西日本皮膚科
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32 巻 , 5 号
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図説
症例
  • 利谷 昭治
    1970 年 32 巻 5 号 p. 405-408
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    21才女性の1例を報告した。頭頂部より右側頭,右耳介上,耳介前部に列序性に配列した虫蝕状の瘢痕様面皰局面で,多くのものに角栓形成がある。組織学的には多数の大小,深浅様々な表皮の陥入があり,その毛包様の陥入は漏斗状ないし,乳頭状で,なかにエオジンに淡紅染する角化様物質が栓塞している。真皮にはこの陥入の断面が多数嚢腫状断面としてみられる。面皰母斑は限局性母斑の1つで,疣状ないし列序性に配列し,多くは一側性である。なかに角栓を入れて面皰に似る。本症は毛包の発育異常によるもので,第一次上皮胚芽の発育異常と考えられ,これに表面表皮の発生異常が加わつて,萎縮もみられるので,減形成性母斑と考えている人もある。脂腺はほとんどみられず,連続標本で1個,拡張毛包に連結した皮脂腺を1個みた。本症の治療には切除を行なつた。
  • 岸 正宏
    1970 年 32 巻 5 号 p. 409-414
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    56才,男子の陰股部に生じた頑癬および55才,女子の両手指背の慢性皮膚炎にたいする,ともに約3年間にわたる,推定最少線量10000r以上におよぶ境界線過剰照射によつて生じた有棘細胞癌の2例を報告し,放射線晩期皮膚障害,とくに癌についての若干の文献的考察を行なつた。
研究
  • 吉永 博幸
    1970 年 32 巻 5 号 p. 415-420
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    血族結婚の認められない1家系に10例の本病を認めた。そのうち直接観察しえた親子4例について報告する。症例(1)は,36才の主婦,症例(2)(3)(4)の母親で,父,叔父,兄弟2人および姪,甥にも同症を認める。小学校入学頃より頸腋窩,側胸部,腰部に黒褐色の色素沈着,皮野の粗大,乳嘴状増錐を認め,思春期を頂点に妊娠時の一時的増悪期を除き現在では褪色傾向を示す。肥満はなく,トルコ鞍正常,ACTH-Z test,Metopirone testでやや低値を示す。染色体に異常はない。症例(2)(3)(4)は生下時には異常はなく,1才頃より母親同様の皮膚を認めるが,年少者ほど軽度である。なお,症例2は,13才男,I.Q.66で知能低下が認められる。
  • 第2報 皮脂の薄層クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーによる分析
    野中 薫雄
    1970 年 32 巻 5 号 p. 421-433
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    尋常性ざ瘡患者および正常人について,アセトン使用ふき取り法で皮脂を採取し,薄層およびガスクロマトグラフィーで分析した。正常人皮脂の脂質構成は女性が男性にくらべて分散が大きく,ことにその傾向は露出部に著しく,また部位的な差は女性の方が少なかつた。部位的にはトリグリセライドは顔面に高値,コレステロールエステルは前腕,下肢,手掌に高値を示した。正常人皮脂の脂酸構成では顔面,背部では男女差少なく,前腕,下肢の性差が著しかつた。パルミトオレイン酸は一般に男性に高値を示した。各脂質画分の脂酸構成では,コレステロールエステル画分の構成が他画分に比べて異つた型を示した。尋常性ざ瘡患者と対照群皮脂分析および総脂質膿酸構成については両者の間に有意の差を認めなかつた。
  • 西本 勝太郎
    1970 年 32 巻 5 号 p. 434-437
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    当科外来分離のSporotrichum schenckiiを中心に,真菌形態の観察を走査型電子顕微鏡により行なつた。菌は培地よりそのままか,あるいは懸滴培養のガラスのままとり出し,Sporotrichum schenckiiは無固定,ほかの真菌類は,一部OsO4,KMnO4による固定を行なつた。Sporotrichum schenckiiはコロニー面より,胞子を単独に,または直立した胞子柄の上に生じ,胞子と胞子柄の間には,巾,長さとも約1μの接合部が観察された。しかしながら,培地内の菌形態は観察不能であり,また,ほかの真菌々株においては,蒸着操作によると思われる形態の変化がみられた。
  • 第1編 癌巣の基底層相当部,とくに基底膜付近および間質の変化について
    森 隆
    1970 年 32 巻 5 号 p. 438-450
    発行日: 1970/10/01
    公開日: 2012/03/26
    ジャーナル 認証あり
    熱傷瘢痕棘細胞癌化病巣(Broders grade 1)の基底層相当部について,とくにその基底膜付近と間質の変化とに注目して観察した。基底膜は一般に平坦であり,対面する細胞質膜上のhalf-desmosomeは,その分布が不均一であつた。half-desmosomeの長さが延長するとともに近接しており,対面する細胞質膜は軽度に肥厚しているごとくにみえる部がしばしば認められた。ときに細胞質膜,基底膜およびhalf-desmosomeの消失ないしは不鮮明化部や基底膜の部分的肥厚部がみられた。その部の間質中には,癌細胞由来と考えられるmicrovilli状ないしは偽足状の細胞質突起が多数認められた。癌巣間質中の膠原線経の走向は一般に乱雑で,部位によつては,これらに混じてアミロイド変性に陥つたと思われる低電子な細線維状構造物の集団がみられた。間質中には,電子密度の低い細胞質突起様構造物がしばしば多数認められた。
治験
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