日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
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1990 巻, 4 号
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  • 吉岡 明榊, 上田 明男, 渡辺 浩志, 永田 伸夫
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 341-351
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    高性能をもつ合成ゴムの開発をめざして,既存ポリマーを改質,変性して本来の特性を残した上に新しいすぐれた性能を付加する変性技術の開発を追究し,特にカーボソブラックとの相互作用改善に着目して研究を進めた結果,化学修飾による分子末端変性ゴムを開発した。これはリチウム触媒を用いたアニオンリビング重合末期に変性剤を付加する方法により,分子末端にカチオンを生ずる官能基を付加したものであり,ゴム~ カーボンブラック複合系の反発弾性をいちじるしく向上し,すぐれた低燃費タイヤ,オールシーズンタイヤ用ゴムとしでの性能を示した。またこの機構は,カチオンがイミニウムイオンであり,これがカーボンブラックの含酸素アニオンと強固に結合し,カーボンブラヅクの高次凝集構造の形成を防ぎ,ゴム中におけるカーボンブラックの分散を安定化させることに基づくことを確認した。またこれにいたる過程においてビニル結合含量が約70%の高ビニルポリブタジエンゴムを開発した。これは高ウェットスキヅド抵抗性と低ころがり抵抗性をバランスよく両立させたすぐれた低燃費タイヤ用ゴムであるが,この高性能は,ポリマー分子が短鎖側鎖構造を多くもつことによりポリマー~ カーボンブラック相互作用に変化を与えていることが,一つの要因をなしていることを認めた。この両手法を同じポリマーに導入することによりそれぞれの特徴を兼ね備えたすぐれたタイヤ用ゴムを得ることができた.なお,分子末端変性ゴムおよび変性技術の新しい応用についても述べた。
  • 藤田 良枝, 岡崎 進
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 352-356
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    水溶液中の尿素に対する多種類の活性炭ゐ吸着量は0,13~0.15mmo1/gの範囲でほぼ一定する。活性炭を濃硝酸で適度に処理すると,尿素吸着活性(吸着量)は0.19 mmol/g程度に増大した。ところが,この吸着活性は硝酸処理活性を高温で加熱するにつれて次第に低下し,800℃ で加熱すると,ほぼ半減した。対照的に未処理活性炭では同様に高温で加熱しても吸着活性は変化しなかった。未処理活性による尿素吸着量は蒸留水中でも,リンゲル液中でも変わらない。これに対し硝酸処理活モゐ性炭による吸着をリンゲル液中で行う場合には,蒸留水中で行う場合にくらべ,吸着量がやや低下した。種々の塩基溶液による中和や高温で加熱した場合の発生気体成分の分析などを行った結果,硝酸処理活性炭の尿素吸着の活性点はおもに隣接したカルボキシル基であると推察された。一方,未処理および高温で加熱した活性炭表面の活性はラクトン環に起因する可能性がある。
  • 樫八重 ミヨ子, 加瀬 克紀, 吉冨 末彦
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 357-362
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    二核マンガソ錯体の活性を調べるため,3-サリチリデンアミノ-1-プロパノールを配位子とする二核マソガン錯体を合成し,これを用いてテトラリンの酸化反応,テトラリルヒドロペルオキシドの分解反応を行った。MeOH溶媒中でのテトラリンの酸化反応に対しては低い活性を示した。しかし,テトラリルヒドロペルオキシドの分解反応にこの触媒を使うと30℃ という温和な条件で反応は進行しi本触媒は酸素の活性化よりも過酸化物の分解作用に大きく寄与していることがわかった。また溶媒効果について検討した結果,種々アルコール中での反応はMeOH<EtOH<n-PrOH<nBuOHの順に分解速度は増大し,MeOHをクロロベソゼンで希釈するとクロロベンゼン比が増加するにつれ分解速度は増大した。二核マンガン錯体は過酸化物と内圏錯体をつくり分解反応を進行すると考えられるが,MeOHは過酸化物と水素結合をして分解速度を遅らせていると考えられる。
  • 坂本 清子, 綱脇 恵章, 津波古 充朝, 田中 和男, 小林 正光
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 363-369
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    五酸化ニリンと水酸化アルミニウムとの反応によるリン酸アルミニウムの生成における3種の結晶形の異なる五酸化ニリン(H型,0型および0'型)の反応性の相違,および水酸化アルミニウム分子内のヒドロキシル基がリン酸アルミニウムの生成におよぼす効果について,粉末X線回折,示差熱分析および熱重量分析法を用いて検討した。1.生成するリソ酸アルミニウムの種類およびその生成量は,五酸化ニリソと水酸化アルミニウムの混合割合(R=P205A1(OH)3),加熱温度および加熱時間によって異なった。すなわち,R=0.5ではオルトリン酸アルミニウムAIPO4のberliniteとcristobalite型およびメタリン酸アルミニウムAl・(PO3)3のA型,R=1.5では三リン酸二水素アルミニウムAIH2P3O10.のI型およびA1(PO3)3のA型とB型,R=3ではA1(PO3)3のA型.B型およびE型が生成した。2・水酸化アルミニウムに対する五酸化ニリンの反応性は,H型五酸化ニリンが一番高く,次にO'型,0型五酸化ニリンの順であった。この傾向は五酸化ニリンの加水分解速度の順序と一致した。3.水酸化アルミニウム分子内のヒドロキシル基は五酸化ニリンの加水分解に寄与し,それは五酸化ニリソとα-アルミナとの反応においてあらかじめ添加した水分と同様に重要な役割を果した。
  • 高橋 範行, 田中 正範, 佐藤 悌治
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 370-375
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    1:1型粘土鉱物の一種であるフライポンタイト((zns-xAlx)(Siz-xAlx)Os(oH)`)を合残すや反応条件について種々検討した。その結果フライポンタイトは,塩化亜鉛と塩化アルミニウムからなる1種の酸性水溶液と,ケイ酸ナトリウムと水酸化ナトリウム,アルミン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムからなる2種のアルカリ性水溶液を調合し,この3種の液を同時に添加する塩の複分解法で合成できた。しかし,この時の結晶性は低かっ零。一方,酸化亜鉛,アルミナ,シリカの各金属酸化物を原料とし,オートクレープを用いて比較的穏和な160。C,3時間の水熱条件で反応させた。この反応系にアンモニウム塩を鉱化削として共存させることにより,結晶性の高いフライポンタイトが合成できた。この反応において原料が残存せず,しかもフライポンタイト以外り物質の生成が認められなかったことから,共存するアンモニウム塩が,フライポソタイトの生成を促進させることがわかった。さらに,各金属酸化物に対する塩化アンモニウムの鉱化剤としての作用に着目して反応過程の検討を行った,その結果,塩化アソモニウムは,反応系のpHを制御するとともに,原料の酸化亜鉛を錯イオンもしくは錯体化して反応性を高める作用のあることがわかった,
  • 松田 禎行
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 376-379
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    pH=6・8・20℃ で30μMのカルシクロム水溶液に加えたメチルグリコールキトサン(MGCh)の影響を分光光度法で調べた。2・3×10-4NMGCh添加により最大吸収波長は545から35nm長波長側へ移動したが,吸収の強さはあまり変化せず,スペクトル変化は0.1M(mol・dm-3)ゼフィラミンを添加したものに類似していた。また,呼収スペクトルにおよぼすMGChの効果は80℃ と20℃ でほとんど差がなかった。一方2MNaCI添加で会合したカルシクロムの吸収スペクトルとはまったく異なっていた。この会合したカルシクロムを温度を上げて(80℃)解離させるとMGChのみの添加によって得られたものと類似した吸収スペクトルが得られた。したがって5個の局在化した負電荷をもつカルシクロムは,会合して変色するのではなく,MGChとイオン対形成して変色するといえる。
  • 高橋 一暢
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 380-384
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    炎光光度検出器付きキャピラリ-ガスクロマトグラフィ-(GC-FPD)による海水中のμg/1(ppb)もレベルのジブチルスズ(DBT)およびトリブチルスズ(TBT)化合物の同時定量法について検討した。海水中のDBTおよびTBT化合物を塩酸酸性下で,それぞれ二塩化ジブチルスズ(DBTC)および塩化トリブチルスズ(TBTC)としてトルエンで抽出したのち,DBTC,TBTCを水素化ホウ素ナトリウムによって水素化ジブチルスズ(DBTH)および水素化トリブチルスズ(TBTH)としてGCFPDで定量した。分離カラムは化学結合型溶融シリカキャピラリーカラムHiCap-CBP1-W25-300(OV-1相当,25m×0.53mmi.d.)を用い,注入口温度250℃,検出器温度300℃ に設定した。カラム温度は70℃(1分)から200℃ まで10℃/分で昇温した。本法による海水中のDBTC(104μg/l)TBTC(110μg/l)の回収率は,それぞれ92.3%,111.7%を示し,DBTおよびTBT化合物が同時定量できることがわかった。そこで,本法を用いて約10か月間海中浸潰した自己研磨型船底防汚塗料ミの塗膜表面からのDBTおよびTBT化合物の溶出速度について検討した結果,船底防汚塗料中のTBT化合物が海中浸漬によって一部DBT化合物に分解することが明らかとなった。
  • 佐竹 弘, 池田 早苗
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 385-390
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ヨウ素酸銀を固定化したカラムを用いるフローインジェクション分析によりt微量塩化物イオンを高感度に連続分析する方法を確立した。すなわち,塩化物イオンとヨウ素酸銀との反応で遊離したヨウ素酸イオン濃度を白金電極(+0.3Vvs・銀円筒電極)と銀円筒電極からなる電流検出器で測定して塩化物イオンを定量する方法である。塩化物イオン濃度が0.5~3ppmの試料を連続100回以上定量でき,さらに天然水中の塩化物イオンの連続分析にも応用できることがわかった。0.002mo1・dm-3硫酸と60%メタノール混合=溶液(流速0.9cm3・min-1)に試料20μlを2分間隔で注入し,ヨウ素酸銀カラムを通過させ,0.8mo1・dm-3臭化水素酸溶液(流速0.54cm3・min-1)と混合コイルで混合して測定するのが適当であった。ヨウ素酸銀カラムはポリ(塊化ビニル)系接着剤に63%になるようヨウ素酸銀を混合し,固形化したものを粒径0.2~0.5mmに切りきざみ,内径1 mm.,長さ5cmに充填したものを用いた.本法は固体ヨウ素酸銀と塩化物イオンとの置換反応をフロー系で連続的に行い,天然水中の微量塩化物イオンが感度よく連続分析できるところに特徴がある。
  • 玉野 美智子, 西尾 省治, 藤村 義和, 纐纈 銃吾
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 391-395
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    エタンチオール存奪下での各種カルボニル化合物を電解反応を検討した。アントラキノンのような芳香族ケトン類の電解反応では,カ々ボニル基が還元されアントラセンおよび相当する芳香族炭化水素が得られ,ヘテロ原子を有するキノン類ではカルボニル基がはずれ,チオアルキル基が1個結合した化合物および二量化した化合物が得られた。芳香族や脂肪族ケトン,アルデヒドでの反応では相当するジチオアセタールが容易に得られた。
  • 森 泰智, 川上 聡, 橋田 洋二
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 396-400
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    非プロトン性極性溶媒中,2,4-位に置換基を持つ6-クロロ-1,3,5-トリアジン〔1〕とシアン化銅(I)あるいはシアン化カリウムとの反応から,いくつかの標題の化合物〔2〕が得られた。しかし,2,4-位にアルコキシル基を持つ場合・同様な反応からイソシアヌでレ酸トリアルキル〔3〕およびヒドロキシ置換体〔4〕が得られ,これらは最初生成したシアノトリアジンが分解しシアン酸アルキルを与え,これを経て生成したものと推察された。また,シアノトリアジンとアミン,アルコール,およびアジ化物イオンなどとの反応から,それぞれ対応するアミジン,イミダート,およびテトラゾール誘導体などが得られ,シアノトリアジンは求電子性に富むことがわかった。
  • 五十嵐 喜雄
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 401-406
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    2-(フェニルおよびアルキIUチオ)スクシンイミド類のムロゲン化により得られる2-ハロ-2-(チオ置換)スクシンイミド類の脱ハロゲン化水素によって,2-(チオ置換)マレイミド類を合成した。また,2-(チオ置換)マレイミド類の不飽和結合ヘハ質ゲンを付加させて,2,3-ジハロ-2-(チオ置換)スクシンイミド類をつくり,このものの脱ハロゲン化水素により2-(チオ置換)-3-ハロマレイミド類を合成した。このようにして得られたマレイミド類について抗微生物活性を調べたところ,2-フェニルチオ-1V-メチルマレイミドが,かび類f酵母および細菌類に対して良好な活性を示し,特に細菌類に対してはすぐれた結果を与えた。
  • 今田 清久, 坂上 勝伺, 川端 裕入, 堤 信夫, 中島 忠夫, 信原 一敬
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 407-414
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルミニウムを含む多孔質ガラス(SPG)の表面はより高純度のホウケイ酸ガラスの多孔体(CPG)より水を吸着しやすい。SPGを熱した酸で洗浄することによりアルミニウムのかなりの部分を抽出することができる。アルミニウムの量を低減したSPG,およびCPGあるいは比較のために用いたシリカゲルを高度に除湿した空気の流通下で500℃ 以上に加熱すると,これらの試料の赤外吸収スペクトルの波数3750cm-1に鋭い吸収が観測されるようになる。これは「孤立型シラノール基」と呼ばれるガラス表面のヒドロキシル基の構造に帰せられている。CPGにおいてはとのような脱水試料は急速之水分を再吸着することがないが,SPGにおいては水分の再吸着が起こる。脱水試料にアミノアルキル基をもったシランカップリング剤を作用させて得た多孔体のアミノ基担持量はGrsinがMerrifield法のアミノ化ポリメチレン担体について行ったピクリン酸を吸脱着させる方で定量することができる。これを多孔体の表面積あたりにすると,SPGにっいてもCPGにっいても2μmol-2程度になる。この表面密度は多孔体を加熱した際に孤立シラノール基の脱離温度とされる600~800℃ の問で脱離する水分子の表面積あたりの量,3.5~4・5μmo1・m-2と岡じ程度の値であり,二つのシラノール基から1水分子が脱離すると仮定すれば,予想されるシラノール基の量の約1/3のアミノアルキル基が結合したことになる。
  • 松田 公昭, 越智 賢二
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 415-420
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    7-[1-(2, 2, 4, 4-tetramethylpenty1)-2-propeny1]-8-quinolinol (KELEX) のケロシン溶液により,バイヤ汀法アルミ才製造プロセろのアルド叱酸ナトリウム水溶液(バイヤー液)中に溶存するGaを抽出回収する検討をした。KELEXに対して大過剃のGaおよびA1を溶存する系では,[KELEX/抽出(Ga+Al)]=3モル比の配位形態をとった。GaのAIに対する選択抽出係数K〓は112であるが,バイヤー液中のA1濃度が,Ga濃度の300~2100倍モル大きいために,Gaの3~18倍量のAlを同時に抽出する。抽出したGaおよびA1は,0・75mo1・dm-3以下の塩酸によりAIのみを,次いで1.5mo1・dm-3以上の硫酸でGaを逆抽出する方法で,GaとAlの分別回収が出来る。KELEXは,アルカリ空気雰囲気下の使用で劣化するため,抽出操作は,不活性雰囲気下で行わなければならない。劣化速度定数(K)は,K=11.67e-1955/Th-1であった。KELEX/ケロシソの二成分系では,Gaの抽出速度が遅く,抽出平衡到達に約1時間要しかつ抽出後のバイヤー液との分液性も悪かった。抽出助剤としてα-位置に2個のアルキル側鎖をもつ脂肪酸を併用することで5分以内の抽出平衡到達が,1-デカノール併用で速やかな分液が可能となった。
  • 藤郷 森, 河田 達男, 高嵜 裕圭, 遠藤 敦
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 421-429
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    大谷石はゼオライト鉱物の一種である斜プチロル沸石(Clinopti1olite;Na6(A16Si30O72)・24H2O)を約65wt%含有することに注目して,吸着剤などの化学工業材料として活用をはかる目的で,イオン径を異にするメチレンブルーおよびアンモニア性窒素(NH4+)を吸着質として用いる液相吸着法を用いて,その特性変化を検討して来ている。今回は,大谷石試料と同様に斜プチロル沸石を主要構成鉱物とする山形県板谷産および秋田県二つ井産の天然ゼオライトを,さらに高純度で構造も単純と考えられる合成ゼオライトを参照試料に用いて,天然ゼオライトを酸処理することによって,天然ゼオライトの構成鉱物類の集合状態とその存在状態に関して検討を加えた。その結果,次のような点が明らかになった。(1)大谷石試料に含まれる斜プチロル沸石は耐酸性に乏しい特徴を有する。(2)一般に小さな比表面積値を示す天然ゼオライトを塩酸水溶液で処理することにょって,構成鉱物類の集合状態に関してかなりの知見が得られた。天然ゼオライトが少さな比表面積値を示す原因は試料中に含まれる少量の粘土鉱物類によることが明らかとなった。(3)天然ゼオライトと合成ゼオライとの対比から,天然ゼオライトは構成鉱物類が特殊な集合状態を形成している。この集合状態を活用すれば,低濃度のNH4+水溶液中に含まれるNH4+除去剤として十分活用可能である。
  • 山本 二郎, 吉岡 正城, 高原 元秀, 坪井 隆, 伊藤 理
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 430-433
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    When a solution of benzopinacol (1) and DMSO-SbC15 (1: 1) complex (Complex A) (1: 1ratio) in nitromethane was allowed to stand at room temperature for 24 h, benzopinacolone ( 2 ) was obtained in quantitative yield. In this reaction, tetraphenylethylene oxide (3) was detected as an intermediate. The reaction seems to proceed according to the following stoichiometry.
    2 Ph2C-CPh2 DMSO-SbCI5→2 Ph3C-CPh + SbOCI3+ DMSO + H2O +2HC1
    The pinacol rearrangement of [1] over with O.15mol eequivalent of DMSO-TICI4(1: 1)complex (Complex B) proceeded quantitatively. In this case, both theoxygen atom and the chlorine atom sseem to participate in the formation of [2]as an oxidizing agent. Study of Synthesis Using Metallic Complex. X.
  • 菊池 裕嗣, 宮本 朗, 小林 聡, 森村 泰大, 梶山 千里
    1990 年 1990 巻 4 号 p. 434-436
    発行日: 1990/04/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    A dielectric model expression was introduced to evaluate a magnitude of electric field imposed to the liquid /crystalline phases when an external electric field is applied to a (polymer)/(liquid crystal) composite film. It was suggested from the dielectric model calculation that the large electric field is effectively imposed to the liquid crystalline phases by using the matrix polymer with the greater magnitude of dielectric constant and electric conductivity. It was revealed that the electro-optical response speed can be remarkably improved in a wide frequency range by using the matrix polymer with the greater magnitude of dielectric constant and electric conductivity.
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