日本語教育
Online ISSN : 2424-2039
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168 巻
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
【特集】人をつなぎ,社会をつくる―日本語教育の現代的可能性を拓く―
特別寄稿
  • ――新時代に向けての組織改編とアクションプラン――
    伊東 祐郎
    原稿種別: 特別寄稿
    2017 年 168 巻 p. 3-15
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     本稿は,新生日本語教育学会が誕生するまでの取り組みと今後の活動内容についてまとめたものである。日本語教育学会は2013年4月1日に公益社団法人に移行した。その後4年かけて,学会の理念を問い直し,学会の事業・組織・財政のあり方について精力的な議論を重ねてきた。学会員の拠り所であり続けるとともに,日本の社会づくり,また日本と海外諸国・地域との関係づくりにおいて,社会的役割を果たす学会の基盤構築をめざしてきた。4年間の集大成としての「理念体系-使命・学会像・全体目標・2015-2019年度事業計画-」は,学会の進むべき方向性を明確にした上で,組織・財政の基盤を整備するとともに,事業の再編成を行い,中期的展望をもって事業計画を策定したものである。事業主体となる各委員会がそれぞれの目的を達成し,その役割を担えるよう,また横断的視野をもって,関連する委員会間で積極的に連携し,効率的に相乗効果が上げられるよう有 機的に機能する組織として今後の活動が期待される。

     なお,本稿は『公益社団法人日本語教育学会の理念体系』(2017年3月発行版)の第1章~第3章に加筆したものであることをお断りしておく。

  • ――新理念体系における「日本語教育学会」のあり方――
    金田 智子
    原稿種別: 特別寄稿
    2017 年 168 巻 p. 16-27
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     新たな日本語教育学会は,その使命を果たすために,学会を挙げて社会的研究課題に挑戦することと,社会的課題の解決に向けて行動することを事業目標の中に位置付けた。そして,学会は中期計画毎に社会的研究課題と社会的課題を具体的に設定し,学会として取り組んでいくことを決め,調査研究合同会議を発足させ,課題策定を行った。両課題の共有,課題設定目的の理解が会員間に進むことを企図し,なぜ,学会はこれらの課題を設定することにしたのか,今期の課題策定はどのように行ったのか,そして,今後,どのようにその課題に取り組んでいく計画なのかを記すこととする。

  • ――2017年度春季大会特別プログラム発表要旨――
    金 孝卿
    原稿種別: 特別寄稿
    2017 年 168 巻 p. 28-39
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     本稿では,2017年度春季大会特別プログラムにおける発表要旨をまとめる。まず,本企画の趣旨と経緯について述べる。次に,当日のパネリストの発表要旨として,佐藤理史氏(名古屋大学大学院)の人工知能研究の現状と今後のAIを用いた言語教育の可能性についての発表,山本和英氏(長岡技術科学大学)のAIと日本語教育の関連についての発表,そして伊東祐郎氏(本学会会長,東京外国語大学大学院)を交えた鼎談,及びフロアとの討論をまとめる。最後に,総括を述べる。

一般論文
調査報告
  • ――外国語教育政策の史的展開に位置づけて――
    坪田 珠里
    原稿種別: 調査報告
    2017 年 168 巻 p. 40-54
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     海外における日本語教育が近年盛んに行われている状況の中,本稿では,日本とベトナム民主共和国(北ベトナム)との国交がまだなかったドイモイ改革前の時代に,ベトナム政府はなぜ日本語人材の育成を開始したのか,またロシア語偏重の外国語教育政策の中で日本語教育政策はどのように展開され,その目的は何だったのかに関し,日越双方の文献資料と関係者に対するインタビューにより調査・分析した。その結果,ドイモイ改革前の外国語教育政策における日本語人材の育成は,〝職業割り当て制度〟と密接に関わっており,社会主義国家建設のための幹部育成の一つの方策であったことを明らかにした。日本とベトナムとの国交樹立以降は,高等教育レベルで徐々に整備されていったが,日本語学習は個人の選択ではなく各大学により半ば強制的に決定され,また,教育の規模も国際政治経済情勢の動向に直接的に左右される非常に不安定なものであった。

研究ノート
  • ――CEFR/JFSの言語構造的能力を参考に――
    伊藤 秀明
    原稿種別: 研究ノート
    2017 年 168 巻 p. 55-62
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/12/26
    ジャーナル フリー

     日本語の多様な文字体系における読字能力の評価尺度の欠如は,学習者の動機づけや課題遂行型の試験の内容的妥当性に影響を与える。しかし,この読字能力の記述化については現在まで必要性が議論されてこず,CEFRやJFSなどの言語教育スタンダードにおいても読字能力が一体何を示すのか,具体的に示されてこなかった。そこで本稿ではCEFR/JFSの拡張・精緻化の観点を前提に,CEFR/JFS の他の言語構造的能力の能力記述文を参考に熟達度別の特徴を洗い出し,今後,拡張・精緻化を図っていくための熟達度別の読字能力の能力記述文の試案の作成を行った。本稿が示した読字能力の能力記述文の試案は今後の議論の余地を残したものであるが,現在までまったく示されていなかった読字能力の能力記述文を具体的に提示することで,より詳細な読字能力の調査・記述への貢献を目指した。

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