西日本皮膚科
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41 巻 , 3 号
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図説
綜説
シンポジウム—化粧と皮膚—
  • 木村 秀人
    1979 年 41 巻 3 号 p. 410-417
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    1) 人工気象室(温度35℃, 湿度60%)を用い, 健康成人女子10名の顔面に4種の一連の化粧を1回行なつた状態で皮膚温, 皮膚pH, アルカリ中和能, 発汗量を測定した。皮膚温は若干上昇し, 皮膚pHは化粧直後上昇し, その後前値に近づき, アルカリ中和能の変動は軽度であつた。発汗量は若干阻止される傾向があつた。
    2) 人工気象室(温度30℃, 湿度60%)で前腕屈側を用いて4種の一連の化粧を3週間行なつたあとの皮膚温, 皮膚pH, アルカリ中和能, 三色光線ボックスを用いて発汗量, 皮脂量, 皮脂の脂肪酸構成の測定を行なつた。各化粧法とも化粧を行なう前と1週後, 2週後, 3週後の皮膚機能に異常所見は認められず, 化粧負荷による変動より被検者の個人差による変動の方が大きく, 各検査において有意差は認められなかつた。したがつて刺激およびアレルギー反応をおこさない健康皮膚にたいする化粧負荷は皮膚機能に異常を来たさないものと考える。
  • 森川 藤凰, 近 由喜子, 熊谷 広子, 高田 和美, 水野 久美子, 石原 勝, 安田 利顕
    1979 年 41 巻 3 号 p. 418-425
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    美容は皮膚科的のみならず, 心理的·社会的な要素にも大きく支配される。したがつて, その用語も従来官能的あるいは経験的な表現が多く用いられており, このことが美容と医学との共通の場での討論を困難にさせる一因となつていることは否めない。著者らは, このような美容と医学との接点での混乱を整理し, さらに皮膚科学的理論に裏づけられた美容法へと導くために, 美容上または臨床上すでによく知られている経験的事実に皮膚科学的角度からアプローチを試みている。本報では, 主に顔面皮膚の皮表脂質量, 水分量および表面形態を新たな手法で測定し, それぞれの結果について考察を加えた。また健康で美しい皮膚の状態を維持するためには必要に応じておのおのの目的に適合した人工的なprotective coatの存在が必要であることが示唆された。
  • 石原 勝, 伊藤 静逸, 林 さよ子, 佐竹 多鶴子
    1979 年 41 巻 3 号 p. 426-439
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    まずRiehl黒皮症, 女子顔面黒皮症, その他の顔の炎症後の色素沈着症の命名の由来, 異同について述べ, ついで女子顔面黒皮症に関する本邦の統計および当科で経験した症例の色素沈着のパターン, 組織所見, 発症年令, 経過, その他を報告した。化粧品皮膚炎や女子顔面黒皮症の場合, 患者が使用していた製品のパッチテストが行なわれるが, その長所と欠点を挙げ, 成績の解釈に慎重であるべきことを強調した。しかし本法は適, 不適の製品の一応のスクリーニング法としては有用と考えられ, また, 現在, メーキャップファンデーション, 頬紅, 乳液などに陽性を示す例が多いことを指摘した。化粧品成分のパッチテストについても, 種々問題的があるが, 当科におけるこの2年間の成績を参考までに表示した。結論として, 化粧品皮膚炎では弱い皮膚刺激反応と接触アレルギー反応が, 女子顔面黒皮症の場合は全例ではないが接触アレルギー反応が発症機序としてより重視される。
  • 大島 恒雄
    1979 年 41 巻 3 号 p. 440-445
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    近時, 化粧品障害として報告または診療されているものに, 使用化粧品の品質に原因があるのではなく, 化粧品の正常でない使用法と, 正常でない保存法による変質とによる障害が数多く見られる。このことより著者は全国に散在した有志の協力をえて各地の状況を集め, 比較のため少数ながら国外の状況をも加えて約3000例を分析し, 美容師·理容師など専門家による例と家庭における個人の例とを示し, 化粧品の使用法と保存法について衆知徹底すれば化粧品によるとされる障害は著しく減少するであろうと考えた。化粧品販売店における現在の利益追求を主としたアフターケアーの少ない販売法を改めるため, パラメディカルとしての仮称“化粧品皮膚衛生師”の設置を提案した。
  • 篠 力
    1979 年 41 巻 3 号 p. 446-453
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    化粧品の安全性を向上させるために次の2点を強調したい。第1は使用の実際において官能評価を利用し, 皮膚炎発生を早期にみつけ, 速やかにこれに対応策を講じることである。第2はhuman prophetic patch testにおける評価を, 肉眼的判定においては紅斑以上を陽性とし, さらに角層蛋白変性, 組織学的段階における湿疹型反応の出現をとらえ(これは皮膚ストリップ法により生検を必要としない), 累積弱刺激反応による障害を除去することである。このようなチェックを行なつて「使用可」と判定した化粧品は顔面湿疹患者の91.3%に良好な結果を示した。
  • Raymond R. SUSKIND
    1979 年 41 巻 3 号 p. 454-459
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
  • 戸田 浄, 山崎 紘之, 平井 玲子
    1979 年 41 巻 3 号 p. 460-464
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    化粧品障害の治療は基本的には化粧品の使用を禁止することで治るはずである。アレルギー機序の関与したもので, 原因物質, また原因物質を含有した製品の特定できるものは, それを禁止することで治療が可能であり, 患者も容易に説得することができるが, 慢性毒性の機序が関与していると考えられるものでは治療は大変困難である。慢性毒性の関与したと考えられるグループでは素因が大きな比重を占めてくる。これらの素因を検索する目的で皮膚黒化能と皮膚深部温度を測定した。化粧品皮膚炎および他の炎症性皮膚疾患の際に色素沈着を起す程度は皮膚黒化能とよく相関している。ただし, 真皮にメラニンの滴落が起る機序はさらに別の素因が関与しているようである。皮膚深部温度の測定で末梢循環に異常のあると考えられたグループに顔面黒皮症の患者は属した。これが原因か, 結果かは今後の検索の結果による。
  • 早川 律子, 小林 美恵, 大井 正己
    1979 年 41 巻 3 号 p. 465-474
    発行日: 1979/06/01
    公開日: 2012/03/22
    ジャーナル 認証あり
    化粧品皮膚障害の治療において留意しなければならない諸問題のうちから, 問診時の注意, パッチテスト, 化粧指導の3点をとりあげて検討した。初診時の生活調査, 心理テスト(Y-Gテスト)から, 黒皮症患者は初期症状や軽微の症状を見逃しやすい傾向があることが判明し, 初診時の問診は充分配慮し, 症状の経過を正しく把握する努力が必要であると考えた。パッチテストは材料, 試料の性質により, 結果が異なる場合がある。化粧品の製品のパッチテストは原因の診断よりスクリーニングテストとして意義が大きい。化粧指導は疾患の性質, 患者の皮膚の状態, 患者の年令, 患者のneedなどを考慮に入れて行なう必要がある。黒皮症, 化粧品皮膚炎, 肝斑, 尋常性ざ瘡, 太田母斑についてわれわれが行なつている化粧指導を述べた。
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