温泉水中の微量金属成分を. 多数試料について検索するために, 北海道にある52の温泉地, 117試料を対象として, その蒸発残留物について弧光定性分光分析を行った。分光分析の条件, 分析線を述べ, 同一試料について, また採取日を異にする同一泉源の試料について元素の検出のふらつきを検討した。今回の研究において温泉水の蒸発残留物について検出された元素は, アルミニウム, ホウ素, カルシウム, 鉄, カリウム, マゲネシウム, マンガン, ナトリウム, ケイ素の主成分を含めて, 銅 (検出頻度%, 100) , ストロンチウム(-) , リチウム (86), チタン (76) , バリウム (72) , バナジン (69) , 鉛 (62) , 銀 (41) , モリブデン (33) , ゲルマニウム (21) ,クロム (19) , リン (14) , ニッケル (14) ,ガリウム (12) , ヒ素 (7) ,タングステン (5) , アンチモン (5) , ジルコニウム (4) , の27元素であって, これらを木村の結果と比較した。
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