目的:定年退職後に訪問看護ステーション(VNS)への就業を希望する看護師(プラチナナース:PN)の専門性意識や生活環境特性を明らかにし、今後の就業促進に寄与する体系的な提案をする。
方法:日本病院協会に所属し、承諾の得られた288施設に所属するPNに郵送法調査を実施し、就業意思のある695人を対象とし、VNS就業意思の有無で2群に分け、χ二乗検定と、二値ロジスティックス回帰分析を実施し、関連要因を検証した。
結果:就業意思あり群は項目数で、養成3、配置1、および定着2で、意思無し群より有意に高かった。また意思あり群は車での訪問に1.6倍積極的で、学ぶ機会への支援を1.5倍求め、単独訪問の不安は1.4倍低かった。更に、意思あり群はインタ-ン・リスキリング・オンコール担当を、意思無し群よりオッズ比で9.32倍希望していた。
結論:VNSへの就業意思があるPNは、経験を生かして新しい分野にチャレンジする学習意欲が高い。PNがVNSへの就業を促進するための対策は、 訪問看護の専門性と必要性に関してattitudeの高い人を早期に見出し、在職中に訪問看護を学習する機会を増加させる制度の構築であると考え、病院に対する研修費の補助等の施策が望まれる。
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