目的:当施設では人間ドック受診者に対しアンケートはがきを渡している.アンケート内容はスタッフの対応,環境・設備,健診内容,待ち時間,リピート希望について評価をしてもらうものである.2014年度から2017年度のアンケートはがき4,941件のデータを集計し,リピート希望と各アンケート項目との間に相関性があるかを調査する.
方法:スタッフの対応,環境・設備,健診内容,待ち時間は5段階評価で,リピート希望は4段階評価での回答形式であり,2014年度から2017年度に回収したアンケートはがき4,841件(既定質問項目の記載がないはがきは除外)を対象とした.今回の調査ではスピアマンの順位相関係数(rs)を用いて,リピート希望に強く関連する項目を求めた.
結果:rsが一番大きな値となったのは2017年度の「スタッフの対応」で0.69,次点で2014年度と2017年度の「環境・設備」で0.67だった.また,2015年度の「待ち時間」は0.58となり一番低い値だが,rsの値をみると2014年度から2017年度のすべての質問項目とリピート希望との相関係数は0.58以上0.69以下となり,強い相関を認めた.
結論:当施設のアンケート結果を対象とした今回の調査では,「環境・設備」「スタッフの対応」に対する評価が,リピート希望と強く相関している結果となった.しかし他の項目も十分に強い相関を示唆できる値であり,すべてのアンケート項目の評価を上昇させることで,よりリピート希望の評価が高くなると考える.
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