認知神経科学

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【要旨】同じ音が等間隔で反復呈示されると、そこには一定のリズム性があることに気づくが、その間隔が時に長くなったり短くなったりすると、その程度いかんによってはリズムが一部変わったと感じることがある。本研究では、200ms・300ms・400msいずれかの間隔のSOA(Stimulus Onset Asynchrony)で基本テンポが呈示される6つの音系列のうち、2・3・4・5番目のいずれかの音とその直前音との時間間隔を変化させてテンポを歪ませ、その系列におけるテンポ歪み検出を検討した。その結果、SOA200msでのテンポ歪み検出率は他のSOA条件より有意に低かったことから、時間間隔が短くハイテンポなリズム音系列ではテンポが一部歪んでいても気付きにくいことが示された。また、6つの音からなるリズム音系列中の2番目の音が時間偏位した際のテンポ歪み検出率は、4番目や5番目の音の時間偏位時より有意に低かったことから、時間偏位を検出する際には、先行して呈示される基本テンポの情報が重要である。

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