日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1992 巻, 8 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 大浦 博樹, 今任 稔彦, 山崎 澄男, 石橋 信彦
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 797-803
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    既報で述べた臭素酸イオンのフローインジェクション電位差分析において計測した酸化還元電極の過渡的電位変化を考察するため,硫酸酸性溶液中の臭素酸イオン, 臭化物イオンおよび鉄(II)イオンからなる三成分混合系の反応で生成する臭素(反応中間体)の過渡的濃度変化をストヅプトフロー分光法で追跡した。この混合系での反応は式(1)で表される反癒過程からなると推測し,各反応過程の速度定数を個別に臭素濃度の経時変化から求め,混合系で観灘した過渡的濃度変化に対してシミュレーションを図った。
    =
  • 室谷 正彰, 矢口 和彦
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 804-811
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    酸化ジルコニウム(IV)水科物(以下水和ジルコニアとよぶ)被膜を,硝酸酸化ジルコニウム(IV),塩化酸化ジルコニウム(IV)およびジルコニウムプロポキシドを原料として,デイップコーティング法により調製した。この被膜の成膜性と状態,熱処理および化学処理特性をPR-FTIR,XRD,XPSおよびEPMAにより測定した。被膜はにじ色を呈し,その膜厚は溶液ゾルの濃度や成膜操作回数に依存し,0.3~1.3μmであった。室温で乾燥した被膜はおよそ720cm-1で基質構造にかかわるブロードな吸収を示し,この吸収帯は三つの吸収の重なり(重なり帯)であった。重なり帯の半値幅と強度は被膜の熱処理にセンシティブであり,およそ300℃ でシャープで強い吸収帯形に変化した。これは,小さな粒径の水和ジルコニアが,熱処理されたことにより粒子成長を遂げ,正方または単斜晶系に属するジルコニアへ変化していく過程を反映している。また,重なり帯の強度,波数および吸収帯波形は被膜が酸およびアルカリと接触してもまったくかわらず,被膜の耐化学性の高いことなどが明らかとなった。
  • 舘 隆広, 加藤 明, 山下 寿生
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 812-816
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    アンモニア脱硝反応における還元剤としてのNH3に代わる,常温で固体の還元荊を探索するとともに,最も実用性の高い尿素について反応機構を検討した。尿素((NH2)2CO),シアヌル酸((HNCO)3),メラミン((NH2CN)8),ビウレット(NH2CONHCONH,)を還元剤に選び,これらのMoO3担持Tio,触媒による脱硝性能を,水蒸気,酸素,NOを含む模擬排ガスを用いて検討した。その結果250~450℃ において,いずれの還元剤を用いた場合にもNH3と同等の脱硝性能を得た。実用上有望な尿素について脱硝反応機構の検討を進め,尿素1molに対しNO2molが反応すること,反応には酸素が関与することが明らかとなった。また触媒上での尿素分解反応を調べた結果尿素は共存するH2Oにより加水分解され,NH,とCO,を生じることを確認した。さらにFT-IRにより触媒表面吸着種を分析した結果,気化した尿素に接触させた触媒にはBrφnsted酸点上のNH4+種が認められ,この触媒上にNOを流通させると消失した。以上から,本反応系においては,尿素の加水分解により生成したNH3が触媒上のB酸点に吸着し,これがNOと反応することにより脱硝反応が進行するものと考えられる。
  • 吉村 敏章, 関岡 忠康, 作道 栄一, 島崎 長一郎, 長谷川 淳
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 817-823
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    分子内にシクロアルキル環を持つスルポキシドの熱分解を検討した。1-メチルシクロアルキル=(置換フェニル)8スルポキシドを基質とし,五,六および七員環化合物を比較検討した。その結果,六員環スルポキシドは他とくらべて反応速度,オレフィン異性体の生成に特異な挙動を示した。反応速度は六員環スルポキシドが最も遅く,五,六,七員環の比率はほぼ7:1:36であった。一方,オレフィン異性体の生成比(メチレンシクロアルカン/1-メチルシクロアルケン)は六員環が最大で,五員環,六員環,七員環の比率は約0.02:1:0.07であった。この結果は六員環化合物の遷移状態における立体的な規欄によるものと考えた。六員環化合物の活性化パラメーターとしてEa=120~130kJ・mol-1,ΔS=1.67(エタノール),-1.7(ジオキサン)JK-1・mol-1を得た。置換基効果はρ=+0.865,異性体生成比との間では3~4の範囲であった。生成比に対する溶媒の影響はみられなかった。同位体効果はkH/kD=4.6であり,類縁化合物の値とほぼ似た値を示した。
    これらの結果から,基質の脱離機構は近E1型の遷移状態を通ると推定された
  • 武石 誠, 瀬 宏一, 梅田 法義, 佐藤 力哉
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 824-829
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    テトラヒドロチオフェンやジエチルスルフィドのような環状および非環状スルフィドは,有機相中の塩化ベンジルと,これに接する水相中のチオシアン酸カリウムとの求核置換を触媒することを見いだし,反応機構を検討した。スルフィドは有機相中で塩化ベンジルと反応してスルホニウム塩を生じ,これが水相に移動してチオシアナートイオンの求核置換を受ける。ここでスルフィドは基質と反応してイオン性の中間体を形成することによって基質を水相へ運ぶ。すなわち,相関移動触媒として機能する。一方,ポリ(クロロメチルスチレン)の求核置換反応では,有機相にあるポリマー側鎖上に生じたスルポニウム塩は,対アニオン交換により水相からチオシナートイオンを有機相へ取り込み,求核置換反応は有機相で進行する。
  • 荒井 健一郎
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 830-833
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ホウ酸水溶液にα-D-グルコースを添加すると,溶液の電気伝導度がいったん著しく増大し,その後経時的に低下することを認め,これをα-D-グルコースが変旋光によってβ-D-グルコースになり,αホウ酸との錯体形成能が低下することによると説明した。このホウ酸水溶液中におけるα-D-グルコースの変旋光速度を測定し,この速度は一定の飴翫グルコ-ス濃度において,ホウ酸濃度の増加にしたがっていったん増加し,その後極大を経て減少することを認めた。この変旋光速度のホウ酸濃度依存性について,1)ホウ酸はα一D一グルコースのみと錯体を形成する,2)α つ一グルコースとホウ酸との問の錯体形成によって生じたオキソニウムイオソの触媒作用によってα-D-グルコースの変旋光が促進される,および3)錯体を形成したα-D-グルコースは変旋光を行わない,という仮定を置いて変旋光速度を表す理論式を導いた。この理論式による変旋光速度の算出値と実測値を比較し,この理論式がホウ酸水溶液中におけるα-D-グルコースの変旋光速度を近似的に表現していることを確認し,前述の仮定がほぼ正しいものと結論した。
  • 佐藤 和也, 小林 基樹, 亀山 敦, 西久保 忠臣
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 834-839
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    側鎖にチオエステル結合を有するポリマーを合成し,これとエポキシ化合物との高分子反応を第四級オニウム塩または無機塩の触媒を用いて行った。その結果r触媒として第四級オニウム塩を用いた反応では,付加反応ユニット,未反応ユニヅト,加水分解ユニットからなるポリマーが生成した。またポリマーの反応性は,側鎖に8-フェニル8チォエステル結合を有するポリマーであるポリ(S-フェニル=チオメタクリレート)の反応性は他のポリ(チオメタクリル酸S-エステル)類や鮒応するポリ(フェニル=メタクリレート)より高かった。一方,フッ化セシウムを触媒として用いた高分子反応は温和な条件下でよく進行し,加水分解ユニットを含まないポリマーが生成した。また,この系にクラウンエ-ルテを添加すると,反応率は著しく向上した。これらの結果から,フッ化セシウムークラウンエーテル錯体はS-チオエステル結合を側鎖に有するポリマーとエポキシ化合物との付加反応に優れた触媒であることが明らかとなった。
  • 栗栖 安彦, 増山 芳郎, 加藤 武, 大澤 啓子, 森永 博, 山本 繁治, 中西 三徳
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 840-844
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    側鎖にペンダント状で二重結合を持つ薪規なポリオレフィン共重合体(poly(ethylene-m-1,9-decadiene)(PED)ビニル基含量0.8~0.9mol)のエポキシ化反応を行った。PEDの溶解性はトルエソに対して32gdm-3(90℃)である。反応はPEDのトルエン均一溶液中,およびトルエソ不均一溶液中で行った。酸化剤はかブチルヒドロペルオキシド(t-BuOOH),m-クロロ過安息香酸(m-CPBA)を用いた。
    t-BuOOHの場合は遷移金属触媒を用い,均一条件下,90℃ でオレフィンの反応率は65%,エポキシ基への選択率は35%であった。この条件ではポリオレフィンの分子量(Mn:23000,9300,4700)の相違による反応性の変化は認められなかった。また,反応温度60,25℃ ではPEDは溶解せず,オレフィンはほとんど反応しなかった。一方,御一CPBAを酸化剤とする場合,90℃,48時間ではオレフィンの反応率は45%,エポキシ基への選択率は60%であり,25℃ の時,オレフィンの反応率は84%,エポキシ基への選択率は87%であった。
    室温付近の低温度(25℃),不均一反応条件で窺一CPBAを用いると高選択率,高収率でエポキシ化PEDが得られた。
  • 本里 義明, 村上 良一, 太田 秀志, 富崎 泰浩, 平川 一成, 松本 和秋
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 845-849
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ヘチマスポンジを無水酢酸硫酸でアセチル化し,アセチル化したヘチマのジクロロメタン溶液から懸濁蒸発法によって球状粒子を得,けん化することによってヘチマ球状粒子とした。さらに機械的強度を増すためエピクロロヒドリンにより橋かけを行った。橋かけしたヘチマ球状粒子は水系ゲル浸透クロマトグラフィー用充填剤として(1)大きな排除限界分子量(>2×106)を有する,(2)耐流速性に優れているなどの特徴をもつことが明らかになった。
  • 円満字 公衛
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 850-854
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    イオン性高分子膜の表面電位は臭気分子(H2S,NH3など)の吸着により変化する。この臭気分子による表面電位の変化がイオソ性高分子中に電子供与体(カフェイン,5'-GMP)を添加すると増感電子受容体(プロカイン,5'-AMP)を添加すると減感されることを明らかにした。
    イオン性高分子膜中に倉シクロデキストリンを添加すると,香料の一種,テルペンに対する感度がいちじるしく増大する。これはテルペンがβ-シクロデキストリンに包接はされるが,その一部が環外に突出しており,突出した部分がイオン性高分子と相互作用するからと考えられる。また,銅クロロフィリンをイオン性高分子へ添加することにより,アンモニアに対する感度が増大した。これは銅クロロフィリンの中心銅イオンにアソモニアが結合することによると思われる。
  • 上田 壽, 村田 和久
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 855-861
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    強磁性を発現する物質系としては,3d,4d,4f軌道に電子を有しそれらの合成スピン量子数がゼロでないような原子やイオンから成り立っている物質群のみが過去においては知られていたが,最近,有機強磁性体という一群の物質系が知られるようになった。これらの物質の研究において,不純物として鉄が混入しているのではないかということがかなり厳格に注意されている。そこでどのくらい鉄がはいるとどのような効果が出るものかを,活性炭を用い,350℃ 水素還元した状態において測定した。(1)鉄が6%以下では,磁化率の曲線には見かけ上鉄の影響はでない。(2)鉄が8%以上では磁化率曲線にヒステリシスが認められるようになる。(3)鉄が,1~4%の領域では,活性炭中の不対電子と鉄原子の問に複雑なカップリングが生じてESRスペクトルは複雑になる。これに対応する結果が,IRや反射スペクトルにも現れている,という結果が得られた。そこで結論として,『活性炭のように不対電子密度の大きい物質系においては,よく分散して混入している鉄に関しては,1%以下であれば,それによる強磁性はあまり考慮しなくてもよい』,ということがいえると思われる。
  • 志田 惇一, 小沢 正宣, 内海 孝裕
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 862-867
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    山形県米沢市における2年間の降水[1989年5月から1990年2月(試料1),1990年5月から1991年2月(試料II)]の化学成分を分析し,季節変動や気象条件とくに降雪に対する風速の影響などを考慮に入れて,pH,電気伝導率(EC)および溶存イオン種(Na+,K+,NH4+,Ca2+,Mg2+,C1-,NO3-およびSO42-)との相互関係について解析し,さらに,それぞれのデータを全国の平均値と比較した。試料1および試料0の降雨と降雪のpHの平均値は,それぞれ4.7と4.7および4.8と4.7であった。もっとも低いpHの値は降雨で3.97,降雪で4.14であった。降雪のpHの値は降雨に比べて低い値に偏っており,その範囲もpHの単位で約1以内であった。降雨の採取日ごとの降雨量とpHの値との関係から,台風などの強風による大気の浄化作用効果が認められた。溶存イオン種の各二成分間の相関関係は降雨ではNa+-Mg2+,降雪ではNa+-Cl-がもっとも強かった。Na+とCl謄は海塩からの寄与が高く,とくに,冬期間の季節風の平均速度が高いほど海塩を取り込んだ雪が日本海方面から輸送されてくることが推測された。米沢市の降雨は全国のバックグラウンドレベルにあるが,NH4-とNO3-の濃度が2~3倍高くなっている。
  • 斉藤 稔, 永島 聡子, 加藤 昭夫
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 868-870
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    t Present address: The Furukawa Electric Co., Ltd.; Yahatakaigantori, Ichihara-shi 290 Japan Effect of metal catalyst (Co) on morphology and growth rate of SiC whiskers from SiO ( g )-CO system was studied at 1420-1580 °C. SiC whiskers grown on Co-added ac tive carbon had small globes on the growth tip, the main component being Co. By the presence of Co on active carbon, length of whisker increased by 2 to 4 times of that in the absence of Co and diameter of whisker increased markedly at low growth temperatures.
  • 今泉 洋, 菅原 純, 岡田 實
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 871-873
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    In order to reveal the temperature dependence of the reactivity of monosubstituted phenols nondestructively, the hydrogen-isotope exchange reaction (liquid-solid reaction) between one of three species of methoxyphenols dissoluved in p-xylene and poly(vinyl alcohol)labeled with tritium was observed at 50---90 °C. The rate constants for these materials have been obtained with the A"-McKay plots based on the respective data obtained. The followings have been clarified comparing these rate constants (and the rate constants obtained previously) with each other.1) The reactivity of ο-methoxyphenol is about 3x101times that of p-methoxyphenol.2) The temperature dependence of the reaction constant (ρ) for monosubstituted phenol is extremely small.
  • 山本 二郎, 内川 晃夫, 河藤 明徳, 柴田 彩, 水谷 義, 中島 路可
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 874-876
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The synthetic method of methyl 7-amino-1, 4 a-dimethyloctahydrophenanthrene-1-carboxylate (here after named methyl 13-amino-13-deisopropyldehydroabietate and abbreviated MADA) was highly improved as descrived below.12-Sulfodehydroabietic acid [2]prepared from dehydroabietic acid [1] by the treatment with 98% sulfuric acid was heated with a mixture of potassium bromide and bromine water to give 12-bromodehydroabietic acid, which was then converted to methyl 12-bromodehydroabietate [3] by the reaction with diazomethane. The treatment of [3] with 88% nitric acid gave methyl 12-bromo-13-nitro-13deisopropyldehydroabietate [4] in a moderate yield. MADA was obtained from 4 in a high yield on catalytic hydrogenation with Pd-C in the presence of triethylamine.
  • 清住 嘉道, 向吉 郁朗, 佐野 庸治, 水上 富士夫
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 877-880
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Synthesis of SAPO-n polycrystalline films were studied to get a better und erstanding of c-4ry1s taplo lygcrryoswtathll inep rocefsilsm s ofw eSrAe POo-bnt aine(dT abloen t1h)e. TIetf l wona s slfaobusn. d tAhbato ut S A1P0O, ---5-2, 0%- 1o1f, t-h1e7, s-t3ar4t ina gn d hydrogels was converted to the films. The large differences in the surface morpholog y and tfhile surface Si concentration were observed between the Teflon and the solution sides of the ms obtained. The Teflon side of the films was formed of an aggregate of cr small crystal size as compared with the solution side (Fig.1). The Si/AI ratio ofy stathlse wsoiltuhtion side was larger than that of the Teflon side (Table 2). From these results, it was concluded that during the initial crystallization of SAPO -n the SAPO -n crystals with the lower Si concentration, A1P0-n, are preferentially crystallized on the Teflon slab.
  • 小林 一三
    1992 年 1992 巻 8 号 p. 881-884
    発行日: 1992/08/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    In order to replace Pb (C2H5)4, which is highly toxic, bis(2, 2, 6, 6-tetramethyl-3, 5-heptanedionato)lead( II ), Pb(dpm)2 was syntesized as a new source material for preparation of ferroelectric thin filme by MOCVD. Pb(dpm)2 was characterized with ICP, elemental analysis, TG-DTA, FT-IR, 11-I-NMR, and 13C-NMR. Vaporization of Pb (dpm)2 started at 105°C as the temperature was raised and steep weight loss was observed in the range of 200 to 280 °C. The vaporization of impurities was not found in TG-DTA. The vaporization completed below 300 °C without residue. Pb (dpm)2 proved to be superior in volatility and purity for the MOCVD source material.
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