日本語教育
Online ISSN : 2424-2039
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157 巻
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
一般論文
研究論文
  • 葦原 恭子, 小野塚 若菜
    原稿種別: 研究論文
    2014 年 157 巻 p. 1-16
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/03/21
    ジャーナル フリー

     経済のグローバル化を背景に,日本企業に就職を希望する高度外国人材に対する就職支援事業が実施されている。一方で,企業における高度外国人材の活用があまり進んでいない要因として,採用時の能力判定が難しいことが挙げられている。また,高度外国人材のビジネスコミュニケーション能力を伸ばす教育の必要性が指摘されている。そこで,本研究では,ビジネス日本語能力を評価するシステムとして,また,ビジネス日本語教育の現場における到達目標レベルの設定に活用することを目的としてビジネス日本語Can-do statementsを開発した。開発にあたっては,BJTビジネス日本語能力テストの測定対象能力を参考に項目を構築した。そして,予備調査に基づいて再検証を行った結果,ビジネス日本語Can-do statementsの妥当性が高まった。しかし,一部の項目には問題点が残っていることから,今後の更なる検証の必要性を指摘した。

  • 山田 智久
    原稿種別: 研究論文
    2014 年 157 巻 p. 32-46
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/03/21
    ジャーナル フリー

     本研究は,日本語教師二名へのPAC分析調査を3年の間を空けて,2回行い,教師のビリーフの変化,および変化を促した要因について分析したものである。PAC分析調査の結果の比較から教師のビリーフには,その性質によって変化しやすいものと変化しにくいものがあることが分かった。変化しやすいビリーフの特徴としては,形成されて間もないものであることや同質のビリーフが存在せずに単独で存在していることなどが挙げられた。反対に,変化しにくいビリーフの特徴としては,新人教師の頃に獲得されたビリーフであることや同じ性質を持つビリーフが集まったビリーフの塊が形成されていることなどが挙げられた。

調査報告
  • 小宮 千鶴子
    原稿種別: 調査報告
    2014 年 157 巻 p. 47-62
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/03/21
    ジャーナル フリー

     本研究は,高校卒業程度の「経済の基礎的専門語」318語の専門学習における有効性の検討を目的として,経済関係学部の専門基礎科目の教科書3種を資料に,その使用状況を調査した。使用された184語は全体の6割強で,その半数強(異なり)を中学「公民」用語が占めた。「公民」用語は,延べでは全体の8割以上を占め,高校「現代社会」「政治経済」で初出の用語に比べて頻出し,基礎的専門語の中でも優先して学習すべき用語であることが判明した。

     「経済の基礎的専門語」を分野別に分けると,経済学用語が6割弱を占め,20以上の専門科目に対応した。専門基礎科目は専門科目群の一部で,資料に使用されるか否かは内容との関連で決まるので,他科目の資料に変えれば,不使用の用語が使用される可能性がある。

     それらの結果から,「経済の基礎的専門語」は,経済のさまざまな専門科目に対応し,「公民」用語を中心に使用され,経済分野の専門学習に有効といえる。

  • 李 文平
    原稿種別: 調査報告
    2014 年 157 巻 p. 63-77
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/03/21
    ジャーナル フリー

     本研究では,教科書の改善の方法を探るために,中国で使用されている日本語教科書のコロケーションを調べ,母語話者の使用実態との比較を行った。今回の調査の結果,次の三点が明らかになった。第一に,教科書のコロケーションは頻度も種類も母語話者の使用より多い。第二に,教科書において母語話者がよく使うコロケーションを提示することは,これまでの日本語教育と補完し合うものと期待できるにもかかわらず,現行の教科書は母語話者の使用実態を十分に考慮していない。特に,「影響を受ける」「役割を果たす」などトピックに依存せず,広く使われているものを積極的に取り入れていない傾向がある。第三に,教科書は新出単語を母語話者がよく使うコロケーションの形で提示しておらず,母語話者があまり使わないコロケーションを大きく取り上げる傾向も見られた。これらの問題点を指摘した上で,今後の改善点を提案した。

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