2-フェニル-1,3,4-オキサ(またはチア)ジアゾリン-5-ナン(またはチオン)[5a~d]と無水酢酸から得られたN
4-アセチル誘導体[6a~d]は種々のアミンと室温で反応し,栢当するアミドを定量的に与えた。[6]類とシクロヘキシルアミンとの反応において,[6]類はp-ニトロフェニルアセタートの10
2~10
7倍の反応性を示した。また,チアジアゾリン類[6c,d]は対応するオキサジアゾリン類[6a,c]の4~50倍の反応性を示し,チオン類[6b,d]は対応するオン類[6a,c]の10
3~10
4倍の反応性を示した。[6]類のアセチル基のv
c=
o とlog k
2(k
2:シクロヘキシルアミンとの反応における二次速度定数)との間に直線関係が成立した。さらに,反応機構,溶媒効果について考察した。
アシル基としてZ-Leu基をもつ[11 a,b]はHGlyOEtと反応し,ラセミ化することなくZ-Leu-GlyOEtを定量的に与えた。
つぎに,オキサジアゾリンチオン構造をもつポリマー[13],[19]の合成について検討し,これらのアシル誘導体[14],[20]は有用な高分子アシル化剤になることがわかった。
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