日本橋学館大学紀要
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2 巻
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 長澤 泰子, 太田 真紀
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 3-13
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
    日本において,児童期の吃音指導の多くは公立小学校の通級指導教室(通称ことばの教室)の教師によって行われている。そこでは,子どもに吃音を受け入れさせるために,多くの教師は子どもと吃音の話をして「どもることは悪いことではない」というメッセージを伝える立場をとっている。しかし,吃音のある子ども達は吃音にかかわるつらい経験をしているため,それらの経験について話したがらない。そこで,本研究では吃音について話し合う際の留意点を明らかにするために,吃音のある小学6年生と教師が彼女の吃音について初めて話し合う場面の相互交渉を質的に分析した。分析指標には相互交渉における両者の発言,表情,身体の動きを用いた。結果は次の通りである。1)吃音に対する子どもの気持ちは,ことばより顔の向きや顔の表情と一致していた。教師が吃音のある子どもと話をするとき,教師は子どもの非言語的行動を注意深く見るべきである。2)子どもが教師の質問に対して沈黙したり,「分からない」と答えたとき,教師は子どもがなぜそのように答えたのかを考えていた。質問が難しかったと判断した場合は,より答えやすい聞き方,より具体的な質問をしていた。また,子どもがそれについて話すことを拒否したと判断した場合,教師はそれ以上無理強いせず,別の話題に変えていた。そのような対応によって,子どもは自分の吃音について再び話し始めた。3)子どもが吃音について否定的に話した時,教師がそれに対して「どもってもいいんだよ」という内容の話をしたりせずに,子どもの気持ちをより知ろうという態度でいると,子どもは自分のことをより話していた。吃音の話をするというのは,「どもることは悪いことではない」というメッセージを一方的に伝えることではなく,子どもの吃音のいやな体験や混乱した気持ちを一緒に整理したり,吃音のある暮らしについて話し合うことであることが示唆された。
  • 古山 英二
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 15-26
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
    市場経済に関する新古典派パラダイムは次の仮定の上に築かれている:経済主体は合理的であり,企業は利潤の極大化を,消費者は効用の極大化を求めて行動し,市場においては完全競争が行われ市場に問する完全な情報が提供されている。このような仮定は,非現実的であり,非現実的な仮定の上に築かれた理論は経済の実態を説明できないとする批判に度々さらされる。本稿は情報の不完全性,主に情報分布の非対称性問題を考察する。
  • 柴原 宜幸, 橋本 栄里子
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 27-37
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
    産後初期の母親に対する「育児支援」を効果的に行うことを念頭に,母親の育児態度とニーズとの関連を探る目的で,質問紙調査を実施した。対象者は,都内S区在住の0-3ヶ月児をもつ母親152名である。うち初産婦は86名,経産婦は66名であった。育児態度とニーズは,それぞれ25設問(すべて5件法の間隔尺度)から測定されているが,得られたデータの圧縮のため探索的因子分析を実施した。「育児態度項目」と「ニーズ項目」とで,それぞれ5因子,6因子が得られた。これらの因子得点をもとに,初産婦と経産婦との比較を行った(t検定)。その結果,初産婦の方が経産婦に比して,育児に対して神経質かつ強迫的になっており,社会的な交流を求める傾向や外部からの育児に関連する情報を求める傾向が強いことがわかった。初産婦にとっては初めての育児であることが,大きく影響しているものと思われる。さらに,育児態度とニーズとの関連を調べるために重回帰分析を行った。とりわけ興味深いのは,「育児解放ニーズ」が生ずるのは,初産婦においては,育児のポジティヴな面が関連していたのに対して,経産婦においてはネガティヴな面が関連していたことである。また,経産婦においては,育児に対してポジティヴであることと「自己実現ニーズ」との間に関連がみられた。概して,初産婦には育児の喜びをもっと知ってもらうという方向での支援が有効であり,経産婦には育児に対する精神的負荷を軽減し得るような支援が,1つの方向性ではないかと要約できるであろう。
  • 金山 弘昌
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 39-52
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
    16世紀後半のヨーロッパ諸宮廷において,ある新しい流行が広まった。馬車の使用である。同世紀末までに馬車は貴族階級の主要な移動手段となり,さらには宮廷儀礼において重要な役割を果たすようになった。馬車の急速な普及は建築や都市計画にも影響を与えた。それまでは騎馬のみを前提としていたパラッツォ(都市型邸館)において,馬車庫や馬車の動線の確保が必要となったのである。この点について,本論考では,17世紀イタリアのパラッツォの建築計画における馬車の使用の影響を,フィレンツェのピッティ宮の事例の検討を通して考察する。トスカーナ大公の宮殿である同宮は,当初ルネサンスのパラッツォとして建設された後,16世紀後半,いまだ馬車が決定的に普及する以前に増築改修された。それ故,翌17世紀においては,馬車のための諸設備の増築の必要が明白かつ緊急の課題となった。まず1610年までにボーボリ庭園に至る馬車の「通路」が設けられた。さらに同宿改修のための多くの未実施の計画案の中にも,馬車関連の施設の提案が見出される。 1641年には,大公の建築家アルフォンソ・パリージが,大公の弟ジョヴァンニ・カルロ公の意見に基づき,ロッジア(開廊)形式の馬車庫を新設の側翼に設けることを提案した。また宮廷のグァルダローバ職で技師のディアンチント・マリア・マルミが1660年代と70年代に提案した各種計画の中にも,馬車庫や多数の馬車の使用に適した広場の整備,中庭からボーボリ庭園に至る新しい馬車道などが見出される。さらに大公の「首席侍従」のパオロ・ファルコニエーりも,1681年にピッティ宮の全面改修を提案した際,馬車関連施設の不備を同宮のもっとも重大な欠点の一つと考えた。ファルコニエーりは特に馬車の動線システムの再構築に配慮し,デコールム(適正さ)の原理を遵守しつつ,大公やその一族の馬車動線を「雑役」用のそれと明確に区別した。このように,たとえ大半の提案が構想段階に留まったとはいえ,17世紀の大公の宮廷の建築家や廷臣たちが,馬車の問題に対して常に関心を払っていたことは明らかなのである。
  • 高橋 早苗, 浅野 勝己, 高橋 英幸, 岡崎 和伸
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 53-59
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
    低圧低酸素下での持久性トレーニングおよび高峰登山の大腿部軟部組織に及ぼす影響を明らかにするために,平均年齢31歳の男性登山家6名について調査した。高所順応トレーニングは,モナーク社製自転車エルゴメータを使用し,運動時間は30分間,回転数は60rpmとし,運動強度はVTレベルより開始しRPEが13〜15になるように行った。また,トレーニングは60m^3の低圧シュミレータを使用し, 4,000m〜7,000m相当高度で週1回のペースで11週に渡り,高峰登山に出発する直前まで実施した。大腿部横断面積を測定するために核磁気共鳴映像法(Magnetic Resonance Imaging:MRI)を用い,大転子-外側顆関節間50%部位を撮像した。脂肪断面積は高峰登山後に減少が認められたが,筋断面積においては有意な変化が認められなかった。それは,高所順応トレーニングおよび高峰登山の双方が低酸素下での運動により組織中の脂肪分解を促進させたことが示唆された。
  • 小山 貴
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 61-68
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 茶園 利昭
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 69-78
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 塩月 亮子, 佐藤 壮広
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 79-88
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 長澤 泰子
    原稿種別: 本文
    2003 年 2 巻 p. 89-
    発行日: 2003/03/30
    公開日: 2018/02/07
    ジャーナル オープンアクセス
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