西日本皮膚科
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35 巻 , 2 号
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図説
綜説
シンポジウム―紅皮症―
  • 武田 克之
    1973 年 35 巻 2 号 p. 84-87
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
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  • 幸田 弘
    1973 年 35 巻 2 号 p. 88-93
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    西日本10大学の最近5年間の紅皮症症例456例と,九大皮膚科10年間の症例32例を検討し,つぎのごとき分類がよいと考えた。すなわち紅皮症を慢性型亜急性型および急性型の3型に分類し,新産児剥脱性皮膚炎や魚鱗癬様紅皮症などの新生児にみられる紅皮症と,紅皮症様乾癬や紅皮症様細網症などのいわゆる紅皮症様皮膚症は紅皮症の範疇からはずした。
  • 地土井 襄璽
    1973 年 35 巻 2 号 p. 94-99
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    亜急性型9例,慢性型16例,尋常性乾癬,中毒疹,先天性魚鱗癬様紅皮症,Reiter病からの紅皮症,各1例の計29例について,血清,および,尿での諸検査をおこなつた。その結果,異常を示したものは末梢白血球数,好酸球の増加,総蛋白,アルブミンの減少,グロブリンの増加,コリンエステラーゼの減少,17KSの低下などであつた。さらに,8例にツベルクリン反応をおこない,5例が陰性であつた。DNCB試験では7例中5例が陰性であつた。免疫グロブリン測定では,IgG,IgA,の増加がみられ,SLE,ベーシェット病と,そのパターンが酷似していた。鼠径部リンパ節では,皮質,傍皮質領域のリンパ球の減少,髄索領域の形質細胞の増加がみられた。これらの結果を考え合わせ,さらに文献的考察をおこない,紅皮症は自己免疫疾患の範疇に入るものと結論した。
  • 重見 文雄, 松岡 睦子
    1973 年 35 巻 2 号 p. 100-104
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    昭和42年1月から昭和46年12月にいたる5ヵ年間に,西日本各大学病院皮膚科を主とした13施設を訪れた紅皮症様病変を呈した患者を調査した成績を報告した。60∼70才代の患者が約半数を占め,男女比は3:1である。多数例にコルチコステロイド(以下「コ」と略記)治療の既応があり,紅皮症化への誘因として「コ」投与が誘因となつたと思われる若干の自験例を紹介し,その機構について動物実験成績から検討した。「コ」の長期投与のみによつても紅皮症準備性は高まり,生体に「コ」の薬理作用と外的因子が同時に作用すると,皮疹は修飾されむしろ反応は増強し,紅皮症様病変を呈しやすくなると推測した。
  • 井上 勝平, 中村 昭典, 松村 政成, 佐藤 隆久, 藤原 邦彦, 宮原 照也
    1973 年 35 巻 2 号 p. 105-114
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    紅皮症は単一疾患ではなく,多くの原因あるいは先行基礎疾患によつて惹起された皮膚反応である。従つてその治療にあたつては,全身状態の把握,原因あるいは先行既知疾患の追求,さらに紅皮症状態を引き起こす重要な因子となつた病態生理を加え,それぞれに立脚した治療法を考慮しなければならない。今回は11大学集計578例について検討,つぎの諸点に論及した。
    1)治療上から,紅皮症を幼小児型と成人型に分類,後者をさらに,湿疹型,薬疹型,既知および皮膚疾患続発型,悪性腫瘍型なびに分類するのが実際的である。
    2)代表的疾患について治療上の問題点に触れ,紅皮症状態の全身におよぼす影響(体温調節障害,心·循環系障害,水分,蛋白代謝障害など)とその対策をのべた。
    3)コルチコステロイド,ACTH療法の適否。
    4)紅皮症発症因子を考慮した2,3の治療法を簡単に紹介した。
  • 久木田 淳, 山田 和宏, 竹田 勇士
    1973 年 35 巻 2 号 p. 115-119
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
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    老人性紅皮症患者における外用コルチコステロイド外用による皮膚吸収および全身的影響を,放射性betamethasone 17-valerate creamを使用するautoradiogaply法およびMurphyのcompeitive protein-binding radioassayの変法を使用し,血漿中のcorticosteroidの定量,循環好酸球数の増減,尿中17-KS,17-OHCS,を測定し,全身的影響とくに下垂体副腎抑制効果を検した。Autoradiography法による皮膚吸収実験においては,疾患皮膚において正常皮膚に比較して,表皮内および真皮上層に放射性物質を証明し,明かに皮膚吸収の亢進を認めた。外用コルチコステロイドによる全身的影響では単純塗布10gを除き,密封包帯法10gを用いての実験において,脳下垂体皮質機能の抑制効果が証明された。
  • 市原 明
    1973 年 35 巻 2 号 p. 120-124
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    グルココルチコイドは生体にたいし非常に多岐にわたる影響を与えるが,その大部分は生物学的な測定しかできず,さらに全動物での観察であつて,その作用機構を追究するには系があまりにも複雑すぎる,そこでわれわれは肝臓の実質細胞を分散浮遊化し,in vitroでステロイドを添加し,その作用をみる方法がもつとも適当であると考え,その方法と,この浮遊細胞を用いてチロジントランスアミナーゼの誘導形成に及ぼすステロイドホルモンの作用機構について考察した。この方法の中で最近用いられているものはコラゲナーゼ,ヒアルロニダーセを使用する分散方法で,こうしてえられた肝実質細胞はグルココルチコイドをはじめ多くのホルモン添加によつて生化学的な応答を示す。この中でチロジントランスアミナーゼの誘導形成の機構はもつとも詳しく分子レベルまで研究せられており,ホルモンの細胞への透過,受容蛋白との結合,DNAとの結合,さらにこの酵素蛋白質合成の特異的な調節機構等が明らかになりつつあり,この分散浮遊細胞を用うる方法論の有効性が実証されている。この方法はグルココルチコイドのみならず他のホルモンの作用機構(その多くは膜透過性の調節と密接に関係していると考えられるが)の研究にも有用であると考えられる。
症例
  • 前川 嘉洋, 井上 勝平
    1973 年 35 巻 2 号 p. 125-128
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    58才女子の左足底に生じたeccrine poromaの1例を報告した。臨床的に表面は平滑,紅色調の乳頭腫状小結節で,一部に落屑を付着している。組織学的には健常表皮より外方に突出する腫瘤で,角層は肥厚し,一部不全角化を呈し,腫瘍細胞巣と周辺健常表皮細胞とはかなり明瞭に境されている。腫瘍細胞はほぼ均一の大きさで一見基底細胞に類似している。核は円形,核小体は発達している。腫瘍細胞間ならびに周囲有棘細胞はPAS染色陽性であるが,一部はジアスターゼで消化され,一部は抵抗性であつた。本症例の電顕的,組織化学的検索はおこなう機会がなかつたが,文献的考察をおこなうとともに本症と鑑別を要する2·3の疾患についてのべた。
  • 上田 説子, 利谷 昭治
    1973 年 35 巻 2 号 p. 129-135
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    1才7ヵ月,男児。 3ヵ月前より眉間,眉毛部,両頬部によう性落屑面をきたし,難治性である。鱗屑のKOH標本で真菌要素は発見されず,多数の毛包虫を認めた。クンメルフェルド液の外用にて治療をおこない,急速に軽快した。文献的に毛包虫の形態,寄生部位,検出率,病原性などについて言及した。本症例は本邦におけるる最年少例と思われ,5才以下の幼児では第2例目であろう。
研究
  • 黒瀬 浩郎
    1973 年 35 巻 2 号 p. 136-152
    発行日: 1973/04/01
    公開日: 2012/03/24
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    各種皮膚疾患におけるimmunoglobulin値(IgG,IgA,IgM)の測定をおこなつた。 1)慢性湿疹においてIgMが低値,2)アトピー性皮膚炎においてIgGが増加,3)紅皮症ではIgAの増加,4) SLEとchilblain lupusにおいてIgG,IgAの増加がみとめられDLEではIgG,IgAが軽度に増加,5)chilblain lupusはDLEの亜型と考えるがimmunoglobulinの態度はSLEに近似しており,chilblain lupusの診断基準の1項目としてimmunoglobulinの高値を附加することを提唱したい,6) SLE,chilblain lupus,DLEではK/L比の異常はみとめられなかつたが,IgG/IgA比が,SLE,chilblain lupusにおいて異常値をとるものが多い,7)汎発性鞏皮症では,IgG,IgA,IgMがいずれも高値を示した,8)皮膚筋炎ではIgAの軽度上昇,9)Behçget病において,IgG,IgAとくにIgAの上昇,10)壊疽性膿皮症ではIgAの上昇,11)疱疹状皮膚炎ではIgAの高値,12)尋常性乾癬ではIgG,IgAが軽度上昇,などの所見がえられた。
治療
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