西日本皮膚科
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39 巻 , 3 号
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図説
綜説
  • 王 鋳軍
    1977 年 39 巻 3 号 p. 299-306
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
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    115 cases of lichen amyloidosus were found in a skin clinic in Taiwan during a pariod of 4 years. Lichen type occurred in 78 cases and 10 cases of macular type and 27 cases of biphasic type were seen. The great majority of the patients were middle-age males with a long duration of the disease over than 5 years. The extensive surfaces of the limbs were most commonly involved. Crystal violet staining is the most simple and reliable histochemical method to make a firm diagnosis. If the equipment available, fluorescent microscopic studies of thioflavin-T or Phorwhite BBU are useful for diagnosis. Immunoglobulin assay showed within normal limits in 12 cases of lichen amyloidosus. T and B cell ratio was normal in 8 cases but 15 out of 16 cases revealed positive immunofluorescence in either IgG, IgA, IgM or C3. Selectively, skin abrasion was carried out in 25 cases ; 6 cases had no reccurance after a three-year follow-up. Positive amyloid deposits were seen in the clinically normal looking skin about 10 cm from the lesion in 6 out of 12 cases with lichen amyloidosus. In secondary cutaneous amyloidoses, amyloid deposits could be seen in basal cell epithelioma, seborrheic keratosis, porokeratosis and Bowen's disease but in 20 leprosy patients, no amyloid was found in the skin biopsy materials.
シンポジウム―検査法の皮膚科的意義―
  • ―とくに悪性リンパ腫について―
    福田 英三
    1977 年 39 巻 3 号 p. 307-312
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    悪性リンパ腫, とくに皮疹の細胞診を材料採取法, 固定・染色, 形態学的問題点についてそれぞれ症例をあげて検討した。材料採取法についてはBrehmer-Andersonらの提唱するtape-stripping methodの実用性を指摘し, 固定・染色についてはroutineの手技としてGiemsa染色およびHE染色をともに行なうことを推奨した。一方悪性リンパ腫は腫瘍細胞の細織発生学的概念に多くの混乱がみられ, 形態学的に腫瘍細胞の的確な同定法がないのが現状である。したがつて今回の症例検討では従来の便宜的な形態学的分類を踏襲して悪性リンパ腫の各病型についてその細胞診断学的特微を下記のごとく要約した。
    1) リンパ肉腫: 小型の, 濃縮した核と, せまい細胞質を有する腫瘍細胞が単一にみとめられる。
    2) 細網肉腫: やや大型の明るい, 微細な核と核小体を有する腫瘍細胞が単一にみとめられる。
    3) 菌状息肉症: 異型細胞のほかに, リンパ球, 好酸球あるいは好中球など多彩な細胞漫潤がみとめられる。
    最後にこれら細胞診の意義については, screeningへの応用はそれを鏡検する医師の熟練度によつてある程度可能と考える。しかしながらこれをroutineに実施するにはまだ多くの検討が必要と思う。
  • 吉田 彦太郎, 武 誠, 西本 正賢, 山本 康生, 長尾 洋, 浮田 政子
    1977 年 39 巻 3 号 p. 313-319
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    薬物アレルギーの原因証明法としてskin window法が十分価値ある方法であるか否かを検討する目的で23例の薬物アレルギー患者に同法を施行し以下の所見をえた。
    1) 固定薬疹の原因証明法としては役に立つ方法ではない。
    2) 固定薬疹以外の確実に薬物アレルギーと診断された症例に原因薬物を用いて施行すれば70%以上の特異的陽性反応をみる。
    3) 本法の長所としては他の皮膚反応に比べて特異性がいちじるしく高いこと, テスト用抗原を調製する手間がはぶかれること, ショックの危険のある場合でも施行できることがある, などの諸点があげられ, 短所としては手技がやや煩雑であること, 判定困難な不良標本のできることがあること, きわめて慢性の経過をたどる剥脱性皮膚炎型の薬疹では非特異的陽性反応をみることがあること, 患者にたいする負担がやや大きいことなどが指摘された。
  • 岸 幹二
    1977 年 39 巻 3 号 p. 320-325
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    細胞診は悪性腫瘍においてもつとも応用価値があり, とくに皮膚癌や口腔癌のような体表に近い癌にはもつとも適した診断法のひとつである。口腔領域では悪性腫瘍のみならず, その他の粘膜疾患にも応用され, 組織診の補助的診断法として信頼性の高いものである。口腔細胞診の実際を口腔癌をはじめ, 前癌病変として注意すべき白板症, その他扁平紅色苔癬, 義歯刺激による褥瘡性潰瘍, 義歯線維腫, 乳頭腫, 正中菱形舌炎などについてのべた。また細胞診が患者にそれほど苦痛を与えることなく, 繰り返し採取できる利点を利用し, 病変の治療経過の観察, 定期診査, 放射線, 抗癌剤の治療効果判定, 手術後経過観察, 再発の有無などその応用はきわめて広い。さらに形態学的研究で解決されない問題にたいして細胞化学的方法の細胞診への導入などが望まれる。皮膚疾患と関連した粘膜疾患のいくつかは多様で特異な細胞所見を示すことが知られ, それぞれの疾患について細胞所見のcriteriaが確立されるに従い, 今後の皮膚疾患への細胞診の応用はさらに期待できるものと考えられる。
  • 山口 康則
    1977 年 39 巻 3 号 p. 326-331
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
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    PPD, PHA, PWMおよびLPSの各皮内反応部にskin window法(SWT)を行なつて, その遊出細胞の経時的消長を観察したところ, これら4反応のいずれにおいても, 好塩基球および好酸球の遊出が認められた。PHA, PWMおよびLPS部における好塩基球の経時的遊出パターンのPPD部におけるパターンとの類似性はPHA部にもつとも高く, ついでPWM, LPSの順になつていた。以上の事実からPHA, PWMおよびLPSの名皮内反応は, PPDと同様に細胞性免疫能を反映しており, その反映度はPHA, PWMついでLPSの順に高いことが推察された。ついで, SWTが被検者に与える負担を少くして, これの各種皮膚疾患にたいする臨床応用を容易にするために考案したscrarch SWT(仮称)の手技を紹介するとともに, その利点および欠点について検討した成績を報告した。
  • 西岡 和恵
    1977 年 39 巻 3 号 p. 332-337
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    患者に認められる光過敏性反応が光毒性あるいは光アレルギー性のいずれの機転によるかを鑑別することはかならずしも容易でない。われわれはこれをモルモットを用いskin window法によつて, 実験的に検討したので報告した。光毒性反応には8-methoxypsoralen光接触皮膚炎を, また光アレルギー性反応には3, 3', 4', 5-tetrachlorsalicylanilide光接触皮膚炎をそれぞれモデルに用いた。結果: 1) 光毒性反応 遊出細胞3時間後にはほとんどが好中球で占められていたが, 8時間後では単核球の割合が軽度に増加し, 16時間および24時間後ではふたたびほとんどが好中球で占められ, 対照に比べて好中球の占める割合が高かつた。好塩基球や好酸球の出現は認められなかつた。2) 光アレルギー性反応好中球および単核球出現の型は光毒性反応と差がなかつたが, 好塩基球が8時間, 16時間および24時間目に出現したのが特異的であつた。好酸球も光アレルギー性反応にのみ出現したが, その出現には一定の傾向が認められなかつた。
  • 猿田 隆夫
    1977 年 39 巻 3 号 p. 338-344
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    ヘルペス感染症にパーカーインク法および電顕的細胞診をもちいてその診断価値を検討した。パーカーインク法では単純疱疹38例中30例, 帯状疱疹48例中41例, 水痘では16例全例にウイルス性巨細胞を検出できた。電顕的細胞診では単純疱疹30例中26例, 帯状疱疹18例中18例, 水痘12例中11例にヘルペスウイルス粒子を認めた。以上の結果からパーカーインク法は診断困難なヘルペス感染症の迅速診断法として, また電顕的細胞診は同症の簡易な確定診断法として有力な方法とおもわれる。
症例
  • ―結節性紅斑様白癬疹をともなつたケルズス禿瘡と苔癬状白癬疹をともなつた白癬性毛瘡―
    東 禹彦
    1977 年 39 巻 3 号 p. 345-352
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    苔癬状白癬疹と結節性紅斑様白癬疹をともなつた7才男子のケルズス禿瘡および, 苔癬状白癬疹を経過観察中に発症した60才男子の白癬性毛瘡を報告した。両例において認められた苔癬状白癬疹は経過, 臨床および組織所見より典型的な例であつた。結節性紅斑様白癬疹は他の原因による結節性紅斑との鑑別が困難であるが, 治療にたいする反応および経過から白癬疹として差し支えないものと考えた。苔癬状白癬疹は比較的多いとされているが, 本邦文献上自験例は28, 29例目になる。結節性紅斑様白癬疹はまれなもので, 本邦および欧米文献を調査した範囲で, 自験例は12例目になる。
  • 大塚 藤男, 溝口 昌子, 斎田 俊明, 赤城 久美子, 飯島 正文
    1977 年 39 巻 3 号 p. 353-361
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    毛孔性紅色粃糠疹の4例を報告した。1例は小児例で肘頭, 膝蓋, 手掌, 足蹠などに比較的限局性の皮疹を有する症例であり, 他の3例は成人例で汎発化, 紅皮症化の傾向がみられた。また, 最近10年間の毛孔性紅色粃糠疹の学会報告例50例を自験例4例に加えて, 若干の文献的考察を行なつた。
  • 蓮尾 統子, 後藤 和子, 三原 基之
    1977 年 39 巻 3 号 p. 362-367
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    30才女子, 理容師の両下肢腓腹部および両膝頭部に深達性潰瘍形成を初発症状とするSLEを報告した。SLEの皮膚症状として潰瘍形成はまれである。クリオグロブリン血症や寒冷凝集素も潰瘍形成に関係するとは思われる。しかし原因は真皮全層から皮下組織にみられる毛細血管から中血管までの血栓形成であり, それによる二次的な栄養障害であると思われる。血栓中には免疫蛍光抗体法でIgM, IgG, β1C, β1Eとフィブリノーゲンを含むimmune complexが認められた。このimmune complexの存在が血栓形成に重要な役割を演じていると思われる。
  • ―東京大学におけるヒト,動物のM. canis感染症―
    南光 弘子, 滝沢 清宏, 長谷川 篤彦
    1977 年 39 巻 3 号 p. 368-375
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    後頭部を除く被髪頭部のほぼ全域と前額部にMicrosporum canisを原因菌とするケルスス禿瘡および顔面白癬と苔癬型白癬疹をともなつた静岡市在住の1才4カ月女児例を報告した。38.5℃の発熱, 不機嫌状態と血沈1時間値90, RA陽性, 高γ-グロブリン血症などを呈し, 皮疹軽快時これらも改善した。飼猫に脱毛性病巣があつたというが培養は不成功であつた。また, hair-baiting法により, 患家の庭土からM. gypseum, Trichophyton ajelloiのほかM. cookeiが得られた。本菌分離は本邦では比較的珍しい。一方, 当教室および当大学家畜内科におけるM. canis, 感染症を集計し(ヒト22例, 動物217例(猫164, 犬53)), ヒトと動物との関連性につき考察した。1976年(11月末まで)には動物およびヒトとも最高の数に達しており, 現在かなり蔓延状態にあることを伺わせた。病型はケルスス禿瘡5例, 頭部浅在挫性癬2例, 斑状小水疱性白癬17例(自験例は3型合併)で, ペットの世話をする成人女子の露出部に多発する傾向がみられた。
研究
  • 米虫 節夫, 栗谷 典量, 堀木 篤
    1977 年 39 巻 3 号 p. 376-382
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    経皮複合消炎剤(モビラート軟膏)の有効成分である副腎エキスおよび抗トロンビンヘパリン類似物質の配合意義を検討するため, 堀木らの行なつた変形性膝関節症にたいする二重盲検法による臨床試験(モビラート軟膏, 副腎エキス, 抗トロンビンヘパリン類似物質および基剤の4群, 群間比較試験)結果を推計学的に検討した。各群の症例数がことなるため, 一般的な検定推定手法である線型推定検定論を用いて, 交互作用項の検討を行なつた。各群の総合評価において無効, やや有効有効, 著効にたいし, 0, 1, 2, 5の評点化を行なつたとき, 有意水準α=0.10で, 交互作用項の効果が有意となり, 二重盲検法による臨床試験データによりモビラート軟膏を構成する副腎エキスと抗トロンビンヘパリン類似物質の変形性膝関節症政善にたいする相乗効果の存在を確認できた。
  • ―0.1%Ledercort新クリームと旧クリームとの比較―
    Triamcinolone Acetonide 研究班
    1977 年 39 巻 3 号 p. 383-390
    発行日: 1977/06/01
    公開日: 2012/03/23
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    1. Multicentric clinical trials on triamcinolone acetonide cream with new formulation were conducted at eleven medical institutions to assess its clinical efficacy in comparison to the old cream. The new cream formulation has several distinct features, e.g., (a) benzyl alcohol as a preservative instead of parabens, (b) increased water content, (c) new type emulsifier. In order to asertain the clinical efficacy of the new cream formulation the limited double-blind method was adopted.
    2. In these clinical trials, a total of 129 patients were tested and analyzed ; 43 patients with the exudative type of eczematous dermatitis, 42 patients with the lichenified type of ec-zematous dermatitis and 44 patients with psoriasis vulgaris.
    3. Analyses in the 95% significance level (p≤0.05) indicated no significant difference between the new and the old cream formulations in all types of dermatitis involved. However, it was suggested that the new cream formulation was clinically more effective than the old cream formulation particulary in psoriasis vulgaris and the exudative type of eczematous dermatitis from the results of drug preference.
    4. The questionaire conducted with regard to the property of the new cream formulation in clinical use indicated that the new cream formulation was superior to the old cream in its' extension, refreshing feeling and vanishing on the lesion.
    5. The study showed that triamcinolone acetonide new cream formulation is more useful than the old one.
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