西日本皮膚科
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35 巻 , 5 号
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図説
綜説
症例
  • ―症例報告ならびに本邦例について―
    加賀美 潔
    1973 年 35 巻 5 号 p. 526-531
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    薬剤によるtoxic epidermal necrolysisを52才家婦に経験し, 重篤な経過をたどつたが治癒に至らしめた。約2年後アミノピリンを含む風邪薬を服用して再然したが, 軽症のまま治癒した。その大要を報告するとともに本邦報告例を集め自験例を含めて, 68例について年令・性, 死亡例, 臨床症状, 臨床検査成績, 組織学的所見, 原因と思われる薬剤などについて統計的に検討した。致死率は約20%で一般に高熱を発し粘膜疹は90%以上にみられた。記載例については血沈は80%が亢進し, 尿蛋白陽性者も80%近くにみられた。既して肝・腎の障害をたたしている臨床検査所見が多かつた。組織学的には表皮の全層壊死が約90%に達し原因薬剤では風邪薬, サルファ剤, 単味のものではスルピリン, アミノピリン, トランコパール, フェノパルビタールが多かつた。
  • 有吉 通泰, 松本 忠彦
    1973 年 35 巻 5 号 p. 532-534
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    43才女子の外陰部下方にみられたhidradenoma papilliferumの1例を報告した。臨床的には典型的であるが, 組織学的には腺維性被膜が不完全であること, 円柱状細胞と大型細胞の比が約半々であること, さらに大型細胞が1部に核を消失し変性を思わせる像がみられることなどが, 今までに記載されている所見とやや異なる。
研究
  • ―まれな型の単純疱疹ウィルス感染症―
    田崎 高伸
    1973 年 35 巻 5 号 p. 535-539
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    単純疱疹ウイルス感染症の診断において, 単純疱疹ウイルスの証明はVero細胞による分離と電顕による超薄切片の観察によつてなされるこを証明した。すなわち形態学的に区別のつけがたい帯状疱疹ウイルスは, Vero細胞によつては分離できないが, 単純疱疹ウイルスは, 1型, 2型ともVero細胞で, 確実に分離された。つぎにこの方法によつて診断されたまれな単純疱疹症14例について記載した。
  • 第3報 悪性リンパ腫ならびに悪性皮膚細網症類の染色体異常
    笹岡 和夫
    1973 年 35 巻 5 号 p. 540-555
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    悪性リンパ腫および悪性皮膚細網症類計18例(reticulum cell sarcoma 6例, reticuloendotheliosis 1例, lymphosarcoma 3例, Hodgkin’s granuloma 3例, reticulosarcomatose (Gottron)1例, reticulosis cutis (Kitamura)1例, mycosis fungoides 3例)について, 皮膚腫瘤, 腫大リンパ節細胞, 培養末梢血の染色体分析をおこない, 全例に染色体異常を証明した。この染色体異常は各疾患に比較的特有なpatternを示すので, 臨床的に診断の一助となりうる。結果: reticulum cell sarcomaでは異平染色体marker chromosomeを伴なつた高2倍体と4倍体が, 腫瘤≒リンパ節>培養末梢血の順に出現していた。lymphosarcomaは培養血は正常, リンパ節細胞のみが偽2倍体か低2倍体で, Hodgkin’s granulomaはreticulum cell sarcomaとほぼ同じ染色体異常を示したが, その出現率は低く, 8割近くが正常核型であつた。Reticulosarcomatose (Gottron), Reticulosis cutis (Kitamura)は培養血にreticulum cell sarcomaに近似した異常がみられ, mycosis fungoidesは 皮膚腫瘤>リンパ節の順に高2倍体が観察されたが, 培養末梢血は全く正常であつた。このことからmycosis fungoidesは悪性リンパ腫とは異なつた皮膚原発性の悪性細網症として, 1独立疾患であると思われる。
  • 鈴木 隆郎
    1973 年 35 巻 5 号 p. 556-565
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    尋常性白斑21例の病変部より生検し, 神経および, 小血管の変化の電顕的観察をおこなつた。対照として炎症性皮膚疾患の2, 3をえらび, 神経の観察をおこなつた。尋常性白斑の神経では, シュワン細胞の変性, アクソンの浮腫, 腫脹と偏位, メグアクソンの消失, シュワン細胞基底層の肥厚と多層化を認めた。真皮上層の小血管では, 内被細胞内浮腫と細胞内小器管の消失, 細胞膜の破壊, 血管基底膜の肥厚, 多層化を認めた。対照とした, SLE, DLE, 固定薬疹の神経で, シュワン細胞, アクソンの変性, シュワン細胞基底膜の肥厚, 多層化を認めた。したがつて, 神経および血管の変化は両者と共通していた。このことから, 尋常性白斑が一次的な自律神経異常によつて成立すると考えるよりは, なんらかの機転で真皮に起こつた炎症により, 神経および血管の病変をもたらし, メラノサイトの形態的変化をきたしたものであると考えられる。
  • 小林 美恵, 早川 律子, 上田 宏, 小林 敏夫
    1973 年 35 巻 5 号 p. 566-570
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    γ-オリザノールはその全身投与による成長促進, 性腺刺激などの代謝機能賦·活作用が知られている。局所作用としてはビタミンEに類似する。皮膚微細循環機能に影響を与え, 直接的に皮膚温を上昇させる作用が, 神村らによつて報告されている。われわれは乾皮症の治療にγ-オリザノールクリームを使用してacneを誘発しやすいことを経験し, γ-オリザノールは皮脂腺を賦活する作用があると推論して, γ-オリザノールの局所皮脂分泌量に及ぼす影響を知るため, 1%γ-オリザノールクリームを, 基剤のみのplaceboを対照としてdouble blind testをおこなつた。正常人前腕に1ヵ月間塗布をおこない, 皮表皮脂をカップ法で採取し, クロム酸酸化法により総脂質の定量およびTBA法で過酸化脂質量を測定した。その結果, 有意の差で皮表皮脂の総脂質量の増加を認めた。また, 過酸化脂質量, 過酸化脂質量と総脂質量の比には差を認めなかつた。
  • 前川 嘉洋
    1973 年 35 巻 5 号 p. 571-574
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    熊本大学附属病院皮膚科を訪れた乾癬患者31例(男16, 女15)の血清尿酸値を測定し, つぎの結果をえた。
    1)平均値は5.92±1.71mg/dl(男子7.1±1.33mg/dl, 女子4.5±0.68mg/dl)で健康人の平均値5.61±2mg/dlと両者に有意の差がみられなかつた。
    2)抗尿酸剤allopurinolを使用(2ヵ月間)前後の尿酸値を窺うと大半治療後正常値に復したが, それに伴つて皮疹に改善のみられたのはわずか5例で, 5例は不変, 残り1例はかえつて増悪, 抗尿酸剤がとくに乾癬に有効と思われない成績がえられた。
    3)副作用はとくにみられず, 増量により胃腸障害がみられたにすぎない。
    4)高尿酸血症の乾癬における意義はpurine代謝亢進による過形成によると考えた。
  • 小野 友道, 藤原 邦彦, 小坂 智之, 荒尾 龍喜
    1973 年 35 巻 5 号 p. 575-577
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    Juhlin & Shelleyの発見したo-phthalalaehydeを用いた汗口染色法による発汗テストについてのべた。本法は発汗の有無,あるいは活動性の汗腺の数を知る目的に有用と考えられる。また,1例o-phthalaldehydeによると思われる接触皮膚を経験したが,その発生機序についてはなお検討中である。
  • I. 組織所見とその問題点
    篠 力, 伊藤 信一
    1973 年 35 巻 5 号 p. 578-590
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    成人顔面の皮膚炎様病変(湿疹,リール黒皮症,脂漏性皮膚炎)および日光湿疹患者100例,107標本につき組織学的研究をおこないつぎの結果をえた。組織の反応様式は湿疹型,乾癬型,リール黒皮症,不定型(反応型の特徴が認められないもの),混合型(複数の反応型が同時に認められるもの)に分類できる。不定型はこの種の炎症性疾患の皮疹が顔面では非典型像を示すことが多いという事実に対応するものであり,混合型は反応型の間の相互移行,重複を表現するものであると考える。
  • —オートラジオグラフィーによる所見—
    竹田 勇士, 久木田 淳
    1973 年 35 巻 5 号 p. 591-595
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    1) 3H-labeled 17α-desoxymethasone creamの皮膚吸収をオートラジオグラフィー法で検索した。
    2) 30分間ODTで表皮角質層,有棘層および皮膚付属器に現像銀粒子の沈着をみとめた。
    3) 経時的観察では皮膚付属器への沈着は,あまり差異をみとめなかつたが,表皮への沈着はむしろ時間が長くなるにつれて減弱した。
    4) 1時間単純塗布後のオートラジオグラムを示した。
    5) 24時間ODT後,外用剤を除去してから24時間を経過した後のオートラジオグラム(皮膚貯留現象)を示した。
    6) 以上につき若干の考察をおこなつた。
  • 東 禹彦, 稲嶺 盛麿, 潮田 妙子, 寺西 晴満, 朝田 康夫
    1973 年 35 巻 5 号 p. 596-602
    発行日: 1973/10/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
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