クロロフィルa,bとフェオフイチンa,bのアセトン溶液並びにメタノール及びエタノール溶液中におけるの蛍光の酸素消光能について検討した。窒素で脱気した試料の蛍光の量子収率φ
FNと酸素飽和時の量子収率φ
fOの比及び脱気時の蛍光寿命から溶存酸素による消光の速度定数k
Qを求め,各溶液中における酸素消光能を評価した。これらの溶媒のイオン化エネルギーあるいは粘度とk
Qの関係から酸素による消光過程について考察した。またこれらの誘導体であるピロクロロフイルa,b,ビロフェオフイチンa,b及びメチルフェオフォルビドa,bのアセトン溶液についても同様に検討した。これらのk
Qはフェオフイチン類>クロロフィル類であり,またb系列(クロロフィルb,フェオフイチンb,ピロクロロフイルb,ビロフェオフィチンb,メチルフェオフォルビFb)>a系列(クロロフィルa,フェオフイチンa,ビロクロロフイルa,ピロフェオフイチンa,メチルフェオフォルビドa)となった。各物質の置換基の電気陰性度X
pと分子容MVの比とk
Qから置換基の差異による酸素消光への影響を考察した。
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