日本伝熱シンポジウム講演論文集
第47回日本伝熱シンポジウム
選択された号の論文の363件中101~150を表示しています
H13 混相流3
SP3 学生優秀プレゼンテーション賞3 ―沸騰・混相流―
  • 榎木 光治, 宮田 一司, 森 英夫, 濱本 芳徳
    セッションID: SP301
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    気液二相状態の冷媒が内径1mmの微細円管内を垂直上向きおよび下向きに流れる際の流動様相を,ガラス管と高速度カメラを用いて観察した.その結果,大径管の場合と同様に,クオリティの増加とともにスラグ流から環状流への遷移が見られ,また,下降流の方が,上昇流に比べて低いクオリティでも環状流に遷移することが確認された.さらに,管壁に沿って流れる液膜の挙動を,流動方向や流速ごとに詳細に観察し,既に明らかにしている微細管内垂直流の摩擦圧力損失および沸騰熱伝達の特性と関連付けて検討した.
  • ムテール サミー, 池上 康之
    セッションID: SP302
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    低温度及び低圧化でフラッシュ蒸発する噴流の熱拡散の現象は、海洋温度差を利用した海水淡水化などで、重要な現象である。このフラッシング噴流は、非常に伝熱が高い。この現象の有効熱伝導率を利用してモデルを提案し、実験結果との比較を行い、その現象について考察した。その結果、フラッシング噴流の温度変化を予測できることを示すとともに、有効熱伝導率は、分子熱伝導率より大きいことが確認された。
  • 濃度及びサブクールの影響
    西口 昇太朗, 埜村 恭平, 豊田 光希, 原  創太, 庄司 正弘
    セッションID: SP303
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    ブタノール水溶液の限界熱流束CHFは、純水のCHFと比べ濃度の増加と共に比例してほぼ単調に増加し、飽和濃度において最高値を取るが、沸騰挙動は低濃度と高濃度ではかなり異なり、低濃度では純水の場合と大差ない様相を示すに対し、高濃度では微細な気泡が多数発生する特異な沸騰様相を呈する。そこでガスクロマトグラフィーにより濃度を変化させていったときの発生気泡内の蒸気成分を測定した。その結果、濃度と共にブタノール蒸気成分が増加していくことを明らかにした。CHFはサブクールによって特異な変化を示し、サブクールの増加と共に一旦は低下した後、その後上昇するようになる。この変化に対応して発生気泡の様相も異なり、低サブクールでは気泡が多数するが、このことは上記の気泡内の蒸気成分の変化とも深く関係していると思われる。
  • 菅野 普, 韓 榮培, 鹿園 直毅
    セッションID: SP304
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    内径0.3 – 1.0 mmのガラス製円管を用いてマイクロ管内環状流の流動様式を観察し,液膜厚さを測定した.作動流体には水とFC40を用いた.乾き度が増加,管内径と流量が減少するに従って界面波の大きさは減少した.平均液膜厚さは乾き度,管内径,流量の増加に伴い減少した.本実験結果を理論モデルから算出した液膜厚さと比較した.界面波が大きい領域程,実験結果はモデルに比べ薄いことがわかった.界面波の特性,および界面波が平均液膜厚さに与える影響を評価した.
  • 岡島 淳之介, 武田 洋樹, 小宮 敦樹, Jeong Sangkwon, 円山 重直
    セッションID: SP305
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    微小領域に対して凍結手術を行うための極細クライオプローブ内の冷媒の沸騰伝熱過程の解析を行った.極細クライオプローブは外径0.55mm,内部は同軸二重管構造で内管は内径0.07mm,外管は水力直径0.15mmの環状流路としたものである.エネルギー保存則を支配方程式とし,内管と外管との間の熱交換を考慮し解析を行った.二相流の圧力損失および熱伝達率は既存の実験相関式より与え,解析により極細クライオプローブ内の冷媒の温度変化,クオリティ変化および局所熱伝達率分布を検討した.さらに実験結果との比較を行い,本解析手法を評価した.
  • 原田 敦史, 中川 勝文
    セッションID: SP306
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    近年、地球温暖化の観点から冷凍システムの高効率化に関する研究が活発に行われている。この中の一つに冷凍サイクルにエジェクタを適用する技術があり、実用化に向けて多くの研究が進められているが、エジェクタ内部流れである高速ミスト流に関する研究はあまり行われていない。本研究では、気液相間の運動量緩和現象を考量し、不足膨張時の二相流ノズル出口に発生する衝撃波の基礎的な特性を数値解析によって明らかにした。
  • ミクロ液膜挙動の抽出
    矢吹 智英, 中別府 修
    セッションID: SP307
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究は沸騰研究用MEMSセンサを用いて孤立気泡核沸騰熱伝達メカニズムを詳細に調べることを目的とする.MEMSセンサで計測した孤立気泡底部温度の計測データからは,ミクロ液膜の形成や乾き面の発生,リウェッティングが明瞭に観察された.また,計測データを境界条件として与えたセンサ基板内部の二次元非定常熱伝導シミュレーションにより伝熱面から媒体への局所熱流束を計算し,沸騰熱伝達を評価した.計算された局所熱流束分布からは,ミクロ液膜の蒸発領域でMW/m2オーダーの非常に高い熱流束が生じていることが示された.さらに,局所熱流束からミクロ液膜厚さの時空間分布を算出した.
  • 長谷川 朋美, 坂部 高士, Huynh Thu, 佐藤 春樹
    セッションID: SP308
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    建物からの顕熱排熱を潜熱に切り替えることによりヒートアイランドを抑制できると考えられる。本研究では、環境負荷削減を目的に、低排熱・高効率空調設備として、冷房におけるエアコン室外機であるセラミックスを用いた蒸散型凝縮器を開発し、その排熱温度抑制効果および空気側の平均熱伝達率の向上を確認した。本報告では、冷却塔の排気を用いた、自然空間への熱負荷を減らし、建物空調負荷を削減できるインターフェイス環境空間という概念を提案する。また、この概念に前述の凝縮器を取り入れるシステムについても言及する。
  • 福江 高志, 石塚 勝, 山? 健太, 畠山 友行, 中川 慎二, 中山 恒
    セッションID: SP309
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    低計算負荷で高精度の熱設計手法として熱回路網法が用いられる.しかし強制対流冷却を含む系の熱設計を行う場合,流れ場の影響,すなわち筺体内の流線や流速の分布,ファンなどの送風機などを含めた解析を行うことができない.そこで,強制対流冷却の熱設計精度向上のため,流れ場についても流量,圧力,流体抵抗の関係から回路網を形成し解析を行う(流体節点法).この結果を熱回路網法と組み合わせることが考えられる.本研究では薄型筺体内の局部的な強制対流を行うケースについて,本解析手法の解析精度と有効性,問題点を検証した.
  • 近藤 慎平, 武石 賢一郎, 永川 悠太, 北村 剛
    セッションID: SP310
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    現在,高温ガスタービンのタービン翼にはシェイプトフィルム孔を用いたフィルム冷却技術が採用されている.本研究ではシェイプトフィルム孔吹き出しの冷却空気に旋回をかけることによって冷却効率の向上を試みた.また,孔の広がり角を変えたときの影響についても調べた.冷却効率の計測には感圧塗料(PSP)を使用し,主流に空気,冷却流体に窒素を用いて壁面上の酸素分圧を計測し,熱輸送と物質輸送のアナロジーから冷却効率を得た.各パラメータの変化による冷却効率の変化を比較した結果について述べる.
  • 高野 孝義, 宇賀神 博行
    セッションID: SP311
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    往復動式内燃機関における燃焼室壁面への熱損失の解析などへ応用する目的から、ピストン圧縮を受け、また膨張する空気から固体壁面への熱伝達量の時間変化を圧縮圧力の僅かな変化より実測することを試みた。圧縮漏れガスの流量を正しく測定するとともに簡単な計算モデルに基づいて1サイクルにわたる流量の時間変化を見積もることにより、圧縮膨張過程のガス量の変化に伴う圧力変化を補正した。また、筒内圧力の測定データに対する適切な数値処理方法について検討し、クランク角による熱損失率の経時変化を示すことができた。
I11 ヒートパイプ1
I12 ヒートパイプ2
I13 ヒートパイプ3
SP4 学生優秀プレゼンテーション賞4 ―計測技術・熱機器―
J11 OS1-1電子機器の信頼性を支える熱設計と冷却技術1
J12 OS1-2 電子機器の信頼性を支える熱設計と冷却技術2
  • 畠山 友行, 中野 雄太, 石塚 勝, 中川 慎二, 富村 寿夫, 廣川 正孝
    セッションID: J121
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    電子機器の高密度実装に伴い、機器内部の熱環境が年々厳しさを増しており、高速かつ正確な温度分布予測が重要となっている。現在、電子機器内部のプリント基板は、一様な熱伝導率を持っている板と仮定されているが、この仮定を用いた計算ではプリント基板上の温度分布の解析値と実測値で大きな差が生じる。これは、配線パターンが基板の熱伝導率に影響するためであり、配線パターンを考慮した実効熱伝導率の計測が急務となっている。本研究では、プリント基板上の配線パターンを考慮した熱伝導率の計測手法の提案を行う。
  • 富村 寿夫, 塩津 吉洋, 小糸 康志, 石塚 勝, 畠山 友行
    セッションID: J122
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    プリント基板は、通常、熱伝導率の低いガラスエポキシなどの材料で作製されているため、放熱性能を改善するための様々な工夫がされている。例えば、熱伝導率の高い銅の円管あるいは丸棒を基板に貫通させ、これを配線の一部として用いるとともにサーマルビアとしても利用し、発熱部品からの熱を基板の下面に逃がす手法などが提案されている。しかし、ガラスエポキシと銅が組み合わされた場合の有効熱伝導率の評価は行なわれておらず、合理的な熱設計の障害となっている。本研究では、その第一ステップとして、簡単なプリント基板を用いた一連の実験から得られた知見を報告する。
  • 小糸 康志, 富村 寿夫
    セッションID: J123
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    熱伝導率が異なる複数の材料からなる複合体の有効熱伝導率に関しては,熱的な等価回路に置き換えることにより,その推算式を誘導することができる.しかしながら,熱回路のレイアウトによって推算式は異なり,構成材の熱伝導率の値の差が大きくなると,推算値の相違も顕著になる.本研究では,電子機器の配線基板を対象とし,有効熱伝導率の推算式に関する理論的検討を行った.有効熱伝導率の簡易推算式を誘導するとともに,3次元数値解析を実施して,その有用性について検討した.
  • 中野 雄太, 高桒 貞一, 石塚 勝, 畠山 友行, 中川 慎二, 富村 寿夫
    セッションID: J124
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    近年の電子機器の小型化・高機能化に伴って基板にはさらなる高密度実装化が求められている.しかしながら,高密度実装化により単位体積あたりの発熱量が増大し問題となっている.本研究では高密度実装化のために用いられているB2it基板に注目し異なるピッチのバンプを含むB2it基板の熱抵抗の測定を行い,B2it基板の層間接続バンプを放熱パスとして利用することが可能か検証した.また,バンプの面積の熱抵抗への影響を検討した.
J13 OS1-3 電子機器の信頼性を支える熱設計と冷却技術3
  • カートリッジ方式ー方向熱流定常比較法の不確かさ解析
    大串 哲朗, 田中 浩和, 平田 拓哉, 柳浦  聡, 渡邉 聡
    セッションID: J131
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    導電性接着剤は導電性フィラーと接着樹脂との複合裁量であり,主要な用途に半導体チップやLEDのダイアタッチがある.そのため,導電性接着剤およびその接触面界面の熱伝導特性は重要な評価項目の一つである.著者らはその標準的な熱伝導率測定方法として,カートリッジ方式ー方向熱流定常比較法による測定装置を開発した.ここでは試験片からの熱損の影響を考慮し,さらに本装置の測定の不確かさ解析を行うことにより,合成標準相対不確かさ10%以下で測定可能な試験片の熱伝導率と試験片厚さの範囲を明らかにした.
  • カートリッジ方式一方向熱流定常比較法の各種測定条件の検討
    平田 拓哉, 田中 浩和, 柳浦 聡, 渡邉 聡, 大串 哲朗
    セッションID: J132
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    導電性接着剤は導電性フィラーと接着樹脂との複合材料であり、主要な用途に半導体チップやLEDのダイアタッチがある。そのため導電性接着剤およびその接触界面の熱伝導特性は重要な評価項目の一つである。本研究では、実装状態を模擬したカートリッジ方式試験片を用いた一方向熱流定常比較法による熱伝導率測定装置の開発を目的に、試験片厚み、試験温度、荷重条件などを調査して導電性接着剤に最適な試験条件を明らかにした。
  • 界面熱抵抗の異なるAu-Si 2層試料の測定
    秋葉 洋, 大坪 慶貴, 田口 良広, 長坂 雄次
    セッションID: J133
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,半導体デバイスの小型化・高集積化に伴った発熱密度増加により高度な熱制御技術が不可欠であり,熱的特性の解明が必要とされている.本研究では,デバイスの微小な放熱経路であるフリップチップ接続部の熱抵抗・劣化度の評価を目的とし,周期加熱サーモリフレクタンス法を用いたマイクロスケール接合部の界面熱抵抗測定手法および装置の開発を行っている.本報ではAu-Siの2層試料を熱圧着より作製し,界面熱抵抗の異なる試料の測定を行うことで2オーダーの違いを捉え,熱抵抗の評価を行ったのでその結果を報告する.
Volume II (A-E)
A21 OS3-4 水素エネルギー技術4 -計測・可視化-
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