日本伝熱シンポジウム講演論文集
最新号
選択された号の論文の374件中1~50を表示しています
Volume I (A-E)
B11 熱物性1
B12 熱物性2
B13 熱物性3
SP1 学生優秀プレゼンテーション賞1 ―熱物性・物質移動―
  • 濱本 和哉, 加藤 泰夫, 葛山 浩
    セッションID: SP101
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では乾湿計の原理に基づき既存の湿度センサでは測定することの出来ない小さな空間内で、測定可能な湿度センサの開発を行った。校正は流れのある小さな空間で流速を変化させて行い、各流速に対する乾湿計公式の係数Kについても検討した。センサは乾湿球の温度測定に直径100μmのT型熱電対を用い、特に湿球部に保水性にある高分子を塗布させることで湿球温度を実現した。小さな流れのある空間の中で湿度測定が可能であることが確認できた。流速の増加とともに係数Kは減少傾向にあることが実験的に確認できた。
  • Torres Juan Felipe, 小宮 敦樹, 岡島 淳之介, 円山 重直
    セッションID: SP102
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では水溶液中における高分子化合物の物質拡散係数濃度依存性を実験により求めた.本測定では位相シフト干渉計を用いることで,一次元自由拡散場を高精度測定し,逆問題解析により物質拡散係数を導出した.あわせて,広濃度範囲において物質拡散係数の濃度依存性を求めた.希薄領域から飽和領域までSucrose(342Da),Lysozyme(14kDa),BSA(66kDa)の物質拡散係数を測定し,物質の違いによる濃度依存性の違いを評価した.
  • 高感度な測定のための新たな距離制御方法と偏光検出システムの提案
    保坂 俊輔, 新田 淳平, 田口 良広, 斎木 敏治, 長坂 雄次
    セッションID: SP103
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
     本研究では,ファイバプローブ先端の微小開口に発生させた近接場光およびその偏光状態の変化を用いた,ナノメートルオーダーの高空間分解能かつ試料に非接触な温度センシング手法の開発を行っている.今回,測定の高感度化を目指し,新たにプローブ‐試料間距離制御方法および,バランス検出法を用いた信号光の偏光検出システムを提案した.新たな距離制御方法および偏光検出システムを用いて,異なる材料により構成される縞状の試料をスキャンし,温度センシング手法の妥当性の検証を行ったので報告する.
  • 三宅 聡, 洗川 拓也, 山田 賢英, 佐藤 暁, 荒木 拓人
    セッションID: SP104
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    環境負荷が低く,出力密度が高いことから特に注目されている固体高分子形燃料電池(PEFC)であるが,より広い普及のためにはいくつかの課題が残されている.中でも内部の水分管理は電池性能向上のために重要とされるが,液水が滞留する条件やマイクロポーラス層(MPL)を用いた際の水分,化学種の輸送現象は非常に複雑となり,特にその過渡特性について議論した例は少ない.本研究では実験および数値解析を併用し,液水輸送やMPLが運転条件変化時のセル性能へ与える影響について検討したので報告する.
  • 岸本 将史, 岩井 裕, 齋藤 元浩, 吉田 英生
    セッションID: SP105
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    固体酸化物燃料電池(SOFC)の燃料極過電圧特性を,3次元数値シミュレーションにより予測した.燃料極多孔質の3次元構造情報は,収束イオンビームを備えた走査型電子顕微鏡(FIB-SEM)により取得した.計算格子生成の際に生じる構造情報の劣化を防ぐため,格子サイズ以下(サブグリッドスケール)の構造をモデル化し,多孔質内の輸送量を適切に評価することを試みた.モデルの適用により,計算の精度を維持しつつ格子サイズを大きくとることが可能になり,3次元解析で問題となる計算負荷を大幅に低減することに成功した.
  • 宮澤 裕麻
    セッションID: SP106
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    熱物性テスターを利用して微量液体の熱伝導率を簡便に測定する方法を提案する。熱物性テスターとは予め加熱したプローブを測定試料に接触させ、得られたプローブの温度応答から熱物性値を算出する装置である。液体試料を測定する場合は薄い樹脂膜を介して測定する。必要試料体積は0.01ccと微量であり、10秒という短時間で測定できることが特徴である。本測定法では樹脂膜の厚さを6μmと薄くすることにより,従来より適用範囲が改善され、磁性流体を始め熱伝導性グリースの測定も十分可能となった。
  • 萩野 春俊, 永井 大資, 檜和田 徹, 宮崎 康次
    セッションID: SP107
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    近年、微細構造をもつ物質のバルクとは異なる優れた物性値が報告されるようになってきた。本研究では多孔構造のような微細構造が電子輸送と熱輸送に及ぼす影響を調べるため、MEMS技術を用いて薄膜Siのマイクロブリッジを作製した。熱輸送と電子輸送の方向を揃えるためデバイス形状を自立した薄膜とし、薄膜面方向の熱伝導率を測定した。マイクロブリッジの電気伝導度の温度依存性を測定し、マイクロブリッジをジュール発熱させたときの温度を測定することで熱伝導率と電気伝導度を同時に測定し、微細構造が輸送現象に及ぼす影響について考察した。
  • 玉山 敦史, 山田 哲也, 木下 進一, 吉田 篤正
    セッションID: SP108
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    光音響法の測定理論であるRG理論では,試料における熱伝導を一次元でおこるものとして仮定している.しかし,実際には光の照射面を一様に加熱しているわけではないので,二次元もしくは三次元的な熱伝導が起こっていると考えられる.そのため,本研究では軸対称の軸方向と半径方向の二次元での熱伝導方程式を考察する.それにより,レーザー照射面積と測定対象の大きさにどのような相関関係があるのかを明らかにする.またどのような条件であれば,一次元モデルとして扱うことができるのかを考える.
  • 採血後即時測定を可能にするシステムの開発
    村本 祐一, 花房 恵美子, 長坂 雄次
    セッションID: SP109
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    血液は生体環境維持に大きく関わり,その流動特性を表す粘性率は各種疾患との相関が報告されている。血液は凝固作用を有するため,血液検査では一般に血液に抗凝固剤を混入する必要があるが,生体内に近い流動特性を知るために抗凝固剤を含まない測定を行える事が望ましく,血液の飛沫などによる感染を防ぐための配慮も必要となる。本研究はµlオーダーの微量かつµsオーダーの高速測定が可能なレーザー誘起表面波 (Laser-induced Capillary Wave : LiCW) 法を用いた血液粘性率測定装置の開発を行っており,真空を用いた密閉型採血後即時測定システムの開発を行った。
  • 丹田 翼, 松村 幸彦, 北原 博幸
    セッションID: SP110
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    従来の再熱除湿は、空気を露点以下まで冷却しこれを再熱して除湿を行うために、消費電力が大きく効率が悪いという問題を抱えている。そこで著者らは、炭酸ナトリウム水和塩とポリエチレングリコールを利用して空気の除湿を行うケミカル除湿の開発を進めている。システムに用いる気液接触装置としてスプレー塔が提案されたが、その物質移動特性は未だ解明されてない。そこで本研究では、スプレー塔の物質移動特性の実験的検討を行った。その結果を報告する。
C11 多孔質体の伝熱1
C12 多孔質体の伝熱2
C13 多孔質体の伝熱3
SP2 学生優秀プレゼンテーション賞2 ―対流伝熱―
  • 橋本 圭佑, 大江 健司, 川口 清司, 渡辺 大輔
    セッションID: SP201
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    一般的な暖房送風機は熱交換器と送風機が独立しており、装置の大型化が問題となっている。そこで著者らは送風機の動翼を熱交換器の伝熱拡大面として利用する熱交換器一体型遠心ファンを製作した。一体化することにより、装置を小型化することができ、熱交換性能の向上も期待できる。本研究では、このファンの羽根枚数や羽根高さ、径といったファン形状が変化した際の内部流動形態と伝熱特性の関係を明らかにし、伝熱特性を示す実験式を導出する。
  • 川瀬 友宏, 塚原 隆裕, 川口 靖夫
    セッションID: SP202
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    トムズ効果は乱流摩擦を著しく低減し,省エネルギーの観点で重要であるが,乱流熱拡散も抑制するため熱伝達率が低下する問題がある.そのため,高い抵抗低減と低い熱伝達低減を同時に達成するための研究がレオロジー特性の観点から行われてきた.本研究では,伝熱面の形態が熱と運動量輸送の非相似性に及ぼす影響について知見を得ることを目的として,リブ列を有する平行平板間乱流のDNSを行った.その結果剥離を伴う壁乱流における抵抗低減と熱伝達特性との関係が明らかになった。
  • 氏家 隆, 黒田 明慈
    セッションID: SP204
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    平行平板間流れ(チャネル流)の流路壁面に対してリブおよび溝部を付加すると,チャネル流の場合と比べて伝熱効率の増加と流動抵抗の低減が起こる場合がある.本研究ではその現象に着目し,チャネル流の壁面に溝部を付加したモデルに対して当研究室独自開発のFortranプログラムによる直接数値計算および汎用数値流体力学ソフトウェアによる解析を行う事によって溝部の及ぼす影響を調査する.また同様の流路を用いた熱交換器の効率向上について検討を行う.
  • 流速の影響
    甲斐 尚人, 畑 幸一, 白井 康之, 増崎 貴, 羽邑 光道
    セッションID: SP205
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    加熱部を3分割した白金円管発熱体を直接通電し、広範囲の流速、発熱体表面温度と液温との差において局所及び平均乱流平均熱伝達、発熱体入口及び出口液温、局所発熱体表面温度、圧力損失を実験計測し、実験と同様な条件で、数値解析を行い、サブクール水の流動様式の詳細を明らかにした。
  • 西口 昇太朗, 鈴木 雄太, 庄司 正弘
    セッションID: SP206
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    ブタノールなどのある種のアルコール水溶液には表面張力の温度非線形性に伴う温度差マランゴニ効果によって,伝熱促進されると考えられている.しかし,加熱面とバルク液に十分な温度差が生じない限り温度差マランゴニ効果による伝熱促進作用や沸騰特性の変化は顕著に現れない.実際に,著者らの細線の研究において,サブクール沸騰時のブタノール水溶液の限界熱流束及び沸騰形態に特異な変化傾向があることが明らかになっている. 本報は,温度差マランゴニによる伝熱促進効果を端的な形で明らかにすることを目的に,管内流動沸騰でのブタノール水溶液の限界熱流束(ファーストバーンアウト)特性を調べたものである.
  • エリスリトール
    上江洲 智政, 北澤 元気, 稲垣 照美
    セッションID: SP207
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究は,相変化蓄熱媒体であるエリスリトールの熱物性を評価し,その熱輸送プロセスとしての水平密閉矩形容器内自然対流の伝熱特性を実験的に検討したものである.ここでは,相変化蓄熱媒体の熱特性値に及ぼす温度依存性や過冷却現象なども評価し,熱輸送プロセスに必要不可欠な伝熱データベースを提示することを目的としている.その結果,熱物性値に対する温度依存性や過冷却現象などを解明するとともに,液相状態下の自然対流熱伝達が先に提案されている水平密閉矩形容器内自然対流熱伝達に関する伝熱相関式と良好な一致を示すことを明らかにした.
  • 三谷 洋喜, 中曽 浩一, 深井 潤
    セッションID: SP208
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    排ガスからの廃熱回収効率の改善策の一つに伝熱面拡大策が挙げられるが,腐食性ガス雰囲気ではフィンの腐食が懸念される.本研究では多管式熱交換器を用い,伝熱管群内に張った取替可能なシート状フィンの伝熱・流動特性の関係を数値的に検討した.胴側Reynolds数,流れ方向,壁垂直方向の管ピッチ変化に伴う熱伝達係数の影響を検討した.またフィンと伝熱管表面との接触抵抗を考慮し,実際のフィンの有効性も検討した.解析結果から本設置法でのNu数,圧力損失の推算式を定量的に表し,既設の熱交換器に適用する指標を示した.
  • 北田 宏樹, 武石 賢一郎, 小宮山 正治, 前田 秀剛, 石田 克彦, 谷本 雄哉
    セッションID: SP209
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    タービン動翼内部の乱流伝熱促進リブを用いた冷却では,リブ高さと間隔の比が10程度で流路底面の熱伝達率が最大値をとるとされるが,リブ表面の熱伝達が重要となる密に配置されたリブ表面の局所熱伝達率の計測例は少ない.そこで,本研究ではリブを密に配置した直交リブ付き流路及び傾斜リブ付き流路の伝熱促進効果を検討するため,ナフタレン昇華法を用いてリブ間及びリブ表面の詳細な熱伝達率分布を測定した.また,PIVを用いて流れ場の可視化を行い,密に配置されたリブ付き流路における伝熱促進メカニズムを検討した.
D11 反応・燃焼1
  • 河村 祐太, 木津 諒, 横森 剛, 植田 利久
    セッションID: D111
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    メタノール改質器の水素高純度化のために水素分離膜が用いられているが,その水素透過量を評価する際に、一般的に使われているジーベルツの法則を適用した水素透過の評価式では混合気体の場合,正しく評価できない場合があることがわかった。そこで本研究では,水素透過量の評価を正しく行うために水素分離膜近傍の分子拡散を考慮して数値解析を行った。数値解析結果は,実験と良い一致を示した,このことは,水素透過量の予測には分子拡散の影響を考慮する必要があることを示している.
  • 坂村 芳孝, 五十嵐 弘憲, 田庭 晋作, 松本 尚之
    セッションID: D112
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    今後様々な方面での応用が期待されている大気圧プラズマは,作動流体が連続体領域にあることから,マクロな流体力学的特性が放電の維持機構やプラズマの構造に大きな影響を及ぼすものと考えられるが,未だ十分な理解は得られていない.本研究では,石英ガラス管内に発生させた大気圧グロー放電ヘリウムプラズマ流の分光計測を行い,作動流体の流量と放射特性との関係を調べた.また,光学フィルタを取り付けたCCD カメラを用いて放射領域を可視化し,空間的構造の特徴を明らかにした.
  • 齋木 悠, 范 勇, 鈴木 雄二, 笠木 伸英
    セッションID: D113
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/05/25
    会議録・要旨集 認証あり
    近年のモバイル電子機器の高性能化に伴い,高エネルギー密度の電源開発が重要視されており,燃料を利用した超小型燃焼器システムが注目されている.ただし,マイクロ燃焼では,燃焼器の表面積・体積比が大きくなるため,壁面の熱的・化学的消炎効果を無視できず,安定燃焼の達成が難しい.そこで本研究では,特に化学的消炎機構に焦点を当て,薄型チャネル内メタン・空気予混合火炎を対象としたOH-PLIF計測および素反応を考慮した数値シミュレーションを通じて,壁面材質に伴う表面反応機構の違いが気相反応に及ぼす影響を調査した.
D12 反応・燃焼2
D13 反応・燃焼3
feedback
Top