最近リスフィルムとリス現像液を用いて印刷に適する良好な網点を得ることがよくしられている。
リス現像液は伝染現像液と呼ばれ高pHのアルデヒド-ハイドロキノン現像液で短時間内に高γ, 高濃度, 短脚部を得る。アルデヒドは亜硫酸イオンを減少する緩衝的役割を果す。亜硫酸イオン濃度が非常に小なることは現像に特異な効果をもたらす。
本文は伝染現像液と亜硫酸塩を含む現像液の比較実験を報告する。この結果をまとめると,
1) 潜像を漂白後現像する実験より伝染現像は表面現像性である。
2) 酸化還元電位既知の溶液で潜像を処理すると, 伝染現像液に関与する潜像は亜硫酸塩を含む現像液に関与する潜像よりも容易に酸化される。
3) Sulfiteおよびformaldehydebisulfite溶液中におけるハロゲン銀の溶解度を測定し, 伝染現像液はハロゲン銀を溶解しにくいことを認めた。
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