ピペリジン,モルホリン,テトラヒドロ-1,4-チアジン核を主鎖に含む次式のポリカチオン-7,7,8, 8-テトラシアノキノジメタン(CQ)塩を合成し,比抵抗(p),電導の活性化エネルギー(Ea)を測定した。
x:c,o,s,p=3,6,q=0.0,0.2,0.4,0.6,1.0
complex saltのpminはすべての系で .102Ω・cmとなり,n,m型,Ionene-CQ complex saltにくらべ1/10であり,Eaも小さくなっている。また3DMX-CQ simple salt(X:O,p=3,q=O.0)のpは2.2×103Ω・cmと非常に小さく,CQ0の添加効果を認めないのに6DMX-CQ(X:O,p=6)では効果が現われる。これらの事実はヘテロ環tおよび酸素原子がCQの配列規制に寄与するからと推測される。反面,極性基(酸素,硫黄原子)の存在は,湿気の影響と関連してCQ塩の劣化促進につながる。
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