人間ドック (Ningen Dock)
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20 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 松岡 博昭
    2005 年 20 巻 4 号 p. 627-632
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • 三好 宏和, 新居 直人, 市原 寿江, 久保 謙一郎, 鎌村 真子, 佐々木 春夫, 相良 安信
    2005 年 20 巻 4 号 p. 638-643
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    目的:人間ドックでの脈波伝播速度(pulse wave velocity:PWV)検査と生活習慣病との関連を検討した.方法:平成46年度に当センター人間ドックでPWV検査を施行した352人のなかで,PWV検査で正常(正常群)143人,動脈硬化あり(硬化群)209人を対象とした.両群と生活習慣病危険因子との関連,メタボリックシンドロームとの関連を比較検討した.次に,既に二次予防,三次予防の段階にある頻度を比較検討した.結果:硬化群は正常群に比し有意に高齢であった.血圧異常,耐糖能異常,高中性脂肪血症の頻度は硬化群に有意に高率であった.高総コレステロール血症,低HDLコレステロール血症の頻度は両群で有意差はなかった.肥満の頻度は両群で有意差はなかったが,メタボリックシンドロームの頻度は硬化群に有意に高率であった.既に二次予防,三次予防の段階にある頻度は硬化群に有意に高率であった.結論:PWV検査と生活習慣病との関連は強く認められた.PWV検査結果を生活習慣病との関連も考慮し。程度により積極的に二次予防・三次予防に介入することも必要と思われた.
  • 平本 祐子, 野島 純恵, 東野 昌彦, 幡谷 功, 笹原 淳, 高橋 泰洋, 荒井 裕
    2005 年 20 巻 4 号 p. 644-648
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    目的:当健診センターでは2002年から,人間ドックの婦人科健診受診者全例に対して経膣超音波断層法(経膣エコー)の併用を開始した.そこでこの研究では,経膣エコー併用の卵巣病変検出に関する効果を明らかにすることを目的とした.方法:1999年から2003年までの人間ドック婦人科健診結果を集計し,経膣エコー導入前後について健診結果を比較した.経膣エコーはSONOVISTAMSC経膣プローブ(5.0-7.5Mhz)を用い,最大径30mm以上の附属器領域の充実性病変または嚢胞性病変を卵巣腫瘍または卵巣腫瘍疑いと診断した.双合診を含め卵巣の異常を指摘された受診者に対してアンケートを郵送し,追跡調査を行った.結果:年間平均受診者数1,650人に対して,卵巣病変検出数は1999年/1名(0.68%),2000年2名(0.12%),2001年5名(0.28%)であったが,経膣エコー導入後の2002年は50名(2.96%),2003年は66名(4.27%)であった.精密検査の結果,異常なしと回答された方は,双合診のみ4例,経膣エコー併用34例,卵巣嚢腫がそれぞれ1例と26例,卵巣腫瘍が2例と14例,子宮筋腫が4例と8例であり,卵巣がんと回答された方はいなかった.経膣エコー導入前の3年間に精査の結果手術を受けた方と,エコー導入後の2年間に手術を受けた方はそれぞれ1例と7例であった.結論:婦人科健診における経膣エコー併用により卵巣腫瘍およびその疑い病変の検出率は数倍から数十倍となった.経膣エコーは,双合診と補完的に用いることで卵巣病変の検出に極めて有効と考えられた.
  • 林 務, 林 正博, 小田 憲一, 久保 清史, 木村 緑
    2005 年 20 巻 4 号 p. 649-654
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    目的:動脈硬化の危険因子の一つに高ホモシステイン血症が挙げられている.本研究では,未だ疾患を発症していない者を対象にして,ホモシステイン(tHcy)を含めた各種の動脈硬化の危険因子と,頸動脈超音波検査による内膜中膜複合体の最大厚(MaxIMT)との関連をPearsonの相関係数(Pcc)と重回帰分析(MulR)により検討した.方法:2004年8月1日から2005年3月3G日の間に関東労災病院健康管理センターの脳ドック受検者から脳血管障害,冠動脈疾患,高血圧症,高脂血症,糖尿病,閉塞性動脈硬化症の何れかの既往があるか,通院中の者,ビタミン剤を服用している者,喫煙者を除外した614名(男338名,528±10.4歳,女276名,54.3±9.4歳)を対象として,MaxIMTとtHcy,年齢,収縮期血圧(SBP),拡張期血圧,総コレステロール,LDLコレステロール,HDLコレステロール,中性脂肪,空腹時血糖HbA1c,body mass index(BMI),リポ蛋白(a)をPccとMulRを用いて比較検討した.結果:MaxIMTを目的変数としたMulRの結果,関連があると考えられた変数はSBPとHbA1cとtHcyであった.tHcyは検討したその他の変数とのPccでは,明らかな相関は認められなかった.結論:tHcyは,検討した他の因子からは独立した動脈硬化の危険因子である.また,tHcyは基準値の上限付近,又は軽度の高値が持続する事で,動脈硬化を進展させる可能性が考えられる.動脈硬化の危険因子について検討する際には,tHcyも測定する必要がある.
  • 河邊 博史, 和井内 由充子, 齊藤 郁夫
    2005 年 20 巻 4 号 p. 655-661
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    目的・方法:心不全の診断,治療効果判定,予後推定に有用な指標である血漿B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度を,健康診断受診者194人(男性142人,女性52人,平均年齢50歳)を対象に1999年度2003年度に測定し,その経年変化を観察した.また,その変化と心血管病易発症状態として注目されているメタボリックシンドローム関連因子(body mass index:BMI,脂質,血糖血圧)の関係について検討した.結果:両年度の血漿BNP濃度の相関係数は0.588で,両年度とも40pg/ml以上(心疾患発見のカットオフ値)の症例が4例,2003年度に40pg/ml以上に悪化した症例が10例見られた.これらの症例のうち,男性ではメタボリックシンドローム関連因子の集積が見られたが,女性には見られなかった.また,両年度とも正常値(18.4pg/ml以下)を超えていた男性13人では,両年度とも正常値であった男性100人に比べて2003年度の高血圧の頻度が高く,メタボリックシンドローム関連因子を1つ以上有する率も有意に高かった.しかし,女性では同様のことが認められなかった.結論:以上より,血漿BNP濃度の経年変化とメタボリックシンドローム関連因子の集積の関係には男女差が認められ,男性では両者の関係が認められたが女性では明らかでなかった.
  • 小島 洋彦
    2005 年 20 巻 4 号 p. 662-665
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    目的・方法:著者は人間ドック結果説明の際,卵・乳製品を食する高コレステロール血症(総コレステロール値220mg/dl以上)の受診者に少なくとも1週間以上その摂取を止め,主治医などで血中コレステロールと中性脂肪を測り,その結果を葉書で報告してもらう調査をしている.結果:報告を得た対象の97人(男37人,女60人)では総コレステロール値は平均で266±15mg/dlから231±25mg/dlと明らかに低下した.そのうちコレステロール降下剤を服用している受診者24人では総コレステロール値は265±39mg/dlから220±27mg/dlと明らかに低下した.そして血中コレステロール値が高いほどその低下の幅は大きい傾向にあった.結論:卵・乳製品を食する高コレステロール血症の受診者の9割以上がその摂取を止めると,総コレステロール値は1割以上低下すると期待できる.コレステロール降下剤服用者においても同様なことが期待できる.
  • 笹森 典雄
    2005 年 20 巻 4 号 p. 666-713
    発行日: 2005/12/26
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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