NIRAオピニオンペーパー
Online ISSN : 2436-2212
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  • グローバルに、ローカルに、どう行動すべきか
    渡辺靖
    2025 年87 巻 p. 1-8
    発行日: 2025/11/05
    公開日: 2025/11/10
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    民主主義は、現在、政治体制としてももっとも正統性の高いものとみなされている。しかしながら、このことは、民主主義に何の問題もないことまでは意味しない。それどころか、現代の民主主義は、国内的にも国際的にも難しい課題に直面している。さらに言えば、そもそも民主主義の原理そのものに内在的な限界がある。コンファレンス「いま、責任ある行動とは何かを考える―ヨーロッパと日本の視点から―」“How to Act Responsibly Today? Politics of Law in Europe and Japan”(2025年4月26日開催)のパネル2「責任の枠組み―グローバル正義と民主主義の課題」において、コンファレンスのテーマである「責任」について、現代の民主主義が突き付けられた様々な問題に私たちはどのような責任を負うのか、何をすれば責任を果たしたと言えるのかといった観点から議論がなされた。議論の結果、明らかになったのは、責任ある行動は多様に存在するということである。民主主義の制度を支える価値、規範、慣習が攻撃にさらされれば、民主主義自体が弱ってしまうのだから、それらを日々守るのがわれわれの責任である。また、民主主義は必然的に境界線を持ち、その外部にいる人たちの声を反映しないが、彼らに影響だけは及ぼす。こうした民主主義では解消できない問題を、民主主義以外の制度を用いて緩和し、今ある民主主義を修正していく責任の果たし方もある。あるいは、従来は存在しなかったアプローチを追及して問題解決を目指すことも責任ある行動に数えられる。わたしたちは、責任ある行動とは何かを、自分で選び取ることができる。
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