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大谷 哲也
2024 年 45 巻 1 号 p.
0-
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
フリー
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亀山 仁史, 佐藤 大輔, 山崎 俊幸, 桑原 史郎, 松屋 直樹, 田代 愛, 延廣 征典, 窪田 晃, 須藤 翔, 堅田 朋大, 小林 ...
2024 年 45 巻 1 号 p.
1-8
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
フリー
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河久 順志, 他田 正義, 柏 麻美, 永野 啓, 眞柄 慎一, 坂田 佑輔, 井ノ上 幸典, 志村 宇洋, 内山 光太郎, 五十嵐 聡子, ...
2024 年 45 巻 1 号 p.
9-16
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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処置時の鎮静と鎮痛(procedural sedation and analgesia:PSA)は、苦痛の少ない医療を提供するために日常的に行われている必要不可欠な医療行為である。しかし、一定の割合で有害事象が発生し、しばしば重篤な状態に陥る。今回我々は、当院において非麻酔科医によるPSAに関連して生じた重篤な有害事象を後方視的に調査・分析した。その結果、6年間で8例のPSA関連の重篤な有害事象症例(呼吸抑制・循環抑制・痙攣/痙攣様発作により容態が急変した症例)が確認された。8例の特徴として、①高齢者が多いこと(全例72歳以上で、半数が85歳以上)、②多くの症例で重篤な基礎疾患を有していたこと(ASA-PS分類(American Society of Anesthesiologists Physical Status Classification System)でClassⅢ・Ⅳの高リスク患者が6例)、③使用薬剤の種類と投与量に標準からの逸脱はなかったが、薬剤の最大作用発現時間を考慮した滴定投与が必ずしも行われていないこと、④重篤な有害事象の主病態は呼吸抑制であり、心停止に至った症例は全例で呼吸停止が先行していたこと、⑤重篤な有害事象はどのタイミングでも起こりうること、⑥有事の際の迅速かつ適切な対応により永続的な後遺症を回避できたこと、等が明らかになった。これらの結果から、より安全なPSAを実践するために、基礎疾患を含めた術前のリスク評価の実施とリスクへの十分な備え、鎮静中の呼吸状態の重点的な評価の実施、呼吸抑制を早期に察知するための換気モニタリング機器の活用と鎮静評価者の配置、薬剤の最大作用発現時間を考慮した滴定投与の実施などを徹底することが重要と考えられた。
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~当院の報告書管理体制の現状と課題~
他田 正義, 早川 英樹, 渡辺 翔也, 河原 嶺二, 高畑 莉奈, 吉田 春菜, 細井 仁, 樋口 健史, 橋立 英樹, 佐藤 宗広, 阿 ...
2024 年 45 巻 1 号 p.
17-24
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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【目的】画像および病理診断書の悪性所見の確認漏れと不対応を生じた当院事例を検討し、発生状況や要因を明らかにする。【方法】2018年4月〜2024年3月に画像・病理・内視鏡検査で悪性所見が指摘されているにも関わらず、対応が遅れた当院事例の診療情報を後方視的に調査した。【結果】検査報告書の悪性所見への対応が遅れた事例が6年間で24件あった。検査結果を説明された後に患者が来院しなかった事例が1件で、依頼医が患者に説明していない事例が23件あった。23件のうち、報告書の確認漏れが14件(放射線検査7件、内視鏡検査6件、病理検査1件)、不対応が9件(予約漏れ1件、患者の未受診5件、他科に精査依頼しなかった事例3件)であった。発生件数は2018〜2023年度に各々5件・6件・9件・2件・1件・1件で、2021年度以降は減少に転じた。医療安全部から担当者への通知により24件全例で医学的対応が行われた。【考察】検査報告書の悪性所見の確認漏れ・不対応の発生要因として、①結果説明後に出された検査報告書の確認忘れ、②検査目的としていない部位の偶発的所見の見逃し、③外来診療科と入院診療科が異なる場合や退院間際の検査報告書の確認漏れ、⑤悪性所見に対する担当医の誤解や理解不足等が挙げられた。確認漏れ・不対応の防止対策として、確認・説明促進システム(レポート完成通知、重要アラートの設定、患者横断的レポート確認システム、患者からの結果説明の催促)や監査システム(未読/既読チェック、未読レポート通知、管理担当者による直接カルテ閲覧など)の整備が重要と考えられた。確認チェック後の説明漏れや不対応を効率的に監査するための体制整備が今後の重要な課題である。
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森下 健, 大﨑 暁彦, 河久 順志, 花野 薫, 堀 洲晟, 福島 直弥, 大脇 崇史, 安住 里映, 田覚 健一, 佐藤 宗広, 和栗 ...
2024 年 45 巻 1 号 p.
25-37
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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【緒言】膵インスリノーマは腫瘍径が小さいものが多く、局在診断がCTやMRIなどの通常の画像検査では困難である場合も多い。選択的動脈内刺激薬注入試験(selective arterial secretagogue injection test:
SASI test)は、画像描出が難しい腫瘍の局在診断に有効である。当科では術前検査として積極的にSASI testを施行しており、実臨床での有用性をインスリノーマの臨床像と合わせて検討する。【方法】2009年から2023年の間に当科でSASI testを施行した膵インスリノーマ5例を対象として、患者背景、臨床所見、画像検査所見、病理所見、SASI testについて後方視的に解析した。【結果】5例のうち、体外式腹部超音波検査(US)とMRI検査ではいずれの病変も指摘できなかった。ただし、腹部USは検査施行率が低く(20%)、MRI検査は造影例が1例のみであった。造影CTは全例に施行されたが、腫瘍検出率は40%(5例中2例)であった。検出できなかった腫瘍はいずれも1.5cm以下の腫瘍であった。血管造影検査はSASI testに付随する検査であり、全例に施行、全例で腫瘍濃染が指摘され、腫瘍検出率の高い(100%、5例中5 例)検査であった。SASI testは全例で陽性動脈が指摘可能であった。【考察】SASI testでは、全例で陽性動脈を確認でき、確定診断、局在診断を同時に行える有用な検査であった。さらにSASI testの陰性領域は温存可能領域との判断を可能とする意味でも有用と考えられ、SASI testは積極的に行うべき検査と考える。
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矢部 正浩, 小幡 篤史, 山賀 紗織, 尾﨑 青芽, 影向 晃, 高橋 和義
2024 年 45 巻 1 号 p.
38-45
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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症例は僧帽弁逆流症、大動脈弁逆流症、心房細動、2型糖尿病、慢性腎臓病を有する86歳女性。1週間前からの全身の痛みと発熱で当科に入院した。入院時の血液培養検査2セットからStaphylococcus lugdunensisを検出した。入院後に眼瞼結膜に点状出血を認め、入院11日目の経胸壁心エコー図検査にて僧帽弁に新規の疣贅を認め感染性心内膜炎と診断した。起炎菌の感受性が良好なためセファゾリンでの抗菌薬治療を行い炎症反応は改善したが、手術療法は困難と考えられ、心不全、腎不全の悪化が見られ入院13日目に死亡した。コアグラーゼ陰性ブドウ球菌であるS. lugdunensisは稀であるが急速で破壊的な感染性心内膜炎を引き起こし、致死率が高く手術療法が必要とされる。これまでの日本の症例報告の検討を行ったところ同様の結果であり、本疾患の管理にあたり留意すべき点と考えられた。
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松屋 直樹, 亀山 仁史, 利川 千絵, 坂田 英子, 山崎 俊幸, 岩谷 昭, 窪田 晃, 延廣 征典
2024 年 45 巻 1 号 p.
46-50
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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小林 舞子, 阿部 裕樹, 小林 祐太郎, 中村 兼輔, 木村 駿汰, 藤井 裕太, 羽深 理恵, 山中 崇之, 眞柄 慎一, 上原 由美子 ...
2024 年 45 巻 1 号 p.
51-56
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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糖尿病性ケトアシドーシスの治療では、インスリンと同時にカリウムの投与を開始することが標準的な治療とされているが、この方法では治療経過中に低カリウム血症をきたすことが少なくない。今回インスリンに先行してカリウム投与を開始し、低カリウム血症をきたさず治療に成功した2例を報告する。症例1 :5歳、女児。多飲多尿、意識障害のため救急搬送され、1型糖尿病による糖尿病性ケトアシドーシスと診断した。静脈血pH 6.983、血清カリウム 4.4mmol/Lであったが、インスリン投与に先行して細胞外液とカリウムを投与した。経過中低カリウム血症を来すことはなかった。症例2:5歳、男児。意識障害のため救急搬送され、1型糖尿病による糖尿病性ケトアシドーシスと診断した。静脈血pH 6.945、血清カリウム 4.2mmol/Lであった。細胞外液投与とカリウム補充の後にインスリン投与を開始し、低カリウム血症を生じずに経過した。高度なアシドーシスを示す症例では、血清カリウム濃度が基準値内の場合でもインスリン投与に先行してカリウムを補充することが低カリウム血症の回避に有用である可能性がある。
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大滝 耕平, 松山 洋, 関 優介, 阿部 花奈子, 高嶋 惇, 笹川 ゆい, 中山 遥子, 齋藤 明彦
2024 年 45 巻 1 号 p.
57-62
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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症例は92歳男性。自宅で転倒し「電子線香(直径約2mm、長さ約10cm)」が左眼窩上縁に刺さり受傷、当院搬送となった。左眼窩上縁に刺傷あり、左からの水様性鼻汁を認めた。CTでは左前頭洞最外側の眼窩側と頭蓋底側に小さい骨欠損があり、気脳症も認めた。以上より外傷性鼻性髄液漏と診断し、まずは臥位安静と抗生剤投与による保存的治療を試みたが改善しなかったため当科紹介となり、鼻外前頭洞開放術のKillian法に内視鏡を併用した髄液漏閉鎖術を行った。眉部から開放した前頭洞に内視鏡を挿入して観察することで瘻孔を明視下におくことが可能であった。修復のための再建材料は腹部皮下脂肪織と下鼻甲介粘膜を使用してフィブリン糊で固定、さらに脂肪織で前頭洞を充填した。術後は鼻性髄液漏の再燃なく経過し、リハビリ転院となった。鼻内内視鏡手術単独では操作が難しい前頭洞外側の瘻孔に対して、Killian法を併用することで低侵襲な手術が可能であった。
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新潟市民病院医誌編集委員会
2024 年 45 巻 1 号 p.
104-105
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
研究報告書・技術報告書
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和栗 暢生
2024 年 45 巻 1 号 p.
106
発行日: 2024/10/31
公開日: 2024/12/01
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