日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
2002 巻, 1 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
総合論文
  • 清水 昌, 森川 忠則, 新田 一誠, 坂本 恵司, 和田 浩一
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    D-パントラクトン(D-PL)は,B群ビタミンのD-パントテン酸やD-パンテノール,D-パンテテイン,コエンザイムAの合成に重要なキラルビルディングブロックである.D-PLの製造は,これまで,化学的合成法により得たラセミ体混合物をキラルアミンによるジアステレオマー塩生成を含む複雑な光学分割法により行われてきた.D-パントテン酸製造におけるこの光学分割プロセスを回避あるいは改良するため,立体選択的な酵素反応の導入を検討した.すなわち,この目的に利用できる幾つかの反応を微生物に探索し,ラクトン環の2位OH基の立体を認識して分子内エステル結合を不斉加水分解し,DL-PLをD-パント酸とL-PLに分割できる反応がFusarium属および類縁糸状菌に広く分布することを発見した.本反応に関与する新規酵素“ラクトナーゼ”の諸性質を解明するとともに,本酵素を高活性で含むFusarium oxysporumの菌体をアルギン酸カルシウムで包括固定化することによって酵素の安定化と再利用を図り,180回以上の繰り返し使用を可能にした.これにより,常温,中性付近の温和な条件下に,副生物をほとんど伴わず,30–35%のDL-PLをほぼ定量的に分割できる実用的方法が確立された.本酵素的光学分割法は,1999年より3000 t/y規模(D-パントテン酸カルシウム換算)で工業化され,従来法に比し,経済性のみならず環境調和型の点でも優れた生産法であることが明らかとなっている.
一般論文
  • 折原 正直, 田中 住典, 川上 茂雄, 中川 和憲, 加藤 雅裕, 杉山 茂, 森賀 俊広, 中林 一朗
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    ゲータイト(α-FeO(OH))を前駆物質として合成した酸化鉄を用いてメタン酸化活性試験を行った.ゲータイトは水酸化ナトリウム水溶液と硫酸鉄水溶液を混合した懸濁液の空気酸化により調製され,その熱分解により酸化鉄を得た.酸化鉄によるメタン酸化活性は硫酸イオンの存在で抑制されることがわかった.そこで,ゲータイトを硫酸に浸漬してその表面に硫酸イオン(SO42−)を存在させ,残存した硫酸イオンがゲータイトから調製された酸化鉄の結晶構造とメタン酸化活性に及ぼす影響について詳しく検討した.その結果,硫酸イオンは250 °C付近で起こるゲータイトからヘマタイト(α-Fe2O3)への相転移温度を約30 °C高温側へシフトさせることが明らかになった.また,この硫酸イオンは鉄原子に電子を供与して鉄の酸化力を減少させ,300 °Cから500 °Cの温度範囲においてメタン酸化活性を低下させ,かつメタンの部分酸化を引き起こす.さらに硫酸イオンによって,相転移して生成したヘマタイト中に多くの格子欠陥が存在し,(113l)(l : 0,1,2)面に代表される鉄原子の並びに関係する特定の面以外,すなわち酸素が関与する原子配列を乱すことがわかった.硫酸処理されたゲータイトから得られたヘマタイトを触媒として,550 °C以上でメタン酸化活性試験を行ったところ,硫酸処理なしのゲータイトから得られたヘマタイトよりも高活性であった.550 °C以上の温度においてヘマタイト表面の硫酸イオンは脱離するが,硫酸イオンによってもたらされたヘマタイトの格子欠陥は残り,この格子欠陥が高活性の要因であると考えられる.
  • Edi SUKUR, 服部 豪夫, 岩舘 泰彦, 西山 伸
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 19-25
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    硝酸亜鉛を出発物質とし種々の添加剤を加えた水溶液およびエタノール溶液よりゾル-ゲル法とディップ · コーティング法を併用してZnO薄膜を作製した.焼成時の結晶析出とその成長過程を調べるためにゲルに対して熱質量測定および示差熱分析を行った.水溶液とエタノール溶液より作製した薄膜に対して結晶性の評価,透過率の測定および微細構造の観察をそれぞれ可視光分光光度計,粉末X線回折装置,原子間力顕微鏡を用いて行った.水溶液からの薄膜ではエタノール溶液から結晶性のZnO薄膜を形成させるときよりも高い焼成温度を必要とした.また,エタノール溶液より作製した薄膜は顕著なc軸配向性を示した.
  • 丸山 哲, 栗原 雅人, 石垣 隆正, 渡邊 賢司, 滝澤 利雄, 守吉 佑介
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    平均粒径約25 μmの球状フェノール樹脂粒子を高周波熱プラズマ中に供給して,加熱 · 分解することにより炭素粉末を合成した.熱プラズマ処理により得られた炭素粉末粒子は,多孔質で,表面が黒鉛化され内部は非晶質構造を示す傾斜構造を持つ粒子で,通常の低温熱処理あるいは高温黒鉛化では得られないものであった.このプラズマ合成炭素粉末をリチウム二次電池の負極材として用いるときの,リチウムイオンの挿入脱離反応を検討した結果,傾斜構造を裏付ける挙動,すなわち黒鉛化を示す挙動と非晶質構造に由来する挙動が確認できた.
  • 朝倉 仁史, 富岡 秀雄
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 37-46
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    各種スメクタイト粘土触媒を長鎖オレフィンによるジフェニルオキシドの液相アルキル化反応に用い,触媒物性(細孔等)と反応生成物の関係を考察した.酸処理により生成するメソ細孔を持つものはかさ高い基質の反応に高い活性を示し,AlCl3に代替しうる.一方,カードハウス構造を持つサポナイトはY-型ゼオライトと似た反応組成を与えた.また,シート構造を持つモンモリロナイトは,高温処理ではシート収縮により活性を失うが,120 °C程度の乾燥条件下では酸処理品に準じた活性を示した.生成物のかさ高さと細孔径との間には相関が認められ,大きいものほどポリアルキル体,およびo-体の比率が高くなった.側鎖アルキル異性体分布はp-体においては広くなるが,これは置換基の立体障害と一部オレフィンの異性化のためと考えられる.一次元細孔を持つモルデナイトは,直線形状を持つ生成物に対して選択性を示した.粘土系触媒は生成物組成の面からミクロ細孔系触媒と均一系触媒の中間に位置づけられた.
  • 菅原 享, 細川 均, 飯田 武揚
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    メタクリル酸メチルーアクリル酸ブチルーアクリル酸共重合体エマルションのポリマー粒子の融着に及ぼす成膜助剤の影響を調べるため,メタクリル酸メチルーアクリル酸ブチルーアクリル酸共重合体エマルションに種々の成膜助剤を添加して作製した皮膜の融着状態を検討した.その結果,成膜助剤とポリマーの溶解性パラメーターが近く,成膜助剤の沸点が高いほどポリマー粒子の融着が促進された.また,成膜助剤とポリマーの溶解性パラメーターが近く,成膜助剤の沸点が高いほど皮膜表面の算術平均粗さが小さくなったが,粒子の球状の形が消失するまでは融着が進まなかった.さらにΔMFTと皮膜のRaの間に相関性があることが示唆された.
  • 畑中 研一, 白石 竜司, 鬘谷 要, 奥山 光作
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 53-55
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    D-ラクトースのC-6位とC-6′位にある第一級ヒドロキシ基を選択的にトリチル基で保護し,第二級ヒドロキシ基を有する他の位置にはアセチル基を導入した.脱トリチル化の反応では,アシル転移が起こり,C-6位とC-4′位にフリーの水酸基を有するアセチル化ラクトースを合成した.得られた1,2,3,2′,3′,6′-ヘキサ-O-アセチル-D-ラクトースと二塩化テレフタロイルを反応させることにより,オリゴ糖鎖を有するポリエステルを合成した.
  • 柴野 一則, 吉澤 秀二, 小川 游
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 57-61
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
     天然繊維であるセルロースとコラーゲンをミクロン以下の単位まで解繊した超微細化繊維をセメントと混合することにより超微細化繊維-セメント複合体を作製し,その生分解性を調べた.この超微細化繊維-セメント複合体を土壌中に埋設すると,数か月間程度で複合体は砂状に崩壊した.土壌中に埋設した供試体は,土壌に接している部分より細菌やかびにより生崩壊が進行した.DTA-TG法により埋設前後の供試体中のカルシウム成分の分布を分析した結果,カルシウム成分は,供試体の中心部分から外側へと移動していることがわかった.この生崩壊は,次の過程によって進行していることが示唆された ; (1)細菌の代謝に伴って発生する二酸化炭素が,遊離しているカルシウムイオンと反応し,炭酸カルシウムとなる.(2)土壌に面している部分の遊離カルシウムの濃度が低下し,次第に内部にあったカルシウムが外側へと移動する.超微細化繊維は,微生物により分解され最終的には,水と二酸化炭素となると推察した.
  • 手嶋 勝弥, 彦坂 眞一
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 63-66
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    近年,さまざまな手法によるマイクロカプセル作製が研究されている.本研究では,印刷分野において発泡抑制剤として使用される,トリメリット酸無水物(TMA)のマイクロカプセルトナーを,コアセルベーション法の一種である有機溶媒中での相分離(溶媒置換)法により作製した.カプセル材料を決定するために,樹脂溶解度パラメーターを利用した.カプセル壁材料にはエチレン-メタクリル酸共重合樹脂を,溶媒置換時の良溶媒にはトルエン(溶媒(a))を,貧溶媒(分散媒)には枝分れ鎖脂肪族炭化水素系溶媒[Isopar-L(溶媒(b))]を使用した.両溶媒,カプセル壁材料およびTMA間には,次の関係が要求される.(1)壁材料は溶媒(a)に完全に溶解する.(2)TMA粉末は溶媒(a)に分散するが,溶解しない.(3)壁材料およびTMA粉末は溶媒(b)に溶解しない.帯電制御剤として,レシチンおよび塩基性バリウムペトロネートあるいは塩基性カルシウムペトロネートの混合物を使用することで,正あるいは負の任意のトナー極性にすることができた.作製されたマイクロカプセルトナーは,市販の印刷機で印刷可能であり,所望の壁紙発泡抑制効果が得られた.
  • 智和 正明, 平川 剛, 苗村 晶彦, 新垣 雄光, 佐久川 弘
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 67-76
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    瀬戸内沿岸部に面する極楽寺山(693 m)の市街地付近3地点(120,130,200 m)と山頂付近(550 m)において,1997年2月から1998年2月に二酸化硫黄(SO2),窒素酸化物(NOx),オゾン(O3),風向 · 風速の日変化を定期的に計11回測定した.SO2濃度は全地点において10 ppb以下であり,低濃度であった.NOxは市街地付近(120,130 m)で,夜間や朝方に80–330 ppb程度観測された.山頂付近のNOx濃度は,昼間20 ppb程度に高くなるものの,夜間は数ppbと低濃度であり,市街地付近(120 m,130 m)とは異なる日変化を示した.山頂付近のO3濃度は海風の際に高くなることから,市街地およびその周辺から排出されるNOxから光化学的に生成されたO3が山頂付近に輸送されるためと判断された.また,極楽寺山周辺のNOx排出量,自動車保有台数は1980年から1996年の16年間にそれぞれ約2.5倍,約2倍増加していた.NOx濃度も1985年以降若干上昇傾向がみられ,Ox濃度も年々上昇していた.一方,SO2濃度は排出量の減少に伴い,減少していた.
  • 立本 英機, 朴 鍾錫, 相川 正美
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 77-83
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    塩水くさびが存在する流れの流動特性をは握するために長方形断面の開水路を用いて塩水くさびの発生と流動の実験を行った.塩水くさびは全体的に安定して目視観測を容易にしたため,その界面層の観測は可視化手法で行った.実験の結果,塩水くさびは十分に再現され,塩水くさびの先端は相対密度と上流部の流量によってその形状が変化することが認められた.下流部の淡水深の厚さはリチャドーソン数に依存性を持っていることがわかった.また,はく離点付近の希釈の度合は密度層内のFioとの関数で表示できた.
  • 北見 秀明, 渡辺 哲男, 北原 滝男, 高野 二郎
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 85-91
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,外因性内分泌攪乱化学物質と疑われている9種類のフタル酸エステル類に着目し,ディスク型固相抽出法を用いて,その分析法の検討を行った.その際,排水基準に定められている揮発性有機化合物11種類に含まれていないアセトンを抽出溶媒として用いることに着目し,その有効性について調べた.その結果,アセトンで抽出しヘキサンに転溶する方法(アセトン/ヘキサン転溶法)は,排水基準項目に定められているジクロロメタンを使用しないで済むことから,実験室環境のジクロロメタンの混入を気にせずに前処理を行うことができる上に,回収率および変動係数の面でも優れていることから,かなり有効な抽出方法の一つであることがわかった.
     実試料の定量結果は,河川水,降雨,環境大気すべてにおいて,フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)がほかのフタル酸エステルに比べて1–2 μg/L以上と比較的高い濃度で検出された.また,全体的にはフタル酸エステル類9種類は河川水に存在する割合が高く,次いで環境大気,降雨となった.濃度的には約0.05–3 ppb程度で環境中に存在していることが確認できた.
技術論文
  • 森下 真也, 近藤 康仁, 砥綿 真一
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 93-96
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    ニッケル-水素(Ni–MH)電池で用いられるペースト式正極を高出力化するため,反応晶析法にて合成した種々の大きさの正極活物質粒子を用いて粒径と正極特性との関係を検討した.正極活物質の粒径を最適化することにより正極の出力密度を約3倍向上させることができた.得られたペースト式正極の出力密度は焼結式正極と同等で,放電容量は約20%増加した.
  • 瀧澤 孝一, 萩原 明房
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 97-102
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)では,電解質保持板の補強材料としてアルミナ(Al2O3)繊維が用いられているが,経時的に腐食劣化することが知られている.電解質保持板構成材料であるアルミン酸リチウム(LiAlO2)については,長期運転でも劣化が少ないとされるα相が注目されている.そこで補強材についてもα-アルミン酸リチウムを適用することを試みた.出発物質としてγ相のアルミナ繊維を用いて炭酸リチウムとの反応を検討した結果,600–650 °Cの温度で二酸化炭素雰囲気下において繊維形状を保った良好なα-アルミン酸リチウム繊維を合成することができた.さらにこの繊維の溶融炭酸塩中における耐食性をアルミナ繊維と比較検討した.電解質保持板を模擬したα-アルミン酸リチウム粉末と繊維の混合物は,溶融炭酸塩中でもアルミナ繊維と同等の耐食性を示した.また結晶構造はα相を維持していた.これらの結果から,長期耐久性に優れた“α-アルミン酸リチウム電解質保持板”への可能性を示すことができた.
ノート
  • 草間 仁, 岡部 清美, 荒川 裕則
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 103-105
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    Hydrogenation reaction of CO2 over Rh/FSM-16 and Rh/SiO2 catalysts prepared by impregnation method was carried out. The Rh/FSM-16 catalyst showed higher CO2 conversion and turnover frequency than Rh/SiO2 one. The main product was CO over SiO2 supported catalyst, but it was CH4 over FSM-16 supported one irrespective of reaction temperature. From the results of TEM and H2 chemisorption, the mean particle size of Rh for Rh/FSM-16 was smaller than that for Rh/SiO2. The ratio of chemisorbed CO to chemisorbed H was smaller for Rh/FSM-16 catalyst than Rh/SiO2 one. It was suggested that this finding reflected the difference in product selectivity of CO2 hydrogenation between FSM-16 and SiO2 supported Rh catalysts.
  • 草間 仁, 荒川 裕則
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 107-110
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    CO2 hydrogenation was carried out over alkali metals such as Li, Na and K promoted silica-supported Rh–Co catalysts (Rh–Co–M/SiO2). Na additive was most effective of the three alkali metals for ethanol formation over 5 wt% Rh–Co(1 : 1)/SiO2. The added amount of Na influenced product selectivity as well as CO2 conversion. The highest ethanol selectivity was obtained over 5 wt% Rh–Co–Na (1 : 1 : 0.5)/SiO2 catalyst. The mechanism of promotion effect of Na added amount was investigated by means of in situ FT-IR observation during reaction. The variation of Na added amount changed the ratio of Rh2–(CO)3 and bridged type adsorbed CO species to linear type one. This finding suggested that the amount of Na affected on the hydrogenation ability of Rh–Co/SiO2 catalysts, leading to the difference in CO2 hydrogenation activity.
  • 佐野 洋一, 小林 繁夫, 津留 壽昭, 松本 勝, 永石 俊幸, 吉永 俊一
    2002 年 2002 巻 1 号 p. 111-114
    発行日: 2002年
    公開日: 2004/03/03
    ジャーナル フリー
    The wet oxidation treatment of catechol and ethylenediamine was carried out. The combination of electrolysis with photocatalysis method was adopted, for these compounds can complexate easily as ligand with heavy metals and it is very difficult to treat complex compounds formed. TOC measurement showed that the waste water contained catechol only was oxidized by the combination method more efficiently than by electrolysis, photocatalysis or the combination method of electrolysis with photolysis. The same result was obtained for the waste water of cathecol contained copper or cadmium, and that of ethylenediamine contained copper. It was suggested for the acceleration effect that the combination of electrolysis with photocatalysis method could produce new active oxidizer and increase the oxidation rate to promote the decomposition of the organic compounds.
feedback
Top