SiO
2/Al
20
3比が70~3300のZSM-5ゼオライトを合成した。それの400~600℃ での,メタノール転化反応活性を測定し,さらに物性について検討した。その結果,SiO
2/Al
20
3比の増大とともに活性が低下し,また,500℃ 以上の温度で劣化しやすいことがわかった。また,SiO
2/Al
20
3比の小さい触媒では,500℃ 以下の温度ではメタノ-ルは炭化水素にほぼ完全に転化するが,500℃ 以上の高温下では活性劣化した。低級オレフィン選択率はSiO
2/Ai
20
s,比の増加とともに,また,500℃ までは反応温度の上昇とともに増加した。エチレン+プロピレン選択率の最大値は,SiO
2/Al
20
3比が200~400のときに44%を示した。さらに,BET法による比表面積の湖定,SEMによる粒子径の測定,NH
3-TPD法と拡散反射型のFT-IR法による酸量の測定,および触媒表面への炭素質の沈着についても検討し,この反応条件下での活性劣化の主因が炭素質生成によるものであり,炭素質量とB.T.X生成量の間に相関があることを示した。
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