【目的】美容鍼灸はリフトアップや肌の潤いの向上などの効果が期待されるが、科学的根拠に基づく研究は少ない。我々は耳介への粒鍼刺激による顔面部の主観的変化を報告してきたが、客観的に評価した研究は見られない。本研究では主観的評価に加え3Dスキャナーを用い顔面形状の定量的変化について検討した。
【方法】健康な女性4名(平均年齢27.25±14.5歳)を対象に、ランダム化クロスオーバー比較試験を実施。耳介特定部位(神門・眼)に粒鍼(イヤージュエリー)を貼付し圧刺激を行った。介入前後で3Dスキャナーによる顔面形状と自己評価アンケートを実施し、測定者内誤差とWilcoxonの符号付き順位検定を行った。
【結果】測定者内誤差は許容範囲内で本計測手法の再現性が示唆された。粒鍼刺激の全例で0.5cc以上の体積変化が認められ、主観的評価では全例で刺激時のみ変化を自覚し、刺激側・非刺激側の両側で変化が報告された。定量的変化と主観的変化は完全には一致しなかったが、ベクトル方向とコメントが一致する症例もあった。
【考察・結語】耳介の粒鍼刺激は顔面形状に主観的・定量的な変化をもたらす可能性が示唆された。これらの変化は耳介刺激による顔面部血流の両頬の変化の報告と類似し、耳介刺激や揉捻刺激が三叉神経入力により体性−自律神経反射を介し顔面部の形状変化に何らかの影響を及ぼした可能性が考えられた。
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