一般式 N(cH3)2+(cH2)N(ch3) において(n,m);(2,2),(6,5),(8,8),(10,10)のIoneneを合成し,これをマトリックスとする。7,7,8,8-テトラシァノキノジメタン(CQ)塩の比抵抗(p),電導の活性化エネルギー(Ea)を測定した。
Simple saltはイオン席間隔がメチレン数にして6までは,メチレン数の増加とともにp, Eaが増加するが,(8,8),(10,10)-lonene-CQでは(6,6)-lonene-CQにくらべ小さくなる。
結局,電導性とイオン席間隔の相関は(2,5)-lonene-CQから(6,6)-lonene-CQまで認められる。そして,CQをとり込みその電導性に影響を与えるIoneneの高分子マトリックスとしての効果は(6,5)-loneneが一番大きく,添加比((中性CQ)/[CQアニオンラジカル])=1.0のcomplex saltでは,p;77 cm,Ea;0,14 eVとなる。
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