日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
1993 巻 , 5 号
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  • 小宮山 真, 八代 盛夫, 松本 洋一, 須磨岡 淳, 松村 一成
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 411-417
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ランタニド金属イオンが,DNA,RNA,ならびにアデノシン3',5'-環状リン酸を極めて効率的に加水分解することを見いだした。加速効果は極めて大きく,数百万倍から1兆倍にも達する。たとえば,セリウム(III)イオン(0.01moldm-3)を触媒として用いると,pH7.2,50℃で,直鎖状DNAのリン酸ジエステル結合が,半減期3.6時間で加水分解された。これは,直鎖状DNAの非酵素的加水分解の世界最初の成功例である。また,RNA,アデノシン3',5'一環状リン酸も,それぞれツリウム(III)イオン,セリウム(III)イオンによりpH8.0,30℃で迅速に加水分解された(半減期は,それぞれ10分および36秒)。いずれの場合も,非ランタニド金属イオンはほとんど触媒効果を示さず,著しい触媒効果はランタニド金属イオンに特異的である。これらの結果は,生体機能を制御する人工酵素の活性中心としてランタニド金属イオンが非常に有望であることを強く示唆している。
  • 足立 吟也, 東山 信幸
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 418-432
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    二価のユウロピウムイオン(Eu2+)を用いて,主としてメタノール溶液中におけるクラウンエーテル,ラリアートクラウンエーテル,アザクラウンエーテル,クリプタンドなどのクラウン化合物および非環状ポリエーテルとの錯形成,ならびに錯体の組成や紫外光励起による蛍光特性を調べた。Eu2+錯体の蛍光は,溶媒和されているだけのEu2+のをれよりも強く,その蛍光色は青~紫色を示した。最大の蛍光強度は15-クラウン-5(15C5)を用いたときに得られ,錯形成していないEu2+の690倍であった。Eu2+の蛍光スペクトルのピーク波長は,錯形成していない場合は489nmで,15C5錯体では432nm,18-クラウン-6(18C6)錯体の場合は446nmであって,錯形成によりEu2+の蛍光ピーク波長は,一般に短波長側にシフトした。溶媒あるいは温度を変えて蛍光スペクトルや蛍光寿命などの測定を行い,この蛍光強度増大の原因を考察した。蛍光強度はEu2+を遮蔽する効果,ならびにEu2+の電子雲の膨張を抑制する効果が大きい錯体ほど大きく,また蛍光スペクトルは空孔径や供与体原子などに基づく配位子場の影響を強く受けている。次に側鎖にクラウンエーテル(15C5,18C6),あるいはクリプタンド[2.2.2]をもつポリメタクリル酸メチル類似の高分子配位子を合成し,Eu2+-クラウン化合物錯体を高分子中に固定化した。これらの高分子Eu2+錯体の蛍光特性を調べ,側鎖の影響や高分子中の錯体の局所構造の解明を行った。固体の高分子錯体においても溶液系と同じように15C5をもつものが最も強い青色蛍光を生じた。この高分子錯体の発光ピーク波長は高分子中のEuCl2濃度に応じて変化し,最高の蛍光強度を示した試料では436nmにピークを示した。標準青色発光物質の一つであるCaWO4:Pb(NBS1026)の発光強度と比較したところ,最高で,その強度の約20%を示した。また,この系に塩化亜鉛を共存させることによって約50%の蛍光強度を得ることができた。
  • 大野 弘幸, 松田 浩治
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 433-438
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    2,6-ピリジンジカルボン酸(以下PDAと略記する)と塩化テルビウム(TbC13)を,分子量200,300,および400のポリ(エチレンオキシド)(PEO)にそれぞれ溶解させた。PDA,およびTbCl8のPEO溶液を,テフロン板によって二つに仕切った蛍光用石英セル中にそれぞれ入れた。中央のテフロン板を抜き,二つのPEO溶液を接触させ,錯形成を開始させた。PDAとTb3+の錯形成にともなう蛍光強度の増大を蛍光スペクトル測定から経時的に追跡した。その結果,蛍光強度は振動しながら緩やかに増大し,錯形成は溶媒であるPEO分子量の影響を受け,PEOの粘性の増大にともない低下することを認めた。一方,異なる濃度のLiCl04を添加したPEO200の系での最大蛍光強度は,PEO200中のそれと変わらないが,錯体生成速度は塩添加にともなう粘度の増加により低下した。したがって,系の粘度は拡散速度に影響を及ぼし,PEOのヒドロキシル基含量は錯体の蛍光強度に大きく影響することを認めた。次に,二つに仕切った石英セルの角にステンレススチール電極を入れ,混合後,電位勾配によるイオン移動を加速させたところ,それに応じて錯形成の促進がみられた。加速効果は印加電位に比例して大きくなることを認め,外部からの電位により反応速度を舗御できることを明らかにした。
  • 岡上 吉広, 冨田 雅子, 一安 武敏, 磯部 敏幸, 松田 義尚
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 439-444
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    水溶液中におけるユウロピウム(III/II)の酸化還元挙動におよぼす,クラウンエーテル(12-クラウン-4,15-クラウン-5,18-クラウン-6)および陰イオン(過塩素酸イオン,硝酸イオン,塩化物イオン,臭化物イオン,ヨウ化物イオン)の影響について, サイクリックボルタンメトリーにより研究した。クラウンエーテルが存在していない場合,ユウロピウム(III/II)の酸化還元波は一0.6V付近に現れる。18-クラウン-6を加えていくと,-0.55Vの酸化波が次第に小さくなり,新たに-0.23Vに酸化波が現れ,そのピーク強度が増加していく。15-クラウン-5および12-クラウン-4では,もっと大量に加えていくと同様なピークの変化がみられる。この違いはユウロピウム(II)のイオン半径と各クラウンエーテルの内孔半径の相対的な大きさに依存している。ユウロピウム(III)では各クラウンエーテルを加えても,その還元電位にあまり大きな変化はみられなかった。また,陰イオンの効果については,溶媒分子と強く相互作用しているユウロピウム(III)およびユウロピウム(II)水和イオンでは顕著でなかったが,ユウロピウム(II)の18-クラウン-6錯体の酸化電位にかなりの影響がみられた。とくに小さな塩化物イオンで大きな負電位方向へのシフトがみられた。
  • 牧野 仁史, 矢島 達哉, 吉川 英樹, 油井 三和, 佐々木 憲明
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 445-449
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価研究において,アクチニド元素の熱力学データは重要であるがまだ十分そろっているとはいえない。また,熱力学データを得るための溶解度実験では固相の同定が重要となる。本研究は,純粋な結晶性水酸化ネオジム[Nd(OH)3(c)]の溶解度実験を行い,実験前後で固相が変化しないことをX線回折により確認し,結晶性水酸化ネオジムの溶解度積,加水分解定数を得ること黙よびアメリシウム(III)の報告例との比較により両者の溶解挙動の類似性を検討することを目的とした。実験は炭酸塩の生成を防ぐためアルゴンガス雰囲気制御下(22℃)で行い,測定されたネオジム(III)の溶解度から溶解度積および加水分解定数を算出した。また,本研究で求められた加水分解定数とBrownらの手法による予測と比較した結果,誤差の範囲内で一致していた。さらに,ネオジム(III)の支配的水溶性化学種の異なるpH領域での変化が,アメリシウム(III)の報告例の傾向と似ていることから,両者の水酸化物の溶解挙動の類似性を確認した。
  • 須藤 進, 宮永 崇史, 吉成 徹, 大橋 稔
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 451-458
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ランタノイド-クロラニル酸およびブロマエル酸錯体を合成した。生成物は多結晶粉末状で水および大部分の有機溶媒に溶けないため,単結晶の育成は困難であった。そこで,EXAFS分光法により錯体の局所構造を検討した。構造既知のランタノイド-テトラメチルヘプタンジオン錯体[Ln(thd)3]を合成し,EXAFS解析の標準化合物として用いた。単殻モデルを用いてLn(thd)3のEXAFSスペクトルの曲線のあてはめによりパラメーターを最適化した。Ln(thd),を標準とし,他の錯体についてもEXAFSスペクトルの曲線のあてはめを行い,配位数とランタノイドと配位酸素間距離[r(Ln(III)-O)]を決定した。配位数は熱分析(熱重量,示差熱分析)から見積られた値と良く一致した。r[Ln(III)-O]はLn(III)のイオン半径と直線関係があった。また,IRスペクトルから錯体中の水分子のふるまいを定性的に論じた。さらに,ブロマニル酸とランタノイド-プロマニル酸錯体ではBrのK吸取端によるEXAFSはいずれも同様であった。しかし,XANESには明確な相違がみられた。
  • 持永 純一, 宮城 康, 五十嵐 一男, 福島 和子, 岩舘 泰彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 459-464
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    溶融希土類塩化物の構造解析の二環としてDyCla単独浴およびDyCl3-NaCl等モル混合浴についてX線回折実験を行った。DyC13単独浴中には八面体型の錯陰イオン[DyCl6]3-が存在し,この錯イオンを構造単位とする二量体あるいは三量体などのクラスター状の多量体が存在する可能性を推測した。また,混合浴についても同様の検討を加えることにより単独浴との構造学的な差異,マクロな性質の相違など,溶融塩浴そのものに関する重要な情報が得られた。
  • 坂本 政臣, 定岡 芳彦, 松本 昭
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 465-467
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Rare earth(111) complexes of a pentadentate ligand, 2, 6-diacetylpyridine bis(2-pyridylhydrazone)(abbreviated as L), were synthesized and characterized, where rare earths used were La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Dy, Ho, Er and Lu. From the crystal structure of [Eu(L)(NO3)2(CH3OH)](NO3) reported previously, IR spectra and molar conductances in met hanol, it was presumed to be the ten-coordinated structure, [Ln(L)(N08)2(H20)](NO3), for Ln=La-Gd, where the two coordinating nitrate ions function as a bidentate ligand. For the heavier rare earth group of Dy to Lu, the nine- or eight-coordinated structure, [Ln(L)(NO3)(H20)2](NO3)2 or [Ln(L)(NO3)(H20)](N08)2H20, was most probable becau se the absorption intensity around 1380 cm-' attributable to an uncoordinating nitrate ion was more intense in these complexes than that in the complexes of La to Gd. '3C-NMR spectra of the La- and Lu- complexes in DMSO-d6 showed that the ligand, L, was more strongly coordinated to the heavier rare earths compared with the lighter ones.
  • 大吉 債美子, 上土井 幸喜, 木幡 進
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 468-470
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The stability constants of lanthanide (M)-ATP (M=Tb, Dy, Er, Tm, Yb) complexes have been determined by a competitive spectrophotometry. The indicator ligand, 5-Br-PAPS (L), as well as its metal complexes, ML, having intense color with sufficient separate absorption peaks permits the analysis of complexation between metal and ATP (A). The stability constants are found to decrease with increasing atomic number: log KmA=5.76 (Tb), 5.57 (Dy), 5.38 (Er), 5.28 (Tm), 5.17 (Yb).
  • 松岡 晶子, 福島 漁子, 五十嵐 一男, 岩舘 泰彦, 持永 純一
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 471-474
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The complex anions and their vibrational modes in molten GdC1a-KC1 and GdC13-NaC1 were examined by Raman spectroscopy. Each spectrum was deconvoluted into two or three peaks with the Lorentzian-type functions. The peaks in the spectra were assigned to three Raman active modes (v v2, v5) of the GdCle- octahedral complex anion. These peaks shifted toward the lower wavenumber region with increasing mole fraction of GdC13. The peak of vs mode was observed only in the low GdCla concentration region. The clustering of complex anion GdC163 appeared to exist in the melts. However, the clustering might be restrained when the GdC13 concentration became relatively low by adding KC1 or NaCl.
  • 牧岡 良和, 劉 雲山, 周 志華, 貝 挽智, 新堂 尊晃, 谷口 裕樹, 高木 謙, 藤原 祐三
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 475-481
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    希土類還元剤(Yb金属,YbCl3/Zn,SmI2)とヘテロクムレン(ジフェニルケテン(1),イソシアナート(11),イソチオシアナート(13))の反応について種々の検討を行った。ジフロニルケテン(1)の場合,Yb金属あるいはYbCl3/Zn選元剤と反応させると二量体が,また,SmI2と反応させると単量体還元物が生成した。イソシアナート(11)はテトラヒドロフラン(THF)-ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)溶媒中,等量のSmI2によって還元され,二量化したシュウ酸ジアミド(12)が良好な収率で生成した。さらに,イソチオシアナート(13)を2倍量のSmI2で処理すると炭素-硫黄二重結合が切断され,対応するイソニトリル(14)が高奴率,高選択的に得られた。
  • 吉沢 武, 畑島 敏彦, 天野 洋志, 今本 恒雄
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 482-486
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    新しい低原子価サマリウム試剤の調製と反応について検討を行った。金属サマリウムと臭素Br2を4:3のモル比で反応させることにより,Sm-SmBr3系反応試剤を調製した,本反応試剤の還元力はヨウ化サマリウム(II)のそれよりも強いことが観察された。たとえば,ヨウ化サマリウム(II)では還元されない芳香族エステルが本反応試剤と室温で容易に反応し,還元的に二量化した生成物を与えた。また,この試剤とシクロプロパン-1,2-ジカルボレ酸ジエチルとの反応では三員環の還元的開裂が起こり,グルタル酸ジエチルが生成した。また,SmBr3-n-BuLi系反応試剤を用いた場合にも,芳香族エステルが還元的に二量化した生成物を与えた。一方,金属サマリウムとヨウ化水銀または臭化水銀を組み合わせた試剤と,シクロプロパン-1,11ジカルボン酸ジメチルの反応は室温で円滑に進行し,ビス[3,3-ビス(メトキシカルボニル)プロピル]水銀が良好な収率で生成した。
  • 岡野 多門, 松岡 正弘, 木下 聡之, 木地 実夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 487-492
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    金属ランタノイドと2-プロパノールから合成したトリアルコキシドがMeerwein-Ponndorf-Verley還元およびOppenauer酸化反応の触媒として有効なことを見いだした。Meerwein還元でランタノイド錯体は,従来用いられていたアルミニウムトリイソプロポキシドより高い触媒活性を示し,ケトン類は温和な条件下で相当するアルコールに高収率で変換できた。アルデヒドの選元は低温でも非常に速いが,アルコールの収率はケトンの場合ほど高くない。また1-フェニルエタノールのOppenauer酸化も温和な条件下で効率よく行うことができた。それぞれのLn(OPr1)8の触媒活性はいずれの反応においても,La<Nd<Gd=Er=Ybの順で高い。しかしカルボニル化合物の濃度が高い反応条件や高温下では,アルドール縮禽を併発し,生成する水のために触媒は失活する。この副反応を抑制するためには,トルエンなどの無極性溶媒で反応系を希釈し,低温で反応を行うことが有効であった。
  • 杉山 卓
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 493-499
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    硝酸アンモニウムセリウム(IV)を用いて炭素-炭素二重結合にニトロ基を導入する反応において見いだされるいくつかの特徴を,アルケンとして1-ヘキセンを用いて詳しく検討した。この反応においては,ギ酸に代表されるようなカルボン酸の存在が必要である。基質,硝酸アンモニウムセリウム(IV),カルボン酸および溶媒のほかに,ある添加剤が必要である。添加剤としては電子求引性基を持たないカルボニル化合物などが好ましい。 反応の間に硝酸アンモニウムセリウム(IV)はギ酸セリウム(III)の一水和物に変換されている。この反応は硝酸アンモニウムセリウム(III)によっても進行し,その場合にはで述べた添加剤は必要ではない。しかし収率はセリウム(IV)化合物を用いたときの方法が良い結果が得られている。以上のことから,本反応は,硝酸アンモニウムセリウム(III)の中心元素であるセリウム上の硝酸陰イオンがギ酸イオンによって置き換わり,さらにセリウム元素の近辺で硝酸陰イオンから生じた窒素酸化物種が炭素-炭素二重結合を攻撃することによって進行するものであると説明できる。
  • 蒲地 保子, 工藤 忠宏
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 500-506
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    著者らは,ヨウ化サマリウム(II)単独では還元反応が進行しないカルボン酸がプロトン性溶媒存在下,酸または塩基の添加により室温で速やかに収率よくアルコールに還元されることを先に報告した。本研究では引きつづき水またはメタノール存在下ヨウ化サマリウム(II)-塩基(KOH,LiNH2 またはLiOCH3)系による還元反応を検討した。本系によリエステル,ラクトン,酸無水物,酸ハロゲン化物,ケトン,アルデヒド,アミドおよびオキシムが室温下速やかにそれぞれ対応するアルコールまたはアミンに還元された。安息香酸無水物ではアルコールとともにアルデヒドが生成したほか,芳香族ケトンにおける反応ではアルコールのほかにカルボニル基がメチレン基に還元された化合物が副生した。特にカルボン酸と同様にヨウ化サマリウム(II)では還元されないエステル,酸無水物事よぴアミドが本系により還元される結果が得られたことはプロトン性溶媒存在下塩基の添加によりヨウ化サマリウム(II)の還元能が増大することを示している。一般に脂肪族カルボニル誘導体と比較して本系による芳香族カルボニル誘導体における還元収率が良好であった。また水素源としてはメタノールよりも水を用いた方が還元収率も良好で反応も速やかに進行した。
  • 今村 速夫, 平中 晋吾, 酒多 喜久, 土屋 晉
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 507-512
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    EuやYb金属の液体アンモニア溶液にCoやNi金属粉末を加えると,溶解した希土類金属と反応し新規な希土類系バイメタリック触媒(Ln-Co,Ln-Ni;Lu:Eu,Yb)が調製できた。希土類金属の触媒作用を明らかにするため,バイメタリック触媒におけるEuやYb金属の効果についてシクロヘキサン,メチルシクロヘキサンの脱水素反応によって検討した。Co,Ni金属いずれもシクロアルカンの脱水素に高活性を示したが,希土類金属は反応条件下でほとんど不活性であった。ところでCo,Niに希土類金属を少量添加(1~2atom%)すると脱水素速度は減少したが,さらに添加量(3~13.9atom%)を増やすと活性は逆に増加傾向を示した。低添加域での活性低下は希土類金属の被覆による表面遷移金属濃度の減少に起因することがわかった。一方,高添加域における活性増加については,遷移金属と希土類金属との間で複合効果が発現し新たな活性サイトの形成に基づくと思われる。CoやNi金属表面にEu,Ybが存在するとアルカンのC-H結合の解離が促進されることがわかった。さらに,Ln-Co,Ln-Niの触媒活性は排気温度の上昇とともに著しく向上し,高温加熱とともに触媒の表面構造が変化していることが示唆された。
  • 福沢 信一, 酒井 鎮美
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 513-515
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Samarium diiodide promoted reductive coupling between ethyl 2-(bromomethyl)acrylate (1) and carbonyl compounds (2) was studied. The 2-ethoxycarbonyl allylation with benzaldehyde, hexanal, acetophenane, and benzophenone proceeded in tetrahydrofuran-hexamethylphosphoric triamide at -78 °C to room temperature, and the corresponding a-methylene-rbutyrolactones (3) were produced in moderate yields. However, the reaction with cyclohexanone and diethyl ketone only resulted in a reductive dimerization of 1; no desired 3 were obtained and diethyl 2, 5-bis(methylene)hexanedioate was produced in 50-70% yields. When the reaction was carried out by using ethyl 2-(acetoxymethyl)acrylate 7 instead of 1 as a precursor in the presence of catalytic amount of tetrakis(triphenylphosphine)palladium complex, the corresponding 3 were obtained from the reaction not only with benzaldehyde, hexanal, and acetophenone but also cyclohexanone which did not give 3 in the reaction with 1.
  • 稲永 純二, 横山 保夫, 花本 猛士
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 516-517
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    he catalytic activities of a series of lanthanoid(11) triflates in the glycosylation of 1-0methoxyacety1-2, 3, 4, 6-tetra-0-benzyl-D-glucopyranose with 1-octanol (Eq.1) were investigated. As shown in Table 1, the triflates of some heavy lanthanide(II) salts such as Tb (OTf)3, Ho(OTf)3, Tm(0Tf)3, and Yb(OTf)3, were found to be highly effective. However, there seems to be no clear correlation between the catalytic activity and either the ionic radius or the oxophilicity of the lanthanoid metal ion.
  • 今村 速夫, 小西 友弘, 須田 栄作, 酒多 喜久, 土屋 晉
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 518-520
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Eu and Yb among lanthanide metals (Ln) dissolve in liquid ammonia. The dissolved lanthanide metals in liquid ammonia reacted readily with hydroxyl groups of poly(vinyl alcohol)(PVA) at 197 K to form lanthanide-boud PVA (Ln/PVA) which has the structure of -(CH, -CH)7, -. When Ln/PVA was further treated with a solution of TiCl4 in hexane and refluxed 0-Ln-NH2for 6 h, the activity of selective cyclotrimerization of acetylene to benzene newly appeared. The catalytic properties of TiCI4-treated Ln/PVA (Ln/PVA-TiCl4) were investigated by cyclotrimerization of acetylene and characterized by spectrographic measurements.
  • 橋口 裕二, 世利 重実, 久保村 幹, 阿部 由紀子, 上村 健二, 藤元 千恵子, 井口 俊男, 岩井 久美子
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 521-527
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    核磁気共鳴を用いた断層診断法(MAgnetic Resonance Imaging, 以下MRIと略記する)における第二世代の造影剤として,血管内に滞留性を有するガドリニウム化合物についての検討を行った。本目的のために多糖誘導体を骨格とし,二官能性キレート剤を介したガドリニウム化合物を合成した。多糖誘導体は分子量7×103のデンプンおよび3×103のアミロースを酸化開裂した化合物を合成した。二官能性キレート剤としては,N-[2-bis(carboxymethyl)aminoethyl]-N[2-bis(carboxymethyl)amlno-2-(p-benzyl)ethyl]glycineおよび環状骨格を有する新規化合物10-[1Y-(2-アミノエチル)カルバモイル]メチル-α,α',α"-トリメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7-三酢酸を合成した。各化合物についてMRI用薬剤の基礎検討として,磁場強度0.5Tおよび1.5Tにおける緩和時間の測定,111In標識体を用いた体内分布の検討および疾患動物を用いたin vivoでの造影実験を行った。いずれの化合物も血管内滞留性が認められ,また速やかに尿中に排泄された。さらに多糖誘導体に結合させることにより緩和効果の向上が認められた。以上の結果から本化合物は第二世代のMRI用造影剤として,有望であることが明らかとなった。
  • 世利 重実, 橋口 裕二, 久保村 幹, 阿部 由紀子, 井口 俊男, 岩井 久美子, 渡部 徳子
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 528-533
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    α,α',α'',α'''-テトラメチル-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-四酢酸を配位子としたGd錯体(以下Gd-DOTMAと略記する)の核磁気共鳴断層法(以下MRIと略記する)用造影剤としての基礎検討を行った。Gd錯体をMRI用造影剤として利用するには緩和試薬としての性能,生体に対する安全性,さらに薬剤としての種々の条件を満たすようにデザインされる。本研究では,Gd-DOTMAの合成および錯体安定性,in vitroにおける緩和度,体内挙動性, 急性毒性,イメージング装置を用いた腫瘍モデル動物における造影能など,MRI用造影剤としての基本的な物性について検討した。遊離のGdイオンは高い毒性を有するため,形成されるGd錯体は高い安定性を有することが生体適応の条件となるが,Gd-DOTMAは生理的条件下にて極めて高い安定性を有することが確認された。また緩和度は,リジッドな錯体構造にも関わらず大きな値を示したほか,体内挙動性,急性毒性,疾患モデル動物の造影能などの良好な結果からも,Gd-DOTMAはMRI用造影剤として有用な化合物であることが明らかとなった。
  • 伊藤 克敏, 児玉 亮子, 前田 昌子, 辻 章夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 534-538
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ユウロピウム(Eu)(III)キレートを用いる時間分解蛍光免疫測定法をセクレチンおよびコレシストキニン-8(CCK-8)の測定に応用し検討した。免疫反応は抗家兎IgG抗体を固相化したマイクロタイタープレート中でセクレチンまたはCCK-8とビオチン標識セクレチンまたはビオチン標識CCK-33とをそれぞれの特異抗体に対し競合反応させる方法で行った。洗浄後,固相上のビオチン標識セクレチンまたはビオチン標識CCK-33の検出にはEu(III)キレート標識ストレプトアビジンを用い時間分解蛍光強度を測定した。このときセクレチンの検量域は25~1000Pg/ml,CCK-8のそれは62.5~32000Pg/mlであった。さらにCCK-8は固相上のピオチン標識CCK-33を西洋ワサビペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンと反応させた後,ELISA増幅システムを用い増幅し,同様な方法で時間分解蛍光強度を増強させ測定した。これを組み合わせることによりCCK-8の検出感度が上昇し,その検量域は2~1000Pg/mlとなった
  • 植村 壽公, 山村 堯樹
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 540-542
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Electron spin resonance of Gd(I11) bound to the two iron specific binding sites (N- and Csites)of chicken ovotransferrin was studied to investigate the difference between these binding sites. From the analysis of the electron spin resonance data and its Gd(III) concent ration dependence, we concluded that the symmetry of the ligand field (E and D) is almost the same for two sites and that the ligand fields (E and D) of the C-site are larger than those of the N-site.
  • 大井 隆夫, 掛川 一樹, 小坂 知子, 本多 照幸, 垣花 秀武
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 543-548
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    草津白根山の火口湖である湯釜について,二つの湖水試料,二つの湖底泥試料および一つの固体火山噴出物中のランタノイド元素を中性子放射化分析法により定量した。その結果,水試料では11~14元素がppbのオーダーで,固体試料では8~10元素がppmレベルでそれぞれ定量された。すべての試料において,定量された元素でみる限り元素の存在量に関するOddo-Harkins則が成り立っていた。各試料中のランタノイド元素濃度をLeedeyChandrzte中の対応する濃度で規格化して得られるランタノイド元素パターンを求めたところ,固体試料では軽ランタノイドで左上がり,重ランタノイドでほぼ水平の傾きをもった,岩石でよく見られる,互いによく似たパターンが得られた。水試料のパターンは,全体にわずかに左上がりのものであった。固相と液相との間でのランタノイド元素の分配係数をイオン半径に対してプロットしたところ,中程度のイオン半径(90~95pm)のところでピークをもつ特徴的な曲線が得られた。これより,閉鎖系の酸性環境下においては,三価イオンの場合このあたりのイオン半径を持つ元素が最も液相側に分配しやすいことが示唆された。
  • 吉田 烈, 林 健司, 前田 弘憲, 相良 文雄, 石井 大道, 上野 景平
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 549-553
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    若干のキレート樹脂による希土類イオンの吸着をバッチ法で測定することにより,その特性を検討した。キレート樹脂としては,キレート形成基としてイミノ二酢酸残基を有するユニセレックUR10,ダウエックスA1およびリン酸残基を有する3種の樹脂(RGP,RGOP,RMTP)の合計5種を用いた。これらはどれも希土類イオンに対し強い吸着力を有していた。しかし,これらのキレート樹脂はその官能基であるモノマーキレート剤と希土類イオン錯体の安定度定数あるいは類似の溶媒抽出剤による分別抽出能から予想されるような大きな選択吸着性を有していなかった。さらに,一部のキレート樹脂では吸着性が原子番号の順に大きいという予想と逆転する現象が重希土類イオンについて見られた。これらの樹脂の中で,ユニセレックUR10は原子番号の小さい希土類イオンに対して比較的大きな分離係数を有していたので,ランタン/セリウム/ユウロピウム系のカラムクロマトグラフィーによる相互分離に応用した
  • 秋葉 健一, 山田 清文, 中村 重人
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 555-560
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    酸性有機リン化合物,リン酸水素ビス(2-エチルヘキシル)(BEHPA),2-エチルヘキシルホスホン酸水素2-エチルヘキシル(EHEHPA)およびビス(2,4,4-トリメチルペンチル)ホスフィン酸(BTMPPA),による比較的重いランタニド元素,テルビウム,ツリウムおよびルテチウムの抽出挙動を調べた。ランタニド(M)の分配比は抽出試薬濃度の三乗,水素イオン濃度の-3乗に比例して変化し,M(HA2)3として有機相に抽出される。抽出定数はTb<Tm<Luと原子番号の順に増加し,また抽出試薬についてはその酸解離定数の順序にBEHPA>EHEHPA>BTMPPAとなる。抽出定数は希釈溶媒の種類に依存し,ヘキサン>四塩化炭素>1,2-ジクロロエタン>トルエン>ベンゼンの順となり,ヘキサンではとくに大きく,有機相反応の寄与について考察した。
  • 藤野 治, 奥田 哲也
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 561-568
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)法および発光分析法(ICP-AES)によりリン酸塩希土類鉱物(ゼノタイム,モナズ石)中の全希土類元素の定量に関する分析化学的基礎検討を行った。まずICPMSにおける検出限界は,ICPAES法の1から50ppbに対し,2から70pptと数十から数千倍高く,また検量線は数十pptから数ppmの範囲において直線性を示した。次にプラズマ中で被検元素を測定する時の質量数と同じ大きさの分子を形成し,干渉すると考えられる共存元素の影響について詳細な検討を行った。その結果,実試料ゼノタイムではほとんど干渉する共存元素は存在しなかったが,モナズ石ではガドリニウムに対するプラセオジムとテルビウムに対するネオジムなどが一酸化物として10-15%干渉した。これに対しICP-AES法では全希土類元素の中で5~6元素が数種の元素によって複雑な分光干渉を受けた。人工鉱物試料溶液や実試料溶液中の全希土類元素の分析において,両法ともに満足すべき結果が得られたが,特にICP-MS法は高感度で,かつ共存元素の干渉も少なく,全希土類元素の定量が可能など極めて優れた分析法であった。
  • 佐々木 与志実, 小泉 貞之
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 569-573
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    1-フェニル-3-メチル-4-デカノイル-5-ピラゾロン(HP)を合成し,これのクロロホルム溶液を用いて,プロメチウムを除くランタニドイオンとイットリウムイオンについて,溶媒抽出を行った。さらに,HPに副配位子としてトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO),または1,10-フェナントロリン(phen),カプリコート(CH3(C3H17)3N+Cl-)を共存させて同様のことを行った。その結果,抽出された化学種は,それぞれ,LnP3,LnP3・TOPO,LnP3・phen,CH8(C8H17)3N+LnP4-,であること確かめた。求めた抽出定数の値は,Kθx<Kθx'<Kθx(TOPO)<Kθx(phen)の順に大きくなった。これらの値を用いて隣接する原子番号の金属イオン間の分離係数を求めた。その結果,副配位子が共存すると分離係数が大きくなることがわかった。
  • 小島 紀徳, 中山 智香子, 上宮 成之, 松方 正彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 574-578
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)の逆抽出側水相への添加が,リン酸エステルを抽出剤として含有する含浸型液体膜を用いたLa,Pr,Nd混合系の透過機構に与える影響について検討した。DTPA無添加の時には逆抽出側水相中の水素イオン濃度の減少にともない希土類の透過流束も著しく減少し,pH3.0以上ではその透過はみられなかった。それに対しDTPA添加時にはpHによらず,ほぼ一定の透過速度となった。この現象を考察するにあたり透過の律速過程を検討した。膜厚の透過流束に対ずる影響,ならびに膜内拡散律速と仮定し算出した透過流束とDTPA添加時の実験値との比較により,DTPAの添加によって,透過における律速段階は逆抽出反応から錯体の膜内拡散に移行したことを見いだした。これは逆抽出側界面近傍においてDTPAと希土類金属イオンとが錯形成することにより,逆抽出側高pH領域でのプロトンによる逆抽出能力の低下を補うためである。
  • 加藤 和裕, 尾崎 義則, 飯島 敏夫, 奥脇 昭嗣, 岡部 泰二郎
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 580-585
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    バストネサイト(LnCO3F:Ln;Ce,La,Nd,…)粉末を大気圧下,溶融アルカリ中で酸化して直接セリウム濃縮物を調製する過程の主反応の機構について研究した。NaOH-KOH(42-55wt%)融液中,温度,かきまぜ速度,雰囲気,バストネサイト/融液比などの反応条件を変えて実験した。バストネサイトはNaOH-KOH融液中できわめて速かに希土類金属の固溶したCe(OH)3に分解し,この際CO32-およびF-イオンは融液中に固定される。生成した水酸化物は空気中の酸素によりLa,Pr,Ndなどの固溶したCeO2に容易に酸化される。この酸化反応は,温度の影響が小さいこと,かきまぜが著しくCe酸化速度を大きくすることなどから融液への酸素の溶解が律速過程と考えられる。しかし,薄い酸化生成物層における酸化化学種の拡散の影響も認められる。
  • 中田 隆二, 河村 隆義, 坂下 晶子, 黒川 一
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 586-592
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    硝酸イナンは電気化学的に還元されにくい陰イオンであるが,多価金属イオンの共存下では,ポーラログラフ的に明瞭な還元波を示すようになる。本研究では,ランタニドイオン共存下での硝酸イオンの触媒的還元波について,その還元機構を明らかにするために種々の検討を加えた。まず,硝酸イオン濃度やランタニドイオン濃度,pH,共存陰イオンの種類,そして共存陽イオンの種類を変化させて,直流ポーラログラフ測定を中心に,各種の電気化学的測定を行った。その結果,この触媒的還元は,還元電位付近での電極表面へのランタニド化学種の吸着と,その後の吸着層を通しての硝酸イオンへの電子移動の二つのステップからなることが明らかになった。また,pHの増大につれて還元電位が正側にシフトする現象は,ランタニドイオンの加水分解によって生じる多核ヒドロキソ錯体の生成と,それにともなって起こる吸着層の負電荷の増大によるものと考えられた。定電位電解生成物の分析結果は,硝酸イオンの還元がNO3-+6e-+8H+→NH30H++2H2Oのように進行することを示唆した。
  • 吉田 烈, 林 健司, 相良 文雄, 石井 大道, 上野 景平
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 593-596
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The selective adsorbent for rare-earth ions was prepared by loading bis(2-ethylhexyl) hydrogenphosphate (B 2 EHP) on XAD-7 resin, and the distribution ratios of individual rareearth ions between the resin and the aqueous solution have been determined. The distribution ratio increased with the increase of atomic number of the elements (Fig.2), and the mean separation factor for every neighboring pairs was found to be 2.4. In the chromatographic separation on the B 2 EHP resin column by stepweise elution with O.15 M-3.0 M HCI solution, all of the lanthanoid ions(except prometium) was eluted in the order of their atomic number (Fig.3) and were separated completly.
  • 平田 静子, 山本 達也, 相原 将人, 木卜 光夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 597-599
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Determination of fourteen lanthanides byihigh performance anion-exchange chromatography was studied. A guard column (DIONEX HPIC-CG 5, 8 mm i. d., 10 mm) and a separation column (DIONEX HPIC-CS 5, 4 mm 1. d., 250 mm) were used. The separation was achieved using opposing linear gradients of oxalic acid and diglycolic acid. The gradient was 8 min long and total run time was 25 min. The lanthanide metals were determined by monitoring the absorbance at 520 nm of the complex formed with the postcolumn 4-(2-pyridylazo)resorcinol (PAR) reagent. The detection limits and precisions were in the range 1 to 25 ng and 0, 9 to 6.9%, respectively, as a use of 50 pl sample. This method was applied successfully to the determination of the lanthanides in lanthanide chlorides produced in China.
  • 小川 誠, 眞鍋 和夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 600-604
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    酢酸サマリウム(III)四水和物の熱分解過程をTG,DTA,X線分析,IR,ガスクロマトグラブィーICP発光分光分析および化学分析の方法を用いて研究した。四水和物は約70℃から脱水反応を開始し,220℃ で終了するが,この脱水過程中に二つの未知中間水和物が生成する.これらの未知中間水和物はそれぞれ一水和物と半水和物であることが判明した。したがって,四水和物の脱水反塔は3段階で進行する。無水和物は非常に強い吸湿性を有し,生成後空気中(室温)に数時間放置すると約5%の重量増加を生じ,同時に結晶構造も変化して,一水和物となる。無水和物は280~490℃の温度範囲でアセトンと二酸化炭素を放出して,炭酸酸化サマリウム(III)に分解するが,分解過程中に一つの中間化合物が生成する。その中間化合物の化学組成は酢酸酸化サマリウム(III)(Sm(CH3COO)0)であると推定される。最終生成物は酸化サマリウム(III)であった。
  • 古南 博, 井上 正志, 乾 智行
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 605-611
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の酢酸ランタニド水和物の1,4-ブタンジオール中,300℃でのグリコサーマル処理を検討した。構造の異なる4種類の相が確認され,生成相はランタニド(Ln)の原子番号にしたがって系統的に変化したが,いずれも酢酸ランタニド中のアセチル基の一部が脱離した酢酸塩であった。IRスペクトル,元素分析,熱分析の結果から,これらの相はこ酢酸塩水酸化物(Ln(CH3COO)2(OH)),酢酸塩二水酸化物(Ln(CH3COO)(OH)2),および2種類の酢酸塩酸化物(Ln(CH3COO)O)(Lnはランタニド元素)であると結論した。2種類の酢酸塩水酸化物と1種類の酢酸塩酸化物は,酢酸ランタニドの熱分解からでは生成せず,報告例のない新規化合物であった。酢酸塩水酸化物は酢酸塩酸化物,炭酸塩酸化物を経て酸化物へと分解し,また,2種類の酢酸塩酸化物は炭酸塩酸化物を経て酸化物へと分解した。生成物の形状は,いずれも出発原料とは異なっており,反応は結晶水に由来する水と1,4-ブタンジオールの混合溶媒への溶解を経ていると考えられる
  • 井上 正志, 中村 知広, 大津 博行, 古南 博, 乾 智行
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 612-616
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の酢酸ランタニド水和物の,リン酸トリエチルの共存下,1,4-ブタンジオール中でのグリコサーマル処理を検討した。ランタン~ ユウロピウムの場合,単斜晶のオルトリン酸塩が,ジスプロシウム~ルテチウムの場合正方晶のオルトリン酸塩がそれぞれ単一相で生成した。ガドリニウムとテルビウムの場合,単斜晶と正方晶の二つのオルトリン酸塩がそれぞれ同時に生成し,処理温度の上昇にともない正1方晶の割合が増加した。さらにガドリニウムおよびテルビウムの正方晶オルトリン酸塩の生成温度は水熱法の場合より低くかった。本処方で得られたオルトリン酸塩は結晶子径が15~50nmの微結晶からなっていた。
  • 小川 誠, 眞鍋 和夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 617-622
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    希土類元素(La,Ce,Pr,Nd)のプロピオン酸塩一水和物の熱分解過程を熱重量測定(TG),示差熱分析(DTA)および示差走査熱量計(DSC)などによって研究した。出発物質および熱分解によって生成した化合物の組成を赤外吸収スペクトロスコピー(IR)と粉末X線回折計で同定し,さらに元素分析,化学分析およびICP発光分光分析により定量的に求めた。無水和物から酸化物への熱分解過程中に発生する気体をガスクロマトグラフィーで分析した。一水和物の脱水反応は一段階で連続的に進行し, 脱水過程中には中間水和物の生成は認められなかった。無水和物は融解現象を示し,その融解熱はつぎのような値が得られた。La:18.82kJ・mol-1,Ce:9.23kJ・mol-1,Pr:22.49kJ・mol-1,Nd:18.31kJ・mo1-1融解後,無水和物は3-ペンタノンと二酸化炭素を放出し,一つの未知中間化合物を経過して,酸化炭酸塩Ln202CO3(Ln:La,Ce,Pr,Nd),にいたる。ついで,酸化物に分解する。この未知中間化合物はLn2O(C2H5COO)4(Ln:La,Ce,Pr,Nd)の化学組成をもつと推定される
  • 宮本 弘, 有本 勝彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 623-626
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The solubilities of crystalline neodymium iodate dihydrate and amorphous neodymium iodate anhydride in water at 298.2 K were measured iodometrically using the supersaturation method. The recommended solubility of neodymium iodate in water at 298.2 K is 1.03 x 1 0-3 moldm-3. Anhydrous iodate of an amorphous type was prepared by thermal dehydration of the iodate dihydrate. During the measurement the amorphous iodate was recrystallized to the crystalline iodate. Thus, the solubility obtained agreed well with the above value.
  • 臼杵 一幸, 吉野 修之, 奥脇 昭嗣
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 627-629
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    In order to obtain pure EuN powder, sponge Eu was prepared by evacuation of NH3 under 10-s Torr from an Eu solution of liquid NH3 a part of impurities in which was removed by dissolution of Eu. The resulting sponge Eu contained 2-3% of Eu(NH2)2 and a small amount of Eu(OH)3. This material was heated in purified NH3 in a silica tube at 700-4000 °C for 15-120 min. Nitridation took place easily at 800-900 °C. The purity of EuN attained 98.5%at 1000 °C for a 30 min heat treatment and the purity decreased gradually when the treatment exceeded 30 min.
  • 窪田 俊一, 滝沢 博胤, 遠藤 忠, 島田 昌彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 630-634
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    YTa7O9は八配位からなる(Y3+,Ta5+)-O2-多面体が二稜を共有してXY平面に層格子を形成している。この層格子の間にTa6+-02-多面体層が二つ重なって入り込んでおり,Y3+は見掛け上二次元的なサイトに配置されている。著者らは以前,このYTa7O19を母材としTm3+を付活剤とした青色蛍光体,Y1-xTmxTa7O19をx=0.01~0.1の範囲で合成し, YAlO3:Tm3+との蛍光特性の比較検討を行った。その結果,Tm3+内での4f→4f遷移によるシャープな励起,発光スペクトルが得られ,その発光強度はYAlO3:Tm3+に比べて約1.5倍近い値となった。本研究では,試料の合成に部分的な硝酸塩共分解法を用いて固溶域をx=1.0まで拡大し,青色蛍光体としての発光特性についてさらなる検討を行った。その結果,最大発光強度はYAlO3:Tm3+に比べて2倍近い値となり,特異な発光強度の付活剤濃度依存性が見られた。これらの結果の原因をYTa7O19のもつ独特な結晶構造にあるとして議論を進めた。
  • 太田 雅壽, 坂口 雅一, 佐藤 峰夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 635-639
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ラングバイナイト型構造をもつ硫酸ルビジウム-マグネシウム結晶を各種の希土類イオンで付活した試料について,X線照射にともなうESRおよび熱蛍光(TL)特性を研究した。試料はつぎのような2種類の方法で調製した。一つの方法ではあらかじめ硫酸ルビジウムーマグネシウム母結晶を合成し,それを希土類硫酸塩で付活することにより試料ARを調製した。もう一つの方法では,希土類硫酸塩の共存下で硫酸ルビジウム-マグネシウム母結晶を合成することにより試料BRを調製した。X線照射した試料ARは(SO3)-に由来するESRシグナルを示し,その強度はLn2(SO4)3配合量が増すにつれて単純に低下した。X線照射した試料BRは1mol%のLaa(SO4)8で付活したときに極大値を示したが,Eu2(SO4)0配合量が増すにつれて急激に低下した。Eu2+(4f6・5d→4f7遷移)に起因するTLは試料ARおよびBRともに観察されたが,TL強度の極大値は試料BRの方が試料ARよりも高かった。異なった方法で調製した試料におけるESRおよびTLの大きな違いは結晶化度の高いRb2Mg2(SO4)3母結晶中への希土類イオンの拡散が困難であることに起因していると考えた。
  • 佐藤 峰夫, 戸田 健司, 渡辺 潤, 上松 和義
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 640-646
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    層状ペロブスカイト構造を有するAg2La2Ti3O10化合物をイオン交換反応により新規に合成した。この化合物およびその母結晶であるK2La2TiO10・xH2Oの結晶構造をRietveld解析により決定した。これらの化合物はいずれも正方晶系で指数付けでき,その構造は基本的にRuddlesden-Popper相と類似の構造であった。無水のK2La2Ti3O10とAg2La2Ti3O10はまったく同一の構造を有していたが,層間に位置するカリウムイオンと銀イオンの酸素に対する結合性に大きな違いが現れた。すなわち,カリウムイオンは完全にイオン性の結合であったが,銀イオンはc軸方向に沿ってかなり共有性の強い結合を有することがわかった。このようなAg2La2Ti3010化合物に現れる特徴はその電気伝導性にも反映しており,200℃以下の温度ではほぼ純粋な銀イオン伝導を示すが,それ以上の温度では電子(あるいは正孔)伝導性が出現し,そのイオン輸率は約0.5であった
  • 脇島 修
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 647-650
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    希土類-遷移金属合金,とくにフェリ磁性体Gd-Ca系に着目して,磁性および電流磁気効果(異常ホール効果,磁気抵抗効果)の測定を強磁性共鳴吸収のもとで行った。磁化の消失する補償濃度近傍(Gd2GCo8。)では,Gd,Coの磁化が反転するので,興味深いふるまいを示した。磁気抵抗効果は,補償濃度よりもGdに富む組成域で,磁化の大きさの増加とともに直線的に増加した。異常ホール効果についてはCoの寄与が多いことがわかった。軽希土類Euの添加に対する影響は,異常ホール効果に現れ,10at%濃度で大きい。
  • 下斗米 道夫, 福田 泰隆, 尾崎 由紀子, 後藤 国宏
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 651-655
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Nd-Fe-B系磁石のFeをCoとNiで複合置換した磁石が磁気特性と耐食性が両立する希土類ホウ化物磁石として提案されている。その磁石の高温多湿大気環境下・塩水噴霧下および溶液申での腐食挙動を明らかにし,従来の希土類磁石と比較検討した。粉末焼結法を用いて,Nd-Co-B系状態図にしたがう組成のNd-(Fe,Ca,Ni)-B磁石とそのNdをDy,PrやLaで置換した磁石を試料として用意した。希土類がNdやDyの試料では,70℃ で95%の相対湿度の環境で1000時間まで発錆はなく,35℃の塩水噴霧に対しても表面に薄い被膜が出来るだけで,従来のSm-Co磁石と同等の耐食性を示した。定電位法でアノード分極曲線を酸性溶液,中性溶液,アルカリ性溶液において測定した結果,腐食電位の改善に及ぼすNiの顕著な効果が明らかになった。また,アルカリ性溶液ではNiは不働態領域を発現させることを見いだした。標記磁石のこのような良好な耐食性には主相のNd2(Fe,Co,Ni)14Bの結晶粒の周囲に粒界相として存在するNd(Ni,Co)相が大きな役割を果していると考えられる。
  • 南谷 隆敏, 四宮 源一, 竹亭 諭, 近藤 俊正, 坂田 孝夫, 森 博太郎, 今中 信人, 足立 吟也
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 656-664
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    (Y1-xSrx)TaO4-δ(YST)および(Y1-xSrx)(Ta0.09gNb0.01)04-δ(YSTN)蛍光体はともにSrのドープ量が約0.0015で最大の発光強度を示す。また,相対残光量もSrのドーブ量が0.0015程度まで一次的に大きく減少し,X線用蛍光体としての特性向上にこのSrドープが大きく働いている。一方,微量のSrドープは導電率の大幅な増加をもたらし,Srのドープ量が約0.0015で最大になる。また,高酸素分圧領域(1から10-4atm)では,P型半導体的挙動を示し,導電率の酸素分圧依存性より有効電荷二価の酸素欠陥の存在がわかった。導電率のSrドープ量に対する変化は発光強度のそれに対する変化とよく一致しており,両系ともSrドープによる酸素欠陥の生成と発光強度との間に明らかな相関関係があることがわかる。づまり,Srドープは蛍光体中に酸素欠陥を生成させ,NbO4での発光の配位曲線の曲率を非放射遷移確率が小さくなるように変化させるため,発光強度が増大したと考えられる
  • 中山 享, 坂本 政臣, 定岡 芳彦, 鮎澤 信夫
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 665-667
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Some mechanical, physical and chemical properties of transparent ceramic, Pbo.91La0.09Zro.64Tio.3 4°3; which is one of the so-called PLZT, were investigated and its applica tion to window material of infrared spectrophotometer was attempted. The present PLZT possessed high strength (modulus of rupture at room temperature: 150 MPa), high hardness (Vickers hardness: 5 GPa) and low expansion coefficient (6 x 10-6 IC-') in the range of room temperature to 800 6deg;C. It was very stable in various solvents except for HF solution, as summarized in Tahle 2. The transmittance of 0.5 mm-thick PLZT was about 65% below 6 pm and decreased with increasing wavelength to reach almost 0% at about 9, um. The drop of transmittance of this PLZT at 5, um was less than 10% even at 800 °C. These transparent property made it possible to be utilized as the window material of infrared spectrophotometer in the range of 2.5 to 8 or 9 pm, as shown in Figs.3 and 4. Furthermore, it should be noted that the PLZT is lower in cost compared with the single crystal plates of NaCl, KBr, CaF2, and KRS-6 which are generally used as the window materials.
  • 中谷 宜弘, 樋江井 守, 荒川 剛
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 668-669
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    We have studied the luminescence of Cu+ ion in CuLa1Gds02. CuLa0.9Gdo.102 showed a green luminescence (Amax-544nm) at room temperature and a red luminescence (Am. -59C nm) at 77 K, respectively. The peak position of the red emission shifted towards lower wavelength with the increase of x in CuLa1_zGd102. It was, therefore, clear that the peak shift was closely related to the sp2 configuration of Cu+ with the size of lattice for CuLa1_sGd. E02.
  • 金 富学, 滝沢 博胤, 遠藤 忠, 島田 昌彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 670-672
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    A series of chromium lanthanum oxide with the formula LaCr1_xMx03 (M=Cu, Mg, Zn)was synthesized by a conventional solid state reaction at 1350 °C and 1600 6°C for 2 h in air and flowing N2 amd Ar gas. The products were recognized as single phase with orthorhombic perovskite structure in chemical composition range of 0x0.2 for M=Cu and Zn and 0x 0.15 for M=Mg in LaCr1, M, 03. Sinterability was evidently improved by the substit ution of divalent cations. The electrical conductivities increased with increasing the content of divalent cations substituted. This behavior was closely related to the formation of mixed valency state of CO+ and Cr4+ ions due to the substitution of divalent cation for CO+ ions in LaCrO3.
  • 服部 豪夫, 西山 伸, 岸 靖夫, 岩舘 泰彦
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 673-676
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Perovskite-type LaFe03 powders were prepared by an amorphous citrate process. Lanthanum(E) oxide and iron(E) nitrate as starting materials were mixed with citric acid, then stirred and dried into precursor gel. This gel was calcined at 400--1000 °C for 30 min-5 h. The single phase of LaFe03 powders has been Obtained when calcined at the temperatures above 600 °C. The crystallite sizes of the material were 15--40 nm, and increased as calcining temperature increased. The lattice constants were independent to the calcining conditions and almost the same as the known value. The shape of the grains were plate-like obtained by the amorphous citrate process and rounded by the solid state reaction.
  • 宍戸 統悦, 福田 承生
    1993 年 1993 巻 5 号 p. 677-680
    発行日: 1993/05/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    The single crystal of a ternary intermetallic compound ErRh3B2 was successfully grown by the flux method using a molten metal as a solvent. The choice of the best solvent metal for the crystal growth, the fundamental growth conditions, the crystal structure, and magnetic properties were studied. The crystal structure of the ErRh3B2 belongs to a monoclinic system isomorphous with ErIr3B2 type structure (space group C 2/m): a=5.32(2)A, b=9.21(8)A, c=3.077(6)A, and B = 90.6. This compound shows strongly anisotropic properties an d takes a ferromagnetic ordering at 27 K with its easy axis along the c-direction.
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