日本化學雜誌
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92 巻, 5 号
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  • 今野 紀二郎, 上野 雄二, 石井 靖人, 北原 交雄
    1971 年 92 巻 5 号 p. 381-386
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    スルホコハク酸ジアルキルの塩の非水溶液による水の可溶化の温度変化を活性剤の対イオン,アルキル基の分岐度および溶媒の種類をかえて調べた。さらに混合活性剤,混合溶媒による水の可溶化もあわせて行なった。一般に水の可溶化量は,狭い温度範囲にわたっていちじるしく増加し,そして最大可溶化温度があらわれた。最大可溶化量は,活性剤の対イオンの価数が小さくなるほど,またアルキル基の分岐度が増すほど増加した。一方,最大可溶化温度は,活性剤に対して溶媒が貧になるほど低温シフトした。混合活性剤および混合溶媒系においては,水の最大可溶化温度および最大可溶化量は,一般にそれぞれの単一活性剤および単一溶媒系の場合の間にあらわれた。
  • 今野 紀二郎, 横山 晴男, 北原 文雄
    1971 年 92 巻 5 号 p. 386-388
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    非イオン性界面活性剤水溶液による油の可溶化におよぼす電解質の効果を明らかにするたに,ボリオキシエチレン(ノニルフエニル)エーテルの電解質水溶液におけるテトラクロルエチレンの可溶化を温度の関数として研究した。可溶化におよぼす電解質の効果を最大可溶化温度の変化から調べたところ,陽イオンによってはほとんど影響をうけなかったが,陰イオンによっては, F->CI->Br->I->SCN-の順にしたがって変化した。また酸および塩基によっても影響をうけた。これらの結果は,著者らによって報告さりた非イオン性界面活性剤非水溶液による水の可溶化におよぼす電解質の効果の結果と一致した。このことは,水溶液ミセルの外部における物理化学的性質が非水糸ミセルの内部での水の可溶化現象と類似しているものと考えられる。
  • 長谷川 貞夫, 河口 武夫
    1971 年 92 巻 5 号 p. 389-392
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    500°Cで水素還元した酸化チタン(ルチル)の表面において,その常磁性格子欠陥([D])の濃度はESR吸収法により,また,その水素ラジカル源([D]-H)の濃度はDPPH法によりそれぞれ測定された。還元初期においては[D]が,その後[D]-Hが生成する。
    一方,還元した酸化チタン(ルチル)の焼結膜の光電流は[D]-Hの濃度が増加するとともに大きくなることがわかった。
  • 盛岡 良雄, 小林 純一, 樋口 泉
    1971 年 92 巻 5 号 p. 393-399
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    酸化モリブデンをアルミナに担持させた触媒体を用い,流通法でシクロヘキサンの脱水素反応を行なって,べンゼンおよびコークの生成速度の経時変化を測定した。酸化モリブデン担持量fは0.073-0.243g/g-carr.の範囲でいくつか変えた。各活性点上のコーク粒子の数をPoissonの確率分布関数で表わし,コーク沈積量と被毒されずに残っている活性点の数との関係を導いた。また活性点の作用はベンゼンおよびコークの双方の生成に関して有効であり,反応経時0における活性点の数は担持量fに比例するものとして,当該反応系の全反応機構を総合的に検討した。その結果ベンゼンの生成速度は被毒されずに残っている活性点の濃度およびシクロヘキサン分圧に比例すること,またコーク生成速度は残っている活性点濃度の二乗に比例し,シクロヘキサン分圧には無関係であることが実験的に確かめられた。ベンゼンとコークの生成に関して並列反応機構を提出することによって,経時変化を含めた速度論的なすべての実験結果を説明することができた。
  • 中尾 安男
    1971 年 92 巻 5 号 p. 399-405
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    種々のアルデヒド,すなわちサリチルアルデヒド, 5-ニトロ-および4-ニトロ-サリチルアルデヒド,ピリドキサール,グリオキシル酸, 2-ピリジンカルバルデヒドとアミノ酸(グリシン,α-アラニン,β-アラニン,α-アミノイソ酪酸)またはジペプチド(グリシルグリシン,グリシル-β-アラニン,β-アラニルグリシン,β-アラニル-β-アラニン,αーアミノイソブチリルグリシン)とのSchiff塩基の銅(II)キレートを合成した。また,これらのアルデヒドSchiff塩基銅(II)錯体における縮合キレート環の構造とアミノ基転移反応との関連性について考察した。その結果,アミノ酸,ペプチドを問わず縮合キレート環のなかでアルデヒド部分に基づくキレート環が五員環で,それに接続するキレート環が五員環であるときにもっともアミノ基転移反応を起こしやすいことを明らかにした。さらにこれらの化合物について確立された経験則は,アミノ酸およびジペプチドと各種のアルデヒドとのSchiff塩基の銅(II)キレートの合成の難易を予測する上にも有用であることを示した。なお*印をつけたもの9種はこの研究ではじめて合成したものである。
  • 北川 豊吉, 津島 章一郎
    1971 年 92 巻 5 号 p. 405-408
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    0.1mol/l酢酸-0.1mol/l酢酸ナトリウム緩衝液中で,カーボンペースト電極を使用し,1, 10-フェナントロリンを配位子とするコバルト(II)錯イオンの酸化反応を検討した。トリス(フェナントロリン)コバルト(II)錯イオンは,クロノポテンシオメトリーより四分波電位+0.150V(vs. SCE)の一電子可逆酸化波を示した。他の固体電極として白金電極とグラシーカーボン電極を使用し,カーボンペースト電極と比較した。その結果,この系は固体電極をチェックするのに適していることがわかった。
    コバルトと1, 10-フェナントロリンの濃度比が1:3よりも,コバルトが過剰では+0.6V(vs.SCE)付近に新たな酸化波が生ずる。これはビス(フェナントロリン)コバルト(II)錯イオンによるものか,あるいはモノ(フェナントロリン)錯イオンとの両者によるものであると推定した。
  • 北川 豊吉, 津島 章一郎
    1971 年 92 巻 5 号 p. 409-412
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    1Nから20Nの硫酸中で,逆転クロノボテンシオメトリー,サイクリックボルタメトリーを使用してカテコールの陽極反応について検討した。カテコールの二電子酸化によって生じた1,2-ベンゾキノンは電子授受に後続する化学反応により二量化ないしは多量化する。この反応は酸触媒される。なお電極としてカーボンベーストを使用した。
  • 関根 達也, 村井 良吉, 井口 昌亮
    1971 年 92 巻 5 号 p. 412-418
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    1 mol/l Na(SCN, ClO4)定イオン溶媒中のコバルト(II)チオシアナト錯体を溶媒抽出法で測定し,またこれと錯体の可視部の吸収とを比較考察した。キレート剤TTAを用いてコバルトを抽出する方法で測定した水相中のチオシアナト錯体の安定度定数はβ1=10, β2=21で第三次以上の錯体は見いだされなかった。一方,この水相からMIBKに抽出される錯体はNa2Co(SCN)4の形をもつが, TOPOのヘキサン溶液に抽出されるものには,中性のCo(SCN)2の他にCo(ClO4)2, Co(SCN)(ClO4), NaCo(SCN)3型のイオン対があり,各化学種の濃度比は水相の組成, TOPO濃度によって異なる。またイオン対は3個のTOPOを配位するが, Co(SCN)2は2個または3個のTOPOを配位することが推定された。さらにMIBKに抽出された錯体は635mμに, TOPOのヘキサン溶液に抽出された錯体は645mμに極大吸収をもつことが結論され,これを水相中のコバルト(II)の吸収と比較考察した。
  • 上田 穣一
    1971 年 92 巻 5 号 p. 418-421
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    4-(2-ピリジルアゾ)レゾルシン(PAR)は水銀(II)と反応して,水溶性の橙赤色錯体を生成する。この呈色溶液の最大吸収波長は500mμに存在し, pH 9.2-10.3において一定の吸光度を示す。感度はきわめて高く,モル吸光係数は6.8×104に達し,水銀(II)量0.1-0.9μg/mlにおいてBeerの法則にしたがう。モル比法および連続変化法によりこの錯体の組成を検討した結果,水銀(II):PAR=1:2であった。
    妨害イオンは多いが,クエン酸ナトリウムの添加により,マグネシウム,カルシウム,アルミニウム,ガリウム,鉛,スカンジウムなど19種のイオンはマスクでき,またクエン酸ナトリウムとフッ化ナトリウムの添加により,ベリリウム,イソジウム,スズ(IV),ジルコニウムをマスクできる。ビスマス,銅,亜鉛,カドミウム,イットリウム,コバルト,ニッケルは妨害が顕著である。
  • 上田 俊三, 藤原 菊男, 山木 善一, 上田 一正
    1971 年 92 巻 5 号 p. 422-426
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    微量のアンチモン(III)とスズ(IV)を金属水酸化物を捕集剤として共沈分離し,ボーラログラフにより同時定量する方法を検討した。捕集剤としてベリリウム,マグネシウム,アルミニウム,クロム,ジルコニウム,ランタン,セリウム,トリウムの水酸化物を調べたところ,水酸化トリウムがもっともすぐれており,微量のアンチモンとスズを完全に共沈捕集することができるのを知った。さらにこれらをポーラログラフ法により同時定量するのに適した支持電解質を種々調べた結果,ほぼ1N塩酸が適当であるのを認めた。
    これから,アンチモンとスズをそれぞれ20-250μgを含む30-1000mlの溶液にトリウム100mgを加え,アンモニア水でpHを10に調節して水酸化トリウムを沈殿させ,これらの金属を捕集する。この沈殿を2N塩酸12.5mlに溶解し,0.5%ゼラチン溶液0.5mlを加え,全容を25mlに希釈する。この溶液についてポーラログラムをとり,5%以内の誤差でアンチモンとスズを同時定量することができる。
  • 杉森 滋
    1971 年 92 巻 5 号 p. 426-428
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    N, N-ジクロル-α-置換ベンジルアミン〔1a~d〕をヨウ化カリウムのジメチルスルホキシド,またはジメチルホルムアミド溶液と処理するか,あるいはヨウ化ナトリウムのアセトン溶液と0~5°Cで処理すると, sym-アゾアルカン〔2a~d〕を14.4~41.6%の収率で容易に合成できる。しかし,この方法でもN, N-ジクロルトリフェニルメチルアミン〔1e〕からアゾトリフェニルメチルは得られず, トリフェニルメチルペルオキシドが得られる。〔1b, c〕をナトリウムイソプロボキシドと処理してもアゾアルカン〔2b, c〕が18.5~20.5%の収率で得られる。〔1c〕をカリウム-t-ブトキシドと処理するとデオキシベンゾインアジン〔3〕が13.0%の収率で得られる。〔1d〕をナトリウムメトキシドで処理するとベンゾフェノンが62.5%の収率で,またナトリウムイソプロボキシド,カリウム-t-ブトキシドで処理するとベンゾフェノンアジン〔4〕が18.2%の収率で得られる。
  • 小野 葵
    1971 年 92 巻 5 号 p. 429-432
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    アルキルベンゼンを分離するさい,アルキルベンゼンの相対保持時間とKargerのσcとの間にはHammett法則が成立するが, Jafféのσを使用するとHammett法則が成立しにくいことを報告したが, JafféのσとKargerのσcとの間の化学的相互関係は明らかでなかった。本報ではJafféのσとKargerのσcとの間においては, Jafféのσ値から共鳴効果を除き誘起効果のみを考慮すると, m-ジアルキルベンゼン系において,また共鳴効果を除き誘起および立体効果を考慮に入れると, p-ジアルキルベンゼン系,およびモノアルキルベンゼン系において,両者の値が一致することを明らかにすることができた。
  • 小野 葵
    1971 年 92 巻 5 号 p. 433-437
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    多くの芳香族置換体からなる固定相液体を使って,トリメチルベンゼン異性体およびジアルキルおよびモノアルキルベンゼンの分離効果を研究した。1, 2, 4-トリメチルベンゼンを基準とする分離因子(Jonesらの)S12とJafféのσp値との関係を調べると,1, 2, 4-トリメチルベンゼンと1, 3, 5-トリメチルベンゼンとの分離にはHammett法則に似た関係があることを認めた。さらに著者らか考案した分離図によりモノおよびジアルキルべンゼンの分離傾向に相違点があることを,クロルトルエン異性体を加え分離して明らかにした。さらに,新しい分離傾向図を作成し,これによってモノおよびジアルキルベンゼンの分離傾向の相違点を明らかにすることができた。
  • 松原 義治, 峰松 和作, 岸本 孝夫
    1971 年 92 巻 5 号 p. 437-440
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    1, 3-p-メンタジエン〔1〕とアクリル酸メチル〔2〕の付加反応について検討した。生成の予測される4種の付加化合物を単離し,それらの構造, exo-1-イソプロピル-4-メチルビシクロ[2.2.2]オク卜-5-エン-2-カルボン酸メチル〔3〕, exo-6-イソプロピル-4-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-3-カルボン酸メチル〔4〕, endo-1-イソプロピル-4-メチルピシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-2-カルボン酸メチル〔5〕, endo-1-イソプロピル-4-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-3-カルボン酸メチル〔6〕,を主としてNMRスペクトルの“遠隔遮蔽”の差異によって決定した。
    〔1〕と〔2〕を還流して付加反応を行なった場合, 2-カルボン酸エステル〔3〕,〔5〕と3-カルボン酸エステル〔4〕,〔6〕の生成割合は55/45, endo体〔5〕+〔6〕とexo体〔3〕+〔4〕の生成割合は71/29,塩化アルミニウムを触媒とする付加反応では2-カルボン酸エステル/3-カルボン酸エステル=70/30, endo/exo=96/4とその配向性は大きく変化した。
  • 吉川 彰一, 林 隆俊, 小島 誠
    1971 年 92 巻 5 号 p. 440-448
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    メチル置換ジフェニルスルホン類では,従来用いられてきたIR, UVスペクトルなどの光学的な方法や,置換基効果の研究などによって分子内構造配置におよぼすオルト位メチル基の立体障害をくわしく検討することができなかった。
    著者らは,今回,NMRスペクトルや質量スペクトルの検討からオルト位メチル基が分子内構造配置に大きく影響していることを見いだし,とくに2, 4, 6, 2' 5'-ペンタメチルジフェニルスルホンでは,メチル基プロトンのNMRスペクトルに対する芳香核環電流の影響や質量スペクトルの親イオンピークに対するフラグメントイオンの寄与率などから,この化合物ではその芳香環がたがいに垂直な構造配置を保持しているものと結論した。
    また,ジフェニルスルフィド類およびジフェニルケトン類も同様の構造配置をもつものと推察した。
  • 柘植 乙彦, 岩並 澄夫
    1971 年 92 巻 5 号 p. 448-454
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    塩化ベンゾイルメタンスルホニルにトリエチルアミン(Et3N)を作用させることによって生成するペンゾイルスルフェンとカルボジイミド類との環化付加反応について研究した。ジシクロへキシルカルボジイミドとの反応では,(4+2)環化付加による1,4,3-オキサチアジン-4,4-ジオキシド体と(2+2)環化付加後,水素が転位した1,2-チアゼチン-1,1-ジオキシド体が得られた。
    一方,ジフェニルカルボジイミドとの反応では(4+2)環化付加体の他にベンゾイルスルフェンとカルボジイミドとの2:1付加体が生成した。この2:1付加体は加熱あるいはEt3Nの作用によって容易に脱イソシアン酸フェニルして2,3,6-トリフェニル-5-スルファモイル-1,4-オキサチイン-4,4-ジオキシドを与えた。また,シリカゲルによって上に述べた1,4-オキサチイン-4,4-ジオキシド体の他に,その異性体の2,6-ジフェニル-3-フェニルスルファモイル-1,4-オキサチイン-4,4-ジオキシドおよび2:1付加体の2,4,5-トリフェニル-6-(ベンゾイルメチルスルホニル)-4H-1,2,4-チアジアジン-3-オン-1,1-ジオキシドへ変化することを見いだした。
  • 竹野 昇, 高野 信弘, 森田 睦夫
    1971 年 92 巻 5 号 p. 455-457
    発行日: 1971/05/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    フルベン類の実測第一還元半波電位をLCAO-MO法に基づいた計算されたπ電子系の最低空軌道エネルギーから検討した。
    フルベン環の二つの二重結合がベンゼン環にとり入れられている9-ベンジリデンフルオレンおよび9-シンナミリデンフルオレンの還元半波電位はStreitwieserの関係にしたがい,これらの誘導体は形式的には非交互炭化水素に属するとしても芳香族炭化水素と同一な取り扱いが可能であることを表示す。
    6-フェニルフルベン,6-スチリルフルベン, 1-ベンジリデンインデンおよび1-シンナミリデンインデンの還元半波電位と最低空軌道エネルギーとの関係はStreitwieserの関係にはしたがわず, ω, ω'-ジフェニルポリエンの対応する直線関係によく一致し, Sutton法による分子軌道計算を用いた結果はさらに,これらの関係を改善することが明らかとなった。
    6, 6-ジフェニルフルベンおよび1-(ジフェニルメチレン)インデンの半波電位は上に述ぺた直線関係から片寄っている。この片寄りはこれらの誘導体の立体障害に基づく共鳴効果の減少によって説明される。
    さらに, 6-メチル-6-フェニルフルベンおよび1-(α-メチルベンジリデン)インデンについてメチル基に誘起モデルを適用してSutton法により計算された最低空軌道エネルギーから予想される半波電位は実測値ときわめてよく一致した。
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