砂目立てした亜鉛板を空気中に放置して, 水, 印刷インキベヒクルのアマニ油ワニスや樹脂型ベヒクル, 解墨, 写真平版用の卵白感光液と平凹版用のPVA, グルー, アラビヤゴム感光液の水溶性感光液の附着ぬれがどのように変るか, また空気中に放置した砂目立ての亜鉛板を硝酸-カリミョウバン液で整面した場合のぬれが研摩直後に硝酸-カリミョウバン液で整面した場合に比べてぬれが悪いかどうか, さらに硝酸-カリミョウバン液で整面してから空気中に放置してどのようにぬれが変化するか, それを氷酢酸整面するとぬれが良くなるかなど, 主として空気中の放置が砂目立て後の亜鉛板ならびに整面処理後におよぼす影響を, ぬれの観点から調査した。この結果から, 写真製版における整面処理と転写製版における整面処理, および直描製版における整面処理の方法について検討を加えた (Fig. 2-28参照)。そして, いずれの場合も空気中の放置は好ましくなく, 使用直前には必ず氷酢酸整面が必要であることを認めた。
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