日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
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1991 巻, 11 号
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  • 千葉 淳, 巻口 啓人, 田村 寿康, 佐藤 栄一
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1471-1474
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ハロゲン化物イオンの陰イオン交換樹脂Dowex2-X8への吸着において,総イオン交換量は同じであった。フッ化物および塩化物イオンは外部磁場の印加によって飽和吸着量に達するまでの時間が約半分になり,吸着開始後10分後の交換速度が20%大きくなった。臭化物およびヨウ化物イオンは吸着開始後3時間後の交換速度は10~20%大きくなった。ハロゲン化物イオンのイオン交換反応の律速段階は膜内拡散および粒子内拡散に支配されていた。拡散係数および速度定数はいずれのハロゲン化物イオンも磁場の印加によって大きくなった。
  • 藤谷 忠博, 越後谷 悦郎
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1475-1481
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    担体に球状のシリカゲルを用い,パラジウムアンミン錯イオンを前駆体として,イオン交換法により調製したPd/SiO2触媒は,パラジウム粒子が高分散するが,触媒活性は低く反応時間とともにいちじるしい活性低下を生じる。その原因を検討し,高活性で安定な触媒の調製法を見いだした。すなわち触媒の活性低下は,触媒中に残存するアンモニアに起因するもので,低温でイオン交換を行うかイオン交換溶液中のアンモニア濃度を1.0%以下に希釈することにより,高活性でしかも安定な触媒を調製することができた。
    X線回折法および昇温還元法による検討の結果,酸化パラジウムと担体との相互作用は,触媒中の残存アンモニアの減少にともない低下し,低温還元で不完全な金属パラジウム結晶が生成することが認められ,これはイオン交換時におけるNH3とH2Oの配位子交換の結果によるもので,その時生成する結晶ひずみの大きい金属パラジウムが高活性の原因であると結論した。
  • 鈴木 幸彦, 鎌田 仁
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1482-1490
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    常法で生成する硫酸鉛沈殿粒子の結晶の形は,一般にX字形である。このX字形結晶への生成過程を,アミド硫酸を加水分解した溶液に硝酸鉛溶液を添加する方法によって検討した。沈殿生成反応の初期には,薄層菱形板状結晶が生成し,沈殿生成反応が進むにしたがって六角板状結晶,棒状結晶,これが二層に分れたX字形結晶,さらに小枝晶が生成した樹枝状X字形結晶へと徐々に変形しながら成長した。このような沈殿粒子形態の変化は,光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡での観察から,硫酸鉛沈殿粒子の結晶成長過程の晶相変化に平衡形と成長形の二つがあるためと考えられた。沈殿粒子のX線回折図形は,選択配向のためみかけ上,最大ピークは,沈殿生成初期の薄層菱形板状結晶から棒状形結晶にいたるまでは(002)面が現れ,X字形結晶から樹枝状X字形結晶では(011)面が現れた。また,結晶は,α軸方向の成長面とc軸方向の成長面から形成されていることがわかった。これらの結晶の形のうち,緻密で堅ろうな均一粒子径を示すのは棒状形結晶であった。
  • 渡部 英雄, 相原 将人, 木卜 光夫
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1491-1494
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    O-アルキルジチオ炭酸塩類を用いる微量白金の溶媒抽出/誘導結合プラズマ発光分析法について検討した。白金-O-アルキルジチオ炭酸錯体は弱酸性溶液中から抽出され,最適なpHは5.2~6.2であった。抽出試薬は,O-ブチルジチオ炭酸カリウムが最適であり,添加濃度O.OO1~0.05molで最大かつ一定の抽出率を示した,実試料中に含まれる共存物質の影響について検討したが,ニッケル(II)が5mg共存すると白金の回収率は85.6%と負の干渉を示したが,1mg以下ではまったく影響しなかった。その他の陽イオンについては,検討した範囲内ではまったく影響しなかった。また10.0,30.0および50.0μgの白金をとり,それぞれ10回の定量を繰り返した結果,相対標準偏差は1.4~1.5%であり,定量精度は良好であった。
    本法でアルミナを担持体とする触媒中の白金の定量を行った結果,分析値は参考値とよく一致した。
  • 長谷川 勝, 橋詰 源蔵, 岡村 征二, 長谷川 英行, 山本 忠弘
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1495-1501
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    一連のアルキル鎖長の異なる4,4'-ビス(3-アルキルウレイド)ジフェニルメタン(AUDM)の結晶溝造と熱的挙動を検討した。N,N-ジメチルホルムアミド中で再結晶されたAUDMの結晶はアルキル鎖の炭素数が10以上ではβ型,以下ではγ型構造を形成した。これらの結晶にはそれぞれ固相転移が認められ,γ 型はIとII,β 型はI,II,IIIとIVの転移を示した。
    転移にともなうアルキル鎖の状態変化を知るために,アルキル鎖長に対する転移温度とエンタルピー変化の関係を求めた。その結果,γ-Iとβ-IIの転移は他の転移の傾向と異なり,アルキル鎖の状態変化で,それも結晶内でジウレイドジフェニルメタン部分の配列に束縛されていない,アルキル鎖内の一部の炭化水素鎖の揺動の開始であると推定した。
    γ型とβ型結晶を転移皿以上の温度に昇温後冷却した試料(α 型)の熱転移挙動についても検討した。AUDM化合物は棒状分子であり,分子内に剛直な部分とフレキシブルな部分を持っていることから,液晶相の生成について検討した。アルキル鎖長と転移温度の関係は液晶化合物である脂肪酸リチウムのそれと同じであることから,γ 型では転移IIで,β 型では転移IVで液晶相に変化すると推定した。偏光顕微鏡による,直交ニコル間での観察では,結晶は融解より少し低い温度で,明るい,複屈折を示す液晶状態に変化した。
  • 松原 凱男, 北野 一正, 佐々木 洋, 堤 章浩, 吉原 正邦, 前嶋 俊壽
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1502-1505
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    チアジアゾール化合物の環内共鳴構造を検討する目的で新規に,3-フェニル-1,3,4-チアジアゾール-2(3H)-オン1を合成した。1の合成法として,N-フェニル-N'-チオホルミルヒドラジンと2-エトキシ-1-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)との反応をトリエチルアミン存在下アセトニトリル中で行ったところ,比較的良好な収率で1を得た。1の構造を1H-NMR,13C-NMR,IRおよびUVスペクトル検討ならびにX線結晶構造解析から検討し,その結果,環内の3pπ-2pπ-2pπ-2pπ 系とカルボニル基2pπ-2pπ 系との間には,連結した共鳴構造が存在し,さらに,環内の電荷は,共鳴構造に起因する芳香族性構造を経てカルボニル基へ偏った構造が優勢であることが明らかとなった。
  • 西久保 忠臣, 杉本 頼厚, 佐藤 和也
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1506-1513
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の溶媒中でフェニルグリシジルエーテル(PGE)とチオ酢酸S-フェニル(PTA)との付加反応について検討を行った。その結果,この付加反応はトルエン中で無触媒条件下ではまったく進行しなかったが,DMF中では無触媒条件下でも進行した。また,この付加反応の触媒として種々のアルカリ金属化合物や金属塩化物が有効であることが見いだされた。これらの化合物のうち,特にKOCN,KF,CoCl2,カリウムフェノレート,酢酸カリウムなどが高い触媒活性を示した。またクラウンエーテルとアルカリ金属塩の錯体は高い触媒活性を示し,これを用いるとトルエンなどの非極性溶媒中でも反応はよく進行した。以上の結果から,エポキシ化合物と活性エステルとの付加反応においては反応溶媒および触媒の選択と,その組み合わせが重要であることが明らかとなった。
  • 佐藤 和也, 西久保 忠臣
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1514-1520
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    触媒として第四級オニウム塩やクラウンエーテル錯体を用いて種々の環状エ一テルとエステル類との付加反応の検討を行った。
    この結果,エポキシ化合物と酢酸p-置換フェニルエステル類との付加反応はよく進行し,置換基定数-0.268≦ σ≦+0.227の間でHammett則が成立することが明らかとなったが,エポキシ化合物と酢酸ベンジルや安息香酸メチルとの反応はあまり進行しなかった。また,エポキシ化合物とチオ酢酸S-ベンジルおよびチオ酢酸S-ドデシルとの付加反応はチオ酢酸S-フェニルの場合と同様に温和な条件下でも定量的に進行することが判明した。さらに,触媒としてクラウンエーテル錯体や第四級ホスホニウム塩を用いるとオキセタン化合物とチオ酢酸S-フェニルとの付加反応もよく進行することも明らかとなった。
  • 松原 凱男, 上澤 俊治, 森澤 誠, 吉原 正邦, 前嶋 俊壽
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1521-1525
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    pH4.0硫酸水溶液とアセトンの7:3混合溶液中,遷移金属である銅あるいは鉄イオンとアスコルビン酸の混合系に塩化アリルを加え,30℃12時間振盪を行ったところ,比較的高収率でアリルアルコールを得た。そこで,この反応系の様式解明と応用を目的として,ヒドロキシル化反応におよぼす金属イオン,雰囲気,基質の濃度,基質,pH,溶媒および配位子の変化の効果および塩化ナトリウムの添加効果について検討を行った。その結果,アルゴン雰囲気下,銅(I)イオンとアスコルビン酸の組み合わせが最もよい結果を与え,また,基質1molに対して1/1000の濃度の銅イオン/アスコルビン酸の組みでも活性を示すことが判明した。基質として,3-トシル-1-プロペン,1-クロロ-2-ブテンおよびシンナミルクロリドを用いて行ったところアリルクロリドばかりでなくアリルトシレートでもヒドロキシル化が進行し,また,1-クロロ-2-ブテンの反応では1-位と3-位のヒドロキシ体の混合物が生成した。これらヒドロキシル化の反応性はアセトン含量が富むほど,また,pHが7に近づくほど低下した。一方,反応溶媒に酢酸緩衝液を用いるとアセトキシル化が進行した。さらに,塩化ナトリウムは,反応の遅延効果を示した。一方,銅(I)イオンと配位子としてカテコール,アセチルアセトン,および酒石酸ジメチルを用いて反応を行ったところ,いずれもほぼ同様な活性を示した。これらの実験結果から,この反応では,銅(I)イオンとアスコルビン酸との錯体とアリルクロリドとの反応でπ-アリル銅クロリドを形成し,この錯体に水酸化物イオンあるいは酢酸イオンが求核的に攻撃することによりヒドロキシル化あるいはアセトキシル化が完結するものと推定した。
  • 菅原 理二, 渡辺 昭次, 藤田 力, 坂本 昌巳, 杉本 憲一
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1526-1533
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    シクロプロパン環を有するアルカン酸と酸触媒との反応によるシクロパン環の開裂を利用したラクトン化反応については,余り知られていない。そこで著者らは,三員環を有するカルボン酸として,3-(2,2-ジクロロシクロプロピル),3-シクロプロピルおよび2-シクロプロピルアルカン酸を用いて,ラクトン化反応の条件について検討を行った。その結果,3-位にシクロプロパン環をもつアルカン酸の場合は,1%硫酸水溶液中で還流したときが,また2-位にシクロプロパン環をもつアルカン酸の場合は,ベンゼン中リン酸を触媒として還流したときがラクトンの収率が最もよかった。
    また,このラクトン化反応におげる反応機構についても考察を行った。すなわち,ジクロロシクロプロパン環を有するアルカン酸の場合はアリルカチオンを経てラクトン化が進行するため,側鎖にクロロアルケニル基をもつγ-ラクトンが生成するが,シクロプロパン環を有するアルカン酸の場合は,安定な第三級カルボカチオンを経るため,シクロプロパン環上の置換基の配列パターンによって,γ-あるいはδ-ラクトンが選択的に生成した。
    以上のように,この反応は原料の調製が容易であり,有機合成反応への応用が期待される簡便なラクトン化の方法と思われる。
  • 瀬戸 博, 大久保 智子
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1534-1539
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    マロンアルデヒド(MA)およびアルキルMA誘導体は核酸塩基のうちグアニン(Gua)と結合して三環の蛍光性のピリミドプリノン類(R-PP)を生成する。今回,核酸修飾反応の速度と変異原性との関係を明らかにする目的で,1M塩酸溶液中における種々のMA誘導体(R-MA)とGuaとの反応速度を測定した。
  • 浜田 祐次, 安達 千波矢, 筒井 哲夫, 斎藤 省吾
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1540-1548
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    10種類のオキサジアゾール誘導体を新しく合成して,有機エレクトロルミネセンス(EL)用材料として評価した。薪規オキサジアゾール誘滋体は,融点が240~365℃ と高く,熱的安定性がよかった。また,置換基を代えることにより,374nmから527nmの蛍光を示した。その中でも,ジメチルアミノ基を有するオキサジアゾール誘導体を発光層に用いて有機EL素子を作製し,1000~2200cd/m2の高輝度な青色および緑色の発光を観察した。また,これらのオキサジアゾール誘導体は電子輪送性とホール輪送性の両方の性質を持った物質であることがわかり,新規の有機EL材料としての使用が期待できる。
  • NGASIFUDIN, 安岡 高志, 光澤 舜明
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1549-1552
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    大気汚染物質の挙動を把握するためには汚染物質の反応性ばかりでなく,大気と接する水,土壌,植物などの相互作用について知る必要がある。ここでは,大気中汚染物質として芳香族炭化水素を,大気と接する物質として土壌(関東ローム)を用い,芳香族炭化水素の土壌収着について検討を行った。ベンゼン,トルエン,o-キシレンの土壌による等温収着において,これらの収着量は収着平衡濃度に比例し,Henry則にしたがうことが明らかとなった。また,土壌の含水比が大きくなると,芳香族炭化水素のHenry則定数が小さくなることが明らかとなった。直射日光の下で土壌の含水比は2%程度になることから,芳香族炭化水素は乾燥状態の土壌に収着濃縮され,水分が加わることにより,地上付近に放出される可能性がある。特に含水比が2~10%付近で変化するとき,その可能性が大きいと推定された。
  • 手塚 昌郷, 石丸 茂雄
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1553-1555
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The amounts of surface hydroxyl groups (OH groups) on alumina reference catalysts (JRC-ALO-1∼5) have been determined by the hydrogen isotope exchange method. The amounts of hydrogen isotope exchanged were measured by a gravimetric technique using precision electrobalance equipped in vacuum system and the amounts obtained were taken as the amounts of OH groups.
    By this method, th e densities (OH/cm2) of OH groups of ALO-1∼5 evacuated in the range of 300-450°C were determined.
    From this results, it has been found that the densities (OH/cm2) of OH groups of ALO-1∼5 do not depend upon these preparations but do the evacuation temperature.
  • 角田 範義, 奥村 博昭, 上野 晃史, 並河 洋
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1556-1558
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Al-doped Sm3+: Si02 phosphor reduced by hydrogen was characterized by fluorescence spectroscopy. Sharp emission peaks appeared at 684 and 728 nm and were assigned to be the fluorescence of Sm2+. The emission was observed only in the presence of Al ions and was reproduced by the reduction-oxidation treatments. The emissions of Sm3+ ions were also detected for the reduced phosphor, and their intensities were hardly changed by the reduction. Samarium ions in Al-doped Sm3+: Si02 phosphor were revealed to be not only atomically dispersed Sm3+ ions with Sm-O-Al bonding (Chem. Lett., 829 (1989)) but also, in present study, the reducible Sm3+ ions forming small-size Sm2O3 cluster in Al-O-Si framework.
  • 根岸 章, 大山 敏男, 小柳 昌健, 角田 昭夫, 鶴見 近夫
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1559-1561
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    A quantitative research on Yb, which is a rare earth element, has been conducted with a metal furnace AAS.
    At first, the o ptical instrumental operating conditions were set for the determination of Yb. The acid, such as HNO3, H2SO4, HClO4 and HC104 interfered remarkably with the determination of Yb, but HC1 did not interfer up to 2 M. The most of the coexistence metal elements were less effective up to 100 times quantity. Proporsed method has been applied to the determination of Yb in monazite, bastanaesite and xenotime. This method is very simple, and suitable for the determination of trace amounts Yb in the sample containing rare earth element.
  • 西川 治光, 門間 英毅
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1562-1564
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Catalytic vapor phase decomposition of trichloroethylene (TCE) over nonstoichiometric hydroxyapatite (DAp) was investigated at 100-500 °C.
    TCE vapor (30-200 ppm) decomposed mainly to CO2 and CO by passing through a DAp catalyst bed in a tubelar reactor at 400, -500 °C. The conversion exceeded 90%. The formation of gaseous HC1 was very little. By-products were not detected except for 1, 1-dichloroethylene b y GC-FID.
    It was assumed that TCE reacted with water vapor and O2 over DAp catalyst to form CO2, CO and HC1, and then HC1 was absorbed as Cl- ions by DAp.
  • 出崎 仲道, 藤木 充司, 金子 真美, 西岡 守, 柳沢 和道
    1991 年 1991 巻 11 号 p. 1565-1567
    発行日: 1991/11/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Decomposition processes of TBP waste under alkaline hydrothermal conditions at 150-350°C, in NaOH solution of 0-1 M with 02 pressure of 0-4 MPa were investigated. Almost all TBP decomposed at above 200°C under any O2 gas pressure. Orthophosphoric acid was rapidly formed above 250°C with the increase of O2 gas pressure. COD removed ratio exhibited a minimum at 250°C with the formation of water soluble organic materials. Adequate conditions of TBP decomposition for solvent disposal were as follows; TBP/dodecane (30: 70) O.1 cm3, O2 gas pressure 4 MPa, NaOH concentration 0.5 M (5cm3), reaction temperature 300°C.
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