西日本皮膚科
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38 巻 , 3 号
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図説
綜説
症例
  • ―とくに電顕像について―
    幸田 弘, 本房 昭三
    1976 年 38 巻 3 号 p. 392-405
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    59才女子の鼻尖部に生じたいわゆる皮膚混合腫瘍の病理組織学的所見および電顕学的所見についてのべた。電顕的観察により上皮性腫瘍細胞が, エクリン腺腺体の粘液細胞および漿液細胞に類似する細胞からなることから, 自験例はエクリン腺由来のものと考えた。また筋上皮細胞に類似する細胞のみられなかつたことから, 本腫瘍は本来eccrine ductoadenomaとして発生し, 管腔細胞がしだいに腺体の腺腔細胞への分化を示すようになつたものと推測した。軟骨様組織には無構造ななかに変性しつつある膠原線維がみられ, 軟骨細胞はみられず, 線維芽細胞と上皮性腫瘍細胞が散在してみられた。
  • ―4例の報告―
    熊切 正信, 青柳 俊, 大河原 章, 三浦 祐晶
    1976 年 38 巻 3 号 p. 406-412
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    色素性痒疹(prurigo pigmentosa)の4例を報告した。自験例は19才男性が2例と他の2例は14才および21才の女性で, 項部, 背部, 胸部, 腹部など主として被覆部に強いそう痒性の皮疹が先行し, 特徴的な粗大網目状の色素沈着を認めた。副腎皮質ホルモン剤, 抗ヒスタミン剤で皮疹の改善およびその再燃をおさえることはできなかつた。組織学的には, マルピギー層に散見されるエオジン好性の変性細胞, 基底細胞層の破壊, 真皮乳頭の浮腫, 組織学的色素失調, 血管周囲への小円形細胞浸潤が特徴的であつた。
  • 松本 忠彦, 磯田 美登里, 姫野 国祐
    1976 年 38 巻 3 号 p. 413-417
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    4才女児の角質増殖性皮疹をともなう慢性皮膚粘膜カンジダ症(CMCC)にtransfer factor(TF)を用い, 著明な改善をえた。投与前後の免疫状態にも変化がみられた。TFによるCMCCの治療について文献的に考察した。CMCCのすべての例にTFが有効であるわけではないが, 奏効する場合の効果は劇的である。今後さらに検討すべき治療法である。
  • 上田 恵一, 清水 千賀, 鷲津 良道
    1976 年 38 巻 3 号 p. 418-423
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    40数年らい左顔面のクロモミコーシスに罹患, 初診時(34才)には結核様型, 再診時(44才)には乳頭状型に移行していた。アンホテリシンBの静注, 局注で軽快したが, 中止により再燃し, 左頬, 眼瞼, 鼻, 下顎, 頸におよんできた。組織からPhialophora dermatitidisを分離したが, 5-FCの本菌にたいするMICは15.6mcg/mlであつた。昭和50年2月(51才)から5-FC 7.5g/日内服し, 10ヵ月でほとんど治癒状態となつたが下眼瞼部の皮疹のみは消失しなかつた。限局した皮疹にアンホテリシンBの局注を再開し治癒させた。本例は5-FCにより著効を示したが, 皮疹が限局し経過が遷延した場合, 本剤にたいして耐性菌が生じやすい点から他の療法と併用しすみやかに治癒状態とすることが必要であると考えられた。
研究
  • 宮河 昭雄
    1976 年 38 巻 3 号 p. 424-426
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    1) モルモット表皮のacid DNaseは基質としてchromatin DNA(histone binding DNA)よりもhistone-free DNAの方を約2倍も能率よく分解した。
    2) Histone(または, chromatin)分解能をもつ蛋白分解酵素がモルモット表皮中に存在していた。至適pHは8付近である。
    3) 表皮におけるchromatin分解の問題点についてその可能性をのべた。
  • 小田 紘, 日野 由和夫, 森 良一, 南嶋 洋一, 田崎 高伸
    1976 年 38 巻 3 号 p. 427-431
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    生後4~5日目に初発し, 3年間に計8回顔面皮疹の再発をくりかえした患者の顔面病巣から5株の2型単純ヘルペスウイルスが分離された。この患者の再発性の皮疹が毎回同じ性状のウイルスによつて起こつているか否かを知る目的で, 分離された5株のヘルペスウイルスについて生物学的性状, 血清学的反応, および電子顕微鏡観察による比較を行ないつぎの結果を得た。
    1) 分離された5株はいずれも単純ヘルペスウイルス2型であつた。
    2) ニワトリ胎児初代培養細胞におけるプラックサイズ, 発育鶏卵漿尿膜上でのポックサイズをマーカーとした生物学的性状については5株の間に有意の差はみられなかつた。また成熟マウスにたいする神経毒性も5株の間に大きなちがいはなかつた。
    3) 抗1型および抗2型単純ヘルペスウイルス血清による中和反応でも5株の間に大きなちがいはなかつた。
  • ―汎発性鞏皮症とジューリング疱疹状皮膚炎の治療―
    重見 文雄, 高橋 智津子, 藤田 知道, 武田 克之
    1976 年 38 巻 3 号 p. 432-437
    発行日: 1976/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    汎発性鞏皮症では, 健常皮膚でみられるようなプラスミノーゲン組織活性化因子による局所線溶がみられない。この組織活性化因子の消失が皮膚硬化の一因として関与していると考え, 2例の汎発性鞏皮症にウロキナーゼを投与し, 満足しうる臨床効果がえられた。ジューリング疱疹状皮膚炎の病変部皮膚でも正常な局所線線はみられず, 減弱ないし消失している。本症では特異的に局所にフィブリン沈着がみられ, これが発症因子として大きな役割を果たしていると考えた。このフィブリンを清掃する目的で, プラスミノーゲンの活性化因子であるウロキナーゼを2例に投与した。連日投与ではウロキナーゼ単独で満足しうる臨床効果がえられた。
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