日本文学
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選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
 
  • ――編集文献学によるライデン大学図書館所蔵『源氏物語歌書抜』の分析――
    内藤 まりこ
    2021 年70 巻4 号 p. 1-18
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2026/05/09
    ジャーナル フリー

    本稿では、欧米圏で発展した研究分野である「編集文献学」の知見に基づき、オランダ・ライデン大学図書館所蔵『源氏物語歌書抜』を分析することで、編集文献学が明らかにする作品の特徴を検討する。

    編集文献学における書記行為論の理論を用いると、作品は、成立時から現在に至るまでに作者に留まらず、異なる文脈に置かれた複数の行為体が関与し、多様な意味を編成する言語的・物質的テクストとして捉えられることを論じる。

  • ――「枯野」は河内野ではなかったか――
    石上 敏
    2021 年70 巻4 号 p. 19-29
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2026/05/09
    ジャーナル フリー

    芭蕉が逝去の四日前に詠んだ発句「旅に病て夢は枯野をかけ廻る」は、旅の人生の集大成として解釈されることが多かった。しかし、『笈日記』に「病中吟」とされるなど、これは辞世ではなく、旅の人生を抽象化した句でもなかった。

    本稿では大坂に到着して以来の芭蕉の句作を検討することで、この句を詠んだ芭蕉が未だ暗峠を越えて来る旅の「心」のなかにあることから、該句が河内野への挨拶の句であった可能性を検討する。

  • ――三島由紀夫『仮面の告白』と性科学――
    本橋 龍晃
    2021 年70 巻4 号 p. 31-41
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2026/05/09
    ジャーナル フリー

    本稿では、一九四九年前後の性科学を参照することで、三島由紀夫の性科学受容の水準と『仮面の告白』の同時代的な批評性を明らかにした。三島は同性愛の先天説と後天説及び「治療」をめぐる言説布置を意識しながら、性科学による同性愛理解の限界を可視化した。本作は、同時代の性科学とは別の仕方で、いかなる性科学にも回収され得ない「同性愛者」であると「告白」する「私」を描いた点で評価できるのである。

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