日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
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1996 巻, 9 号
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  • 小林 久芳, 伊藤 朋恭
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 765-772
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    種々の MgO 表面への水素およびメタン分子の吸者を Hartree-Fock 法と密度汎関数法計算により研究した.後者ではクラスターモデルと周期モデルを併用した。水素分子の解離吸着は MgO 表面の一対の 3 配位(3c-3c)サイトでは強く起こるが,(4c-4c)および(5c-5c)サイトでは,解離生成物も不安定である.また,(3c-4c)や(4c-3c)混合サイトでは弱い安定化を示す。これらの顕著なサイト依存性は,低配位数サイトでの局所的な共有結合性の増加という概念で説明される。配位数の減少により結晶場が弱まり, MgO の原子価帯の上昇,伝導帯の下降が起こり,バンドギャップが減少する。これは Mg-H,0-H 結合の形成に有利であることが示される。メタンでは解離生成物である CH3 が Mg と,H が 0 と結合する場合だけが安定であることが特徴的であるが,反応の初期に C-H や H-H 結合が 分極し,イオン的に解裂する過程での構造変化は,二つの反応に共通している。
  • 野島 秀元
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 773-779
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    混晶を形成する二成分系有機化合物のナフタレン-2-ナフトール, trans-アゾベソゼン-trans-スチルベン(以下単にアゾベンゼン,スチルベンと記す。),アゾベンゼン-ジフェニルアセチレン,およびアゾベンゼン-ビベンジルの 4 種類の系について,組成と融解エソタルピーとの関係を示差走査熱量計(DSC)によって測定し,相図との関係を検討した。いずれの系でも得られた融解エンタルピーの値は,混晶が理想溶液を形成すると仮定して求めた理論値に比較し,かなり小さい値であった。混晶の融点がすべて,各純粋成分の融点の中間の値をとる,いわゆる, Roozeboom I 型の相図を示すナフタレン-2-ナフトールおよびアゾベンゼンースルベチン系では,それぞれの系で 2-ナフトールのモル分率が約 0.6,スチルベンのモル分率が約 0.7 で融解エンタピーが極小値を示した。
    一方,混晶がある組成で極小融点を有する Roozeboom III 型の相図を示すアゾベンゼン-ジフェニルアセチレンおよびアゾベンゼン-ビベンジル系においては,前者ではアゾベンゼンのモル分率が約 0.4で融解エンタルピーと融点の極小値とが一致した。後者では融解エソタルビーと組成との関係はむしろRoozboom I 型のアゾベンゼン-スチルベン系の場合に類似して,アゾベンゼンのモル分率が約 0.6 で融解エソタルピーが極小値を示したが,この他にもアゾベンゼンのモル分率が約 0.2 付近にも同程度の極小値が認められた。さらに,ナフタレソ-2-ナフトール系とアゾベンゼン-ジフェニルアセチレン系については,部分モルエソタルピーの決定を試みた。
  • 吉原 佐知雄, 三村 浩, 白樫 高史, 佐藤 正寿
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 780-786
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    W/O型エマルションは熱力学的に,本来不安定であり,水滴粒径の粗大化,転相,二相分離などの経時変化が起こる。本研究では,水晶振動子微量はかり法(以下 QCM 法と略す)を,このエマルション構造の経時変化のモニタリングに使うことを試みた。試料として,水相には,水酸化ナトリウム水溶液,油相には,流動パラフィンを,また乳化剤にはソルビタソセスキオレエートを用いた。撹拝回転数1000rpm で,水相比率 60vo1% の W/0 型エマルションを調製した。この水相は NaOH を含んでいるため,乳化剤であるセスキオレエートを加水分解し,エマルションとしての安定性は 104s 程で失われる。このエマルション中に銀 QCM 電極を浸漬し,その共振周波数変化を記録したところ,エマルションが分解する付近で, MHz オーダーの大きな共振周波数の減少が認められた。対照実験として,乳化剤の添加量を変化して同様の実験をしたところ,添加量の少ない試料ほど,速やかに分解し,それとともに共振周波数の減少も記録された。よって本法はエマルションの構造変化をモニターする新しい方法となりうることを見いだした。
  • 曲 景平, 石村 善正, 永戸 伸幸
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 787-791
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Pd(OAc)2-二座配位ホスフィン系触媒を用いるアリルアルコールと各種アルコールとの反応をアリルエーテルの合成という観点から検討し, Pd(OAc)2-dppb[dppbも=1,4-ビス(ジフェニルポスフィノ)ブタン]系触媒が,キシレンおよびトルエン溶媒中,中性条件下に高い活性でアリルエーテルを選択的に与えることを見出した。アリルアルコールとエタノールの反応の場合,生成物としてアリルエチルエーテルの収率はエタノールとアリルアルコールとのモル比([Ethanol]/[Allyl alcohol])を 1 から 3 まで増大させることにより 52% から 89% まで向上した。エタノールに等モルのアリルアルコールが反応する初期過程ではアリルエチルエーテルの選択性は低いが,反応時間を長くすることによりアリルエチルエーテルの選択性はしだいに上昇した。さらに,本触媒系はエタノールに限らず,種々のアルコール類のアリルアルコールによる O-アリル化に対しても有効であり,高収率で対応するアリルエーテルを与えた。
  • 曽根 忠豪, 我部 正志, 本多 崇
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 792-798
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    燃焼排ガス中の NOx 浄化に触媒を適用する場合,触媒の耐熱性,耐被毒性を知ることは重要である。特に軽油を燃料とするディーゼルエンジン排ガスは通常 50ppm 程度の SO2 を含み, SO2 による触媒劣化の程度およびそのメカニズムを知る必要がある。そこで,ディーゼルエンジン排ガスを模擬したガスにより Cu/MFI 触媒の劣化処理を行い,触媒の劣化機i構を解析した。 SO2 による化学被毒は, 300℃ 程度の低温で起こり, SO42- として活性点である銅に吸着することが明らかとなった。 XAFS による解析の結果, SO2 による被毒触媒においては,銅の局所構造が変化した。新触媒において, Cu 種はほぼ正四面体構造をとっており,4個の酸素原子に囲まれていた。 SO2 被毒後 Cu 種の局所構造が変化した。 Cu 種とゼオライト格子酸素との結合が弱まり 1.94Å から 1.99 Åへ結合距離が長くなった。また 2.34Å の SO42- との結合が新たに生じ, 4pz 方向に歪んだ八面体構造をとることが明らかとなった。500℃ 以上では熱劣化が支配的であった。ゼオライト構造からの脱アルミニウムおよび活性点である Cu がイオン交換点からはずれることによる活性点の消失が劣化の原因であると考えられる。
  • 佐藩 眞
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 799-807
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    モンモリロナイト(Mont)-ポリマー層間複合体の化学的諸性質を調べる一環として,凍結乾燥法と層間重合の手法により, Mont/ポリアミド複合多孔体(PMPC)を合成した。 PMPC は,数 μm の径の連通する孔と,数十 nm の厚みの孔壁(Mont/ポリアミド層間複合体層)とから構成される多孔体で,その孔壁の Mont 層間には 1~3 分子層のポリアミドが複合された。その層間構造は,1分子層と2分子層配列あるいは2分子層と3分子層配列のランダム混合層構造であると考えられた。
    PMPC は耐水性を有し,ポリアミド複合量が 0.9~1.2 polymer units/(Si4O10)以上の場合には , 24 時間の熱水処理後も多孔構造を保った。一方, PMPC はポリアミド複合量に応じた 0.5~2 水層分 の限定的な膨潤性とイオン交換性を示し,ポリマーを複合するにもかかわらず, Mont の性質をも保持していた。
    Cu2+イオンで交換された PMPC は,L-リシンと層間で in-situ に錯形成して,[Cu・(L-Lys)2]2+と考えられる錯体を生じた。層間での錯体の配向は,ポリアミド複合量に依存して変化した。
    以上の結果は, Mont 層間がポリアミドの複合量に応じて修飾された, Mont-ポリアミド-カチオンの協同的な場であることを示している。
  • 奥山 和雄, 西川 文茂
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 808-811
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)および親水化 PTFE 多孔膜をペルフルオロカーボンスルホン酸溶液に浸漬・乾燥し, 140℃ でホットプレスすることで厚さ 10μm と 11μm のペルフルオロカーボンスルホン酸薄膜を作成した。得られた薄膜および Nafion (R)117を用いて,酸素/水素を反応ガスとし,55℃ , 1atm 下で燃料電池単セル発電試験を行った。その結果,薄膜および Nafion (R)11の7 オーム抵抗はそれぞれ 0.02Ωcm2, 0.26Ωcm2,また,乾燥膜厚から概算した比抵抗はそれぞれ 0.18Ωcm, 0・15Ωcm であった。発電特性は Nafion(R)117 膜を用いた場合に比べ薄膜を用いた場合に良好であり,これは膜厚が小さくなった効果である。
  • 高橋 正博, 林 光晴, 吉岡 則幸, 谷本 智彦, 竹内 寛
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 812-818
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    イオン浮選と溶媒抽出を組み合せた溶媒浮選法による UO22+ の分離実験を浮選部での向流操作で行い,抽出剤として di(2-ethylhexyl)ph0sphate(D2EHPA) のヘプタン溶液あるいは trioctylphosphinexide(TOPO) を含む D2EHPA のケロシン溶液を用いたときの U(VI) 除去率に及ぼす操作因子の影響について検討した。さらに,気泡単位面積当りの U(VI)吸着量をガスホールドアップと平均気泡径の実測値に基づいて検討し,次の結果を得た.(1) U(VI)除去率は塩の添加により著しく低下するが,捕集剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBS)の添加により向上できる。ガス流速が大きい場合, DBS 添加の効果は小さいが, U(VI)除去率は添加しない場合でも 80% に達した。(2) ガスホールドアップはガス流速,液流速,イオン強度の増加とともに増大するが, DBS 添加の影響は認められなかった。(3) 平均気泡径はガス流速の増加とともに増大し,イオン強度の増大とともに小さくなるが,液流速および DBS 添加の影響は認められなかった。(4) 気泡単位面積当りの U(VI)吸着量は液流速とガス流速の比の増加とともに増大し,平衡値に収れんする傾向を示した。また, DBS 添加の効果はその流速の比が小さくなるにつれて低下した。(5) 気泡単位面積当りの U(VI)吸着量はイオン強度の増大とともに減少し,捕集剤はイオン強度が高いほど有効な効果を示した。
  • 池浦 太荘, 溝口 次夫
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 819-824
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    オゾンとかアセトアミドフェノールとの酸化縮合反応により,強い蛍光を発する 2 量体が生成する反応を用いた,分子拡散型簡易捕集器の追加性能試験を実施した。
    その結果,次のことがわかった。(1)オゾン簡易捕集器の温度影響は小さいが,内圧上昇により PTFE メンブランフィルターが膨れた時,捕集速度は増加する。(2)分子拡散膜として使用している PTFE メンブランフィルターのロット内およびロット間の捕集速度の変動係数は,ロット内が 1.4%~4.2%,ロット間では 8.7% であった。(3)簡易捕集器を風と並行に設置した時,風速 1m/s 当たり約 5% 捕集速度が増加した。(4)二酸化窒素は p-アセトアミドフェノールと反応し,二酸化窒素濃度の11.6% が O3 濃度として正の影響を与える。(5)一酸化窒素は,弱い負の影響を与える。(6)二酸化硫黄 の共存により,蛍光強度は約 25% 低下する。
    前報および今回の性能試験結果から,本簡易捕集器は風向・風速の影響およびニ酸化窒素とニ酸化硫黄の共存影響はやや大きいものの,温度,湿度および一酸化窒素の影響はそれほど大きくなく,大気中オゾン濃度と相対蛍光強度との相関が良好な事から,同一ロットの PTFE メンブランフィルターを使用すれば,オゾンの濃度分布調査などにおいて大気汚染測定局の補完として利用出来る事がわかった。
  • 横尾 保子, 福崎 紀夫
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 825-829
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    新潟県中央部に位置する長岡において大気降下物を採取し,カルコゲン元素(S,SeおよびTe)などを測定した。大気降下物中のこれら 3 元素の濃度は夏季に低く,冬季から春季に高く,また,その降下量は夏季に少なく降水量の多くなる秋季から冬季に増加する顕著な季節変動を示した。さらに,大気降下物中の Se/nss-S および Te/nss-S 比も夏季より冬季に高いことが判明した。 Se は石炭および石油の, Te は石炭の燃焼排出物のトレーサーとなりうることが報告されており,これらの季節変動は,長岡における冬季の大気降下物が東アジア地域における石炭をはじめとする化石燃料燃焼排出物の影響を受けていることを示唆するものと考えられる。
  • 奥山 和雄, 西川 文茂
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 830-834
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    ポリエチレンにアクリル酸および 4-ビニルベンゼンスルホン酸を放射線グラフト重合し,スルホ基2.45meq/g とカルボキシ基 5.98meq/g の交換容量をもつ電解質膜を合成した。得られた膜の X 線 回折および顕微赤外スペクトルを測定し,これらの膜が約 250℃ で熱分解することがわかった。また,合成した炭化水素系電解質膜を用いて燃料電池単セルでの初期発電性能を評価した。官能基としてカルボキシ基だけをもつ膜では発電できなかった.一方,スルポ基とカルボキシ基を持つ膜ではペルフルオロカーボンスルホン酸膜である Aciplex(R)-S膜 をしのぐ良好な初期発電性能を示した。
  • 谷原 紘一
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 835-841
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    多孔性型のイオン交換樹脂細孔内へのイオン交換基利用による不溶性ヘキサシアノ鉄(II)酸塩の担持法についてその有効性を検討し,調製した各複合体についてセシウムの吸脱着能と再使用する場合の再生性能を比較した。
    担持する不溶性ヘキサシアノ鉄(II)酸塩としては,ヘキサシアノ鉄(II)酸銅(II)がセシウムに対する高い吸着能のほかに,酸化処理によるその脱着と還元処理による再生効果にすぐれ,イオン交換機能とともに電子交換機能を有するレドックス型イオン交換体の還元体成分として最適であった。一方,イオン交換樹脂担体としては,陰イオン交換樹脂の方が陽イオン交換樹脂に比べてヘキサシアノ鉄(II)酸銅(II)沈殿を樹脂細孔内に担持させやすいことがわかった。また,陰イオン交換樹脂を担体とする場合,強塩基性樹脂よりも弱塩基性樹脂との複合体の方がセシウム分離用イオン交換体としてすぐれていた。一例として,スチレン系弱塩基性 Amberlite IRA-94S とヘキサシアノ鉄(II)酸銅(II)との複合体は, 3mol dm-3 硝酸ナトリウム溶液からのセシウム分離に 7 回以上繰り返し使用が可能であった。
  • 兼崎 浩樹, 金 永道, 永島 聡子, 前田 英明, 加藤 昭夫
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 842-844
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    CuS-coated ZnS particles were prepared from the suspension of ZnS particles in copper (II) nitrate solution by ion-exchange reaction: ZnS (s) + Cu2+ → CuS(s) + Zn2+. The morphology of CuS-coated ZnS particle depends on kind of solvents, reaction temperatures and copper (II) nitrate concentrations. Most uniform coating was achieved by the reaction in methanol at 50 °C under [Cu ( NO3)2 ] = 0.01 mol d m-3. Reactions in water and ethanol at 0∼50 °C or in methanol at 0 °C and 30 °C gave island-type deposits and/or particles formed in liquid phase.
  • 巣山 隆之, 木村 彰文, 木内 保行
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 845-848
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    It was clarified that 3-cyano-2-methyl-1-phenylisothiourea (1) reacted with silver nitrate in the presence of triethylamine to give rise to N-cyano-N'-phenylcarbodiimide (2), which reacted with 1 to give 2-cyanoimino-4-[(N2-cyano-An-phenylamidino)imino]-6-methylthio-1, 3-dipheny1-1, 2, 3, 4tetrahydro-1, 3, 5-triazine (3). In a similar manner, compound 1 reacted with two molar amounts of phenyl isocyanate, phenyl isothiocyanate and diphenylcarbodiimide in the presence of triethylamine to afford corresponding tetrahydro-1, 3, 5-triazines 11, 12 and 13 respectively.
  • 甲木 和子, 古嶋 彰子, 山本 育宏, 竹内 俊夫, 吉野 諭吉
    1996 年 1996 巻 9 号 p. 849-851
    発行日: 1996/09/10
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル フリー
    Hydroxycancrinite containing iron (III) ions in the framework has been prepared at 80 °C for the first time.
    NaA1O2 (system 1) or AI(OH)3 powder (system 2) was added into a mixed solution of Na4SiO4 and Fe (NO3)3 slowly with stirring. Then NaNO3 was added. The reaction mixtures were kept at 80 ± 1 °C for 1∼6 weeks.
    The so lid products obtained were characterized by XRD, IR, ICP-AES, SEM and measurement of magnetic susceptibility. These analyses showed that iron (III) ions were present in the lattice framework and the extent of substitution of iron (III) went up to ca.10% (system 1) and 15% (system 2).
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