日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1992 巻, 7 号
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  • 舘 隆広, 加藤 明, 山下 寿生, 松田 臣平
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 689-694
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の貴金属あるいは金属酸化物を1成分または2成分,TiO2担体に担持した触媒を調製し,NOのNH3による還元と,COのO2による酸化を同時に進行させる触媒の探索,および反応機構の基礎検討を行った。V2O5-Pt-TiO2触媒は高いNO,CO同時除去活性を有し,Pt=o.1wt%,VITi=1/9の割合でPt,Vの順に担持した場合に,200~300℃ でNO,COとも70%以上の除去率を示した。パルス吸着法による反応機構の検討の結果,Pt表面にはCO,NO,NH3が吸着し,COの酸化とNOのNH3による還元が並行して進むことがわかった。一方,V2O5表面にはNH3は吸着するがCO,NO吸着量は少なく,NO-NH3反応のみが進行した。また,PtおよびV2O5表面での反応はそれぞれ独立して起こり,Pt,V2O6の順に担持することにより表面Ptを被覆し,NO,CO両者に対して高い活性が得られることがわかった。
  • 鈴木 良弘, 高橋 光信, 松井 修一, 小村 照寿
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 695-700
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    一酸素原子添加触媒として(5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリナト)マンガン(III)塩化物[MnII(tPP)]Cl,還元剤として亜鉛粉末,酸素源として空気中の酸素分子,アシル化剤として安息香酸無水物および基質としてシクロヘキセンをアセトニトリル中で混合してもほとんど何も生成しないが,この系にベンジルビオロゲン=プロミド(BVBr2)を添加すると多量のシクロヘキセンオキシドが生成した。触媒のターンオーパー数は反応時間12時間で約100であった。これはBV2+イオンが亜鉛粉末からマンガンポルフィリンへの電子移動を円滑に行う電子メディエーターとしての役割を果たしているためである。さらに,この電子メディエーターとしての有用性について,[MnIII(tPP)]Clおよび軸配位子として重要な役割を果たす1-メチルイミダゾールなどの濃度を変化させて詳細に検討した。
  • 岡田 繁, 工藤 邦男, 宮本 正章, 引地 康夫, Torsten LUNDSTROM
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 701-708
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    スズ融液法を用いて,アルゴン雰囲気中で,加熱温度800~1200℃,2~50時間保持で,マンガン粉末とケイ素粉末から比較的大きなMn5Si3,MnSiおよびMn27Si47単結晶を単相で育成するための最適条件の検討を行った。得られた結晶については0その形態,成長方向と大きさを調べ,格子定数,密度などの結晶学データ,組成分析i並びに,報告例の少ない硬さおよび電気抵抗率などを測定した。得られた結果を要約すると以下の通りである。(1)Mn5Si3は,加熱温度1100℃,10時間保持,配合比Si/Mn=0.22,融液量Sn/Mn=10.17で,〈0001〉方向に成長した最大0.1mm×0.1mm×6.4mmの灰色の棒状単結晶として育成した。(2)MnSiは,加熱温度1100℃,10時間保持,配合比SilMn=1.0,Sn/Mn=10.17で,〈100〉方向に成長した最大0.9mm×10mm×9.2mmの灰色の棒状単結晶として育成した。(3)Mn27Si47は,加熱温度1000℃,20時間保持,配合比Si/Mn=1.74,Sn/Mn=6.36で,最大0.25mm×0.25mm×0.25mlnの灰色の球状多面体結晶として育成した。(4)得られた単結晶の組成分析,格子定数値,実測密度(4m),ビッカース硬度値(Hv),電気抵抗率(ρ)は,下記の通りであった。Mn5Si3;Mn5.45Si3,a=6.909(2)A,c=4.815(1)A,V=199.05(3),dm=5.95(2)g/cm,Hv=820±30kgf/mm2,ρ=3500±230μ Ωcm
    Mnsi;Mn0.98si,a=4.5594(6)A,V=94.78(1)A3,dm=5.80(1)g/cm3,Hv=1100±40kgf/mm2,ρ=3200±180μΩcm
    Mn27Si4;;Mn2798Si47,a=5.530(1)A,c=117.86(2)Å=3604.26(8)3,dm=5.17(2)g/cm3
  • 代島 茂樹, 柴田 明宏, 飯田 芳男
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 709-719
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ゴルフ場農薬として規制されている30種の農薬(殺虫剤7種,殺菌剤12種,除草剤11種)について正負の化学イオン化(PCI,NCI)法による質量スペクトルと各基準ピークの生成イオン量および比較のための電子イオン化質量スペクトルを測定し,それらの特徴について検討した。その結果,殺虫剤のPCIではいずれもMH+を,NCIでは3種がM-を顕著に生じ,全体として単純なスペクトルが得られた。またNCIでは(C2H50)2PSO-構造を持つものは共通のフラグメントイオン[(C2H50),2PSO](m/z169)を生じた。殺菌剤はPCIでは例外なくMH+を生じ,多くは基準ピークとなった。また多くの場合,分子構造を反映するフラグメントイオンを生じた。NCIではM- ,(M-H)-のほか,種々のフラグメントィオンが基準ピークとなり,塩素を含有するものはC1-を生じた。除草剤のPCIおよびNCIスペクトルの特徴は殺菌剤のそれと同じであったが3各フラグメソトィオンは互いに相補的に分子構造を反映していた。なお,30種の農薬のうちインキサチオン,イプロジオン,ブタミホスなど17種は正イオンと負イオンの基準ピークの比(N/P)が50以上となり,これらがNCIでの測定に適していることがわかった。
  • 萩原 拓幸, 大島 光子, 本水 昌二
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 720-728
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    染料陽イオン,染料陰イオンおよびそれらの間で形成されるイオソ会合体の液液界面吸着について検討した。水楓有機相の混合は高速かきまぜ装置により行い,有機相の分離にはポリ(テトラフルオロエチレソ)(PTEE)膜,水相の分離には炉紙を相分離膜として用いた。分離された各相中の存在種の濃度はフローセル付分光光度計による吸光度測定により求められた。染料陽イオソとしてはメチレソブルーおよびアルキル鎖長の異なる1-アルキルー4-[4-(ジアルキルアミノ)フェニルアゾ]ピリジニウム系染料イオソ4種,染料陰イオンとしてはアルキル鎖長の異なるメチルオレンジ系染料イオン4種を用いた。有機溶媒としては,クロロホルム,スチレン,ベンゼン,シクロヘキサソを用いた。各染料は対イオソが塩化物イオンまたはナトリウムイオンでは,いずれの有機溶媒にも抽出されなかったが,高速かきまぜ時には界面吸着に起因する水相の吸光度の減少が認められた。これら染料イオンの界面吸着性は疎水性(アルキル鎖長)の増加とともに増加した。またイオン会合体の場合には界面吸着にともない,有機相で吸光度は減少するが,界面吸着性はイオン会合体の疎水性の増加とともに減少した。染料陽イオン,陰イオン間の界面でのイオン会合定数は106dm3mol-1程度の値であり,染料陽イオン,陰イオンのジアルキルアミノ基のアルキル炭素数が増加するにつれて会合定数は小さくなった。
  • 谷田部 純, 森安 健二, 守谷 治, 影山 俊文
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 729-731
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    亜臭素酸ナトリウム(NaBrO2)が安定であるアルカリ溶液において芳香族多環式炭化水素の酸化について検討した。
    ジオキサン溶液に原料の芳香族多環式炭化水素を溶解し,これに少量の塩化トリブチルスズを添加して少量の水に溶かした亜臭素酸ナトリウム(NaBrO2)水溶液を加え室温で24時間反応させた。NaBrO2は芳香族多環式炭化水素に対してほぼ化学量論量で酸化反応を生じ,アントラセン[1],9,10-ジヒドロアントラセン,フルオレン,フェナントレン,アセナフチレンおよびアセナフテンから相応するキノン類であるアントラキノン[2],9-フルオレノン,9,10-フェナントレンキノンおよびアセナフテンキノンが高収率で得られることがわかった。推定される反応式は以下の通りである。
    =
    =
  • 松井 哲治, 山岡 昭美, 山内 淳
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 732-738
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリプロピレンをオゾン酸化した時生成するペルオキシルラジカルをESR(insitec)で追跡し,このESRスペクトル強度のオゾン酸化時間およびオゾン停止後の放置時間依存性を調べた。また,13GNMRスペクトルよりペルオキシルラジカル生成位置を,IRスペクトルおよびヨウ素酸化滴定法によりペルオキシルラジカルの分解生成物を調べた。これらの結果から先に提出したポリプロピレンのオゾン酸化機構を確認するとともに,ポリエチレンの場合と比較した。その中で,第二級炭素位鐙にペルオキシルラジカルが生じるポリエチレソと違って,ポリプロピレンには極めて安定な第三級炭素位置のペルオキシルラジカルが関与していることがわかった。
    つぎに,オゾン酸化ポリプロピレンの分子量および分子量分布を測定することにより分子鎖切断の様子を知るとともに,これらがポリプロピレソの結晶化度,配向度,複屈折などの微細構造におよぼす影響について調べた。また,機械的性質および熱的性質におよぼす影響についても調べた。その結果,オゾン酸化によりかなりの程度で分子量が低下し,分布もやや小さくなることがわかった。これらは機械的性質および熱的性質にかなり影響をもたらすが,結晶化度,配向度,複屈折などの値にはほとんど影響をおよぼさなかった。
  • 島崎 賢司, 平井 實
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 739-744
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維は,ポリアクリロニトリル繊維を酸化し, さらに賦活することにより得られる。ポリアクリロニトリル繊維(繊度0.9~5デニール)を空気中にてi225~255℃ の温度で酸化し,得られた酸化程度の異なる酸化繊維をさらに800~1000℃ 賦活した。これら繊維の賦活挙動を考察するとともに,得られた活性炭素繊維の繊維性能および細孔の変化およびベンゼン吸着挙動について検討した。その結果, 高温で賦活することにより,繊維強度の高い活性炭素繊維を短時間の賦活時間で得られることがわかった。また,高温で賦活を行った方が,活性炭素繊維の平均細孔直径は小さくなる傾向があるとともにベンゼン吸着能が向上することがわかった。さらに,賦活前の酸化繊維の酸化程度は,酸化繊維中の酸素結合量,平衡水分率および比重と相関し,賦活においては酸素結合量13%以上(平衡水分率9%以上,比重1.37以上)が適していることが明らかとなった。
  • 島崎 賢司, 小川 博靖
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 745-754
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリアクリロニトリル繊維を,各種アルミニウム塩および鉄(III)塩の水溶液に処理した後丁225~255℃ で空気中で0.5~6時間酸化し,得られた酸化繊維の膠着状態および酸化速度について検討した。さらに,これらの酸化繊維を,水蒸気中で賦活し,繊維性能,細孔の変化および差異について考察するとともに,酸化繊維の表面と内部の酸化程度の差異にともなう活性炭素繊維の中空化についても考察した。その結果,各種アルミニウム塩の中ではポリ塩化アルミニウム水溶液による処理がもっとも良好な結果を示した。すなわち,ポリアクリロニトリル繊維を,ポリ塩化アルミニウム水溶液で処理し,アルミニゥム量として200~810ppm添着(含浸)させ,酸化することにより,繊維同士の膠着が緩和され,酸化工程が安定化するとともに酸化速度が向上することが明らかとなった。また賦活においても,繊維性能およびベンゼン吸着能に優れた活性炭素繊維を得ることができた。
  • 島崎 賢司, 小川 博靖
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 755-761
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    都市の集中化および工業の発達にともない,近年ますます水系の汚染が進み,良質の飲料水の確保が重要な問題になりつつある。このため浄水場のみならず,一般家庭の蛇口出側に活性炭を利用した浄水器が普及し始めている。著者らはポリアクリロニトリル(PAN)系活性炭素繊維を開発し用途展開を行い特に小型で高性能の浄水器用新タイプカートリッジの開発を目指し,今回比表面積750~1250m2/gのPAN系活性炭素繊維フェルトを充填したカラムを用い塩素除去性能およびメチレンブルー除去性能について連続通水テストを行った。特に塩素除去性能については比表面積依存性,空塔速度および接触時間依存性,活性炭素繊維中の灰分の影響,他種類の活性炭素繊維および粒状炭との比較について検討を行った。その結果,PAN系活性炭素繊維は,高速の処理条件下でも良好な塩素除去性能を示した。比表面積が増大するほど空塔速度依存性が少なくなり900m2/g以上のPAN系活性炭素繊維の場合空塔速度2000~3000h-1(接触時間1.2~1.8s)が可能となる。なお,充填密度については,圧力損失を考慮に入れると0.07~O.139/mlが最適であることがわかった。また,活性炭素繊維中の酸化チタン,鉄,アルミニウムなど金属分の影響について検討した結果,これらの金属が塩素除去に対して良好な効果を示すことを見いだした。メチレンブルーの除去においても高速の処理条件下優れた吸着能を示した。
  • 島崎 賢司, 小川 博靖
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 762-770
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    浄水器のフィルターへの応用を目的として,銀担持したポリアクリロニトリル系活性炭素繊維の物理的特性と抗菌性について検討した。活性炭素繊維中への銀量は活性炭素繊維(5A:500~920m2/g)を硝酸銀水溶液に浸漬することにより調整した。この結果,ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維は高い銀担持量を示し,また走査型電子顕微鏡での観察では高い銀分散性を示した。銀担持したポリアクリロニトリル系活性炭素繊維(SA:860m2/9 ,Ag:5600PPm)は銀担持しない活性炭素繊維と同等の塩素除去性能を示した。銀担持したポリアクリロニトリル系活性炭素繊維(5A:800,920ma/g)の比表面積は活性炭素繊維中の銀量が20000ppmより少ない場合低下しなかった。銀担持したポリアクリロニトリル系活性炭素繊維(Ag:1250~30000PPm)は水中への低い溶出量の範囲内で高い抗菌効果を示した。これらの結果は抗菌性のある浄水器フィルターの開発に応用された。
  • 小林 敏勝, 池田 承治
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 771-777
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アルキド樹脂と酸化チタン顔料の親和性を評価する目的で,樹脂の顔料に対する吸着熱を測定した。表面処理の異なる4種の酸化チタン顔料とアルキド樹脂1種を試料とした。測定には,2個の微量ポソプと10-5℃ の温度変化が検出できるサーミスターを備えた流動式微小熱量計を用いた。顔料を入れた測定セルに,一方のポンプからトルエンを流し,直線のベースライソを得たのち,鴉のポソプから樹脂のトルエン溶液を流し,吸着にともない発生する熱量(ΔHADSIST)を測定した。平衡に達したのち,トルエンを流して樹脂を脱着させ,再度,樹脂溶液を流した時の吸着熱(ΔHADS2ND)も測定した。各顔料を,上記の樹脂を用いて分散した時の到達分散度は,(ΔHADSIST-ΔHADS2ND)の値の大きい顔料ほど高かった。(ΔHADSIST-ΔHADS2ND)値は,顔料に強固に吸着し分散安定化に寄与する樹脂分子に由来すると推察した。低分子のモデル化合物を用いて吸着熱を測定した結果,樹脂を構成している官能基の内,エステル基,ヒドロキシル基,カルボキシル基の吸着熱への寄与が大きいことがわかった。
  • 相沢 正之
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 778-781
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    In our previous paper, a spin exchange reaction of solubilized hydrophobic radicals 2, 2, 6, 6-tetramethyl-4-myristoyloxy-1-piperidinyloxyl (MyONO) with Ni2+ ions bound onto SDS micellar surfaces was investigated in order to understand the dynamics of reactive species in the micellar field; the spin exchange accompanies the molecular collision between paramagnetic species. It was found out there that the dependence of the ESR linewidth of MyONO 4on the bound Ni2+ concentration is not the same as a linear relationship in ordinary isotropic solutions; the dependence gives the rate constant of the molecular collision. In the present paper, the spectral simulation by means of modified Bloch equations reveals that the unusual dependence is caused by a particular distribution of bound-Ni2+ ions among micelles. In addition, it is proved that a binomial distribution is the most suitable one among four distribution functions; the other three are a Poisson, a geometrical, and a Gauss-type distribution.
  • 石川 正司, 松田 好晴, 山本 和彦, 福住 俊一
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 782-784
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Acetaldehyde and its homologues are reduced by an acid-stable NADH model compound, 9, 10-dihydro-10-methylacridine, in the presence of Lewis acids such as tin tetrachloride, titanium tetrachloride, and trimethylsilyl perchlorate in dichloromethane or chloroform at 193 K or 218 K to yield 10-methylacridinium ion and the corresponding alcohols.
  • 畠山 史郎, 秋元 肇
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 785-787
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Oxidation of SO2 in the ozone-ethylene reaction system was investigated in both the absence and the presence of water vapor by use of HCOOH as an indicator of reaction pathway. In the absence of SO2, the yield of HCOOH increased with the increase of water vapor. On the contrary, it decreased with water vapor in the presence of SO2, although absolute yield was much higher than that in the absence of SO2. These phenomena are in accord with the mechanism we reported previously; the reaction proceeds via formation of the CH2OO+SO2 adduct. The ratio of the rate constants, k(Adduct+H2O)/k(Adduct+SO2) w as estimated to be 6.0x10-3.
  • 近藤 重雄, 堀口 貞蝕, 岩阪 雅二, 徳橋 和明, 永井 秀和
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 788-792
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Quenching distances have been measured for methane, ethane, propane, buta ne, ethylene oxide, and hydrogen, respectively, for different total pressures and oxygen concentrations (Fig.1). It has been found that the values of equivalence ratio φ, which correspond to the minimum quenching distances do not much change when the pressure and/or oxygen concentration are changed. The effects of pressure and oxygen concentration on the quenching distances of methane through butane are very similar. For ethylene oxide, the effect of oxygen concentration becomes relatively small. For hydrogen, this trend is more exaggerated than for ethylene oxide. The values of reaction order and activation energy have been estimated from the changes of the minimum quenching distances (Table 1). The values estimated here for methane and hydrogen are compared with those determined from the burning velocity in the literature (Tables 2 and 3). Agreement is not good between the values estimated from the quenching distances and those obtained from the burning velocities.
  • 山崎 仲道, 山本 圭一, 西岡 守, 柳沢 和道, 井奥 洪二
    1992 年 1992 巻 7 号 p. 792-795
    発行日: 1992/07/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Pure chitosan was prepared from cuticle of crab shells by hydrothermal methods. The hydrothermal treatment was useful for demineralization, deproteination and deacetylation of cuticle. The hydrothermal treatment of cuticle with 2 M HC1 solution at 120 °C for 1 h brought about demineralization up to 100% (Fig.2), then the demineralized product was deproteinated and deacetylated significantly by the hydrothermal treatment with 15 M NaOH solution at 150 °C for 1 h. These processes of deproteination and deacetylation could be carried out at the same time. Furthermore, these hydrothermal treatments brought about a considerable reduction in time (Fig.4). Highly deacetylated chitosan from cuticle thus treated hydrothermally had molecular weight of about 7.4 x 104.
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