混合物溶液の温度が140 ℃で一定になるようにし,1 時間マイクロ波を照射した。マイクロ波照射後,1-chlorobenzylethyl3,5,7,9,11,13,15-heptaisobutylpentacyclo[9.5.1.1(3,9).1(5,15).1(7,13)]octasiloxane(POSS-BnCl)を添加し, さらに混合物溶液の温度が140 ℃で一定になるようにし,6 時間マイクロ波を照射することにより,高分子の側鎖にPOSS が導入されたハイブリッドポリマーを得た。得られたハイブリッドポリマーは撥水性を有すると共に,良好な接着性を有することが明らかになった。対応するハイブリッドポリマーをオイルバス加熱によって合成を試みたものの,高分子の側鎖にPOSS が導入されたハイブリッドポリマーは得られなかった。

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