西日本12大学皮膚科のアンケートに自験22例を加えて合成ACTH-Z療法について検討,つぎの諸点に言及した。
1)副腎皮質機能検査として合成ACTH-Z 3日連日筋注法が有効である。
2)ACTH療法の適応症はコルチコイドによる蛋白異化作用のみられる水疱性疾患,胃腸障害のあるもの,コルチコイド長期使用による成長抑制を避けるための幼小児例などがある。
3)コルチコイドとの併用は今後十分検討すべきである。
4)ACTHの副作用としては浮腫,高血圧,低カリウム血症,糖尿病,色素沈着症,精神障害などの頻度が高いが,副作用の防止には積極的にとりくむべきである。
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