1H,1H,2H,3H,3H-tridecafluoro(4,4-dimethyl-1-heptene)〔1〕へのシランHSiXY
2〔
2a;X=Y=Cl,
2b;X=Cl,Y=CH
3,
2c;X=Y=OCH
3〕によるヒドロシリル化反応をヘキサクロロ白金(N)酸存在下,常圧または封管中で行い,相当する分岐状ポリフルオロアルキルシラン誘導体〔
3a,b,c〕を71~90%収率で得た。またこれらのシランのうち〔
3a,b〕を用い,薪しい型の炭化フッ素系化学結合型逆相HPLC用充填剤〔PFS-
3a,PFS-
3b〕を調製し,その拡散反射FT-IR,電子顕微鏡写真,窒素吸着等温線,炭素含有量などを測定し,その特性を評価した。また,これらの充填剤によるフルオロベンゼン,
o-ジフルオロベンゼン,1,2,4-トリフルオロベンゼン,ペンタフルオロベンゼンおよびヘキサフルオロベンゼンの5種のフルオロベンゼン誘導体の混合物,ウラシルと5-フルオロウラシルの混合物,または1,3-および1,4-bis(2,2,2-trifluoro-1-hydroxy-1-trifluoromethylethyl)benzene(BHFB)の混合物の分離特性を市販ODSと比較した。その結果,ODSで分離不可能なフルオロペンゼンと
o-ジフルオロベンゼンの混合物や1,3-および1,4-BHFBの混合物をいずれのPFSでも完全に分離でき,さらに,PFS-
3bではウラシルと5-フルオロウラシルの混合物を分離することができた。また,かさ高い構造をもつBHFB混合物の分離には分岐構造をもつPFS-
3bの方が直鎖構造のPFS-4よりも適していることがわかった。
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