西日本皮膚科
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45 巻 , 3 号
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図説
綜説
  • 西谷 敬子, 占部 治邦, 旭 正一
    1983 年 45 巻 3 号 p. 353-359
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    現在すでに商品化されている, あるいは厚生省申請中の非ステロイド系抗炎症外用剤を文献および製薬会社資料に基づき検討した。局所的薬理作用についてはカラゲニン足浮腫抑制試験, 紫外線紅斑抑制試験に限りわれわれが独自に行つた実験結果を併せて報告した。カラゲニン足浮腫抑制試験と紫外線紅斑抑制試験の成績に明らかな相関はみられなかつた。臨床効果, 皮膚科的および整形外科的適応症, 副作用についても述べた。非ステロイド系抗炎症外用剤は皮膚科, 整形外科の領域で今後も使用される機会が増えると推測され, より強力でしかも局所刺激性の少ない製品の開発が期待される。
症例
  • 三原 公彦, 西村 正幸, 日野 由和夫, 幸田 弘
    1983 年 45 巻 3 号 p. 360-364
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    56才男子で, 20才頃から顔面とくに額から両頬にかけて多発してきた丘疹様皮疹について報告した。数は200個以上, 青黒色調を呈し, 嚢腫内には角質物質のほかに5∼6mmの軟毛が30本前後含まれていた。組織学的にeruptive vellus hair cystsに一致することから本症の1亜型とみなし, eruptive vellus hair cysts of the faceとして報告した。
  • 水口 美知, 金子 佳世子, 川上 理子
    1983 年 45 巻 3 号 p. 365-371
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    30才男子。両親はいとこ半の血族結婚だが, 家系内に同症はない。生後3日目に右第1指に糜爛が出現。以後現在まで水疱新生が続き, 2年来増強してきた。擦過部では環状配列を呈する水疱があり, そう痒が著しく, 濃い褐色の色素沈着を残す。爪は倭小, 肥厚, 混濁がみられ, 掌蹠の多汗, 角化もあるが瘢痕や稗粒腫はない。光顕的には基底細胞の空胞化からはじまる一見表皮下とみえる水疱で, 電顕的には基底細胞の変性による表皮内水疱がみられ, 核周変にトノフィブリルの凝集も多数みられた。この所見から単純型群のうち, Dowling-Meara型に属すると考えたが, Anton-Lamprechtらの報告例と若干異なる点もあり, 比較検討した。
  • 竹原 直秀, 中山 英俊, 三原 基之, 島雄 周平, 松本 勲
    1983 年 45 巻 3 号 p. 372-376
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    報告例は45才男子。12才頃海水浴後に躯幹の不整形の脱色素斑で発症, 漸次拡大し受診時には顔面, 四肢末梢部を除く全身に大小種々, 不整形, 濃淡種々の褐色斑と不完全色素脱失斑が不規則網状に混在していた。家族にも姉1人に同様の罹患部位, 発症年令の色素異常があり, 同症と診断した。組織像は色素脱失部では表皮の萎縮, 色素沈着部では不規則な表皮突起の延長を示し, 一見xeroderma様で色素沈着部, 脱失部を通じ乳頭, 乳頭下層に組織学的色素失調とダイロン染色陽性のアミロイド塊を認めたが, アミロイド塊はとくに色素沈着部の表皮突起の延長した部分に著明にみられた。電顕的には色素沈着部, 脱失部を通じてメラノサイトに異常はなく, むしろケラチノサイトの変性像がみられた。すなわち色素沈着部では基底細胞は縦長く濃縮し, 核膜は凹凸を示し, 細胞内小器官の発達が悪く, 大型の脂肪滴を含んでいた。またこれらの細胞にはメラニン顆粒が極端に多いものがみられた。一方色素脱失部ではこのような細胞は少なく, 有棘層上層まで空胞化した細胞や核周囲に低電子密度の物質をもつケラチノサイトが見られた。真皮ではアミロイド塊と変性基底細胞が連続しているものがあり, アミロイドの表皮由来を推測させた。以上の結果をもとに本症は遺伝的に規定されたケラチノサイトの変性がその本態で, メラニン色素授受の異常により色素異常をきたすのではないかと推察した。
  • 前川 嘉洋, 坂崎 善門, 武藤 公一郎, 野上 玲子, 嘉月 博, 影下 登志郎
    1983 年 45 巻 3 号 p. 377-382
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    41才女性。38才時甲状腺腫と尿糖を指摘された。翌年手指のレイノー症状が出現し, その後手指と前腕の硬化に気づき, 徐々に躯幹にもおよんできたので来院。手指の屈曲位拘縮, 小潰瘍, 硬化, 上口唇が突出し, 鼻唇溝の消失した仮面様顔貌からPSSと臨床的に診断された。高血糖および糖負荷試験でdiabetic patternを示す糖尿病と診断され, thyroid test陽性, T3正常, T4やや低値, TSHは上昇, シンチグラムでは甲状腺腫があり橋本病も合併していることが判明した。尿中のムコ多糖をCPC沈澱により定量したところ, 正常より増加しているが, Dowex 1×2による分画では, 治療(PCPG-AANおよびPLP)前後にその差はみられなかつた。本療法で一時皮膚の硬化は軽減されたかに見えたが, なお現在肺の拘束性換気障害は進行している。PSSと橋本病の合併例の報告は少なく, 免疫学的異常所見と皮膚硬化の関連について考察した。
  • 野中 薫雄, 大神 太郎, 吉田 和徳, 江上 和也, 矢野 右人, 佐藤 彬
    1983 年 45 巻 3 号 p. 383-392
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    皮膚症状が比較的軽度な晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)の5例を報告した。全例臨床症状は露出部の色素沈着および小瘢痕を伴つていたが, 日光との関連性には気づいていなかつた。またアルコール飲料大量摂取歴があり, 初診前に軽度の肝機能障害を指摘されていた。尿中ポルフィリン体定量の結果では, 5例中4例はウロポルフィリンを優勢に排泄していた。1例のみは定量値が比較的低値を示していたが, 薄層クロマトグラフィーにて, 尿中ポルフィリンパターン像の異常を示していた。病理組織学的には, 露出部皮膚のPAS染色標本で, 全例に真皮乳頭層の血管周囲にPAS陽性物質の沈着を認め, 免疫螢光抗体法直接法では同部にIgGの沈着を伴つていた。1例に瀉血療法を施行し, 総量4,000mlの瀉血で, 尿中ポルフィリン体は著明に減少し, ほとんど正常値に回復した。血清鉄や肝機能の改善もみられた。尿中ポルフィリン体パターン像も, ウロポルフィリン, ヘプタカルボキシルポルフィリン優勢像から, コプロポルフィリン優勢像へと変化した。このことは瀉血療法がウロポルフィリノーゲン デカルボキシラーゼ活性を増加させるような機構によつて, 尿中ポルフィリン量が変化したことも推測された。PCTの診断および経過観察の上で, 尿中ポルフィリン体のパターン分析は定量法とともに重要な検査法の一つであると思われる。
  • 中安 清, 小林 和夫, 若林 俊治, 堀江 順子
    1983 年 45 巻 3 号 p. 393-396
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    56才男性, 事務職。約4年前より右耳介耳輪に小結節が生じ, 疼痛を伴うようになつてきたため来院した。臨床像は, 8×8×2mmの半球状に隆起した軟骨様硬の小結節で, 中央部はわずかに陥凹して鱗屑を付着し, 典型的なchondrodermatitis nodularis chronica helicisの像を呈していた。組織学的には, 皮疹中央部は陥凹して角栓を入れ, 角化と不全角化を伴う表皮肥厚, 表皮直下の嚢腫形成, 肉芽組織形成, 真皮膠原線維のフィブリノイド変性, フィブリノイド変性物質のtransepidermal elimination, 軟骨膜の肥厚, 軟骨の変性がみられた。切除後1年5ヵ月経た現在, 再発はない。本症の臨床像, 組織像, 成因および治療などについて若干の文献的考察を加えた。
  • 長野 博章, 武藤 公一郎, 城野 昌義, 荒尾 龍喜
    1983 年 45 巻 3 号 p. 397-402
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    5才時に右下肢に熱傷をうけ, 35年後に瘢痕部より有棘細胞癌が発生した40才男子例を報告した。きわめて早期よりリンパ行性, ならびに血行性転移巣を形成した。末期に著明な高Ca血症および顆粒球増多症を呈した。ホルモン産生腫瘍が示唆されたが血清, 尿での副甲状腺ホルモン, colony stimulating factorは有意の上昇は示さなかつた。各種治療に対し抵抗性で死の転帰をとつた。
研究
  • 津上 久弥
    1983 年 45 巻 3 号 p. 403-407
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    臨床材料から皮膚糸状菌を分離培養する場合に, 混入する雑真菌および雑細菌の発育を抑制して分離成績を高める目的で, 5-fluorocytosine(5-FC)およびgentamicin sulfateを添加し, 窒素源にPhyton peptonを使用した培地を試作した。昭和55年から現在まで真菌の分離培地としてルーチンに使用し, 473例接種したうち365例に皮膚糸状菌が検出された。なお無集落74例, 雑真菌汚染による検出不能24例, 雑細菌汚染による検出不能10例であつた。そのうちactidioneとchloramphenicolを添加したSabouraud培地(SAC培地)と同時に接種した74例中両者陽性47例, 本培地のみ陽性11例, SAC培地のみ陽性5例であつた。本培地の特徴は, 作製が簡単で, 皮膚糸状菌の検出成績がよく, 皮膚糸状菌の発育がSabouraud培地より早く, Trichophyton rubrumの色素産生が早く現れた。
  • 鈴木 敦, 園田 優子, 西本 利文, 相模 成一郎
    1983 年 45 巻 3 号 p. 408-410
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    MEDを基準とする人工太陽灯照射による紅斑は再現性が高く, 抗炎症剤の効果判定として1.5 MED照射部位は最適の対象である。そこで健康成人男子の前腕屈側部皮膚を対象とし, MEDが2分から4分であつた者6名を本実験に選んだ。左前腕屈側部に1.5 MED照射して円形紅斑を7個生ぜしめ, その1個をコントロールとし, 他はステロイド含有クリームおよび軟膏(共にハルシノニド含有)をそれぞれ単純塗布した。照射後直ちに塗布し, 以後は円形紅斑のそれぞれに対し, 2時間, 4時間, 8時間の間隔で24時間まで塗布を行い, ハルシノニドの効果を検討して次の結果を得た。
    1) ハルシノニドクリームはハルシノニド軟膏に比し, 速効性を認めるが, クリーム基剤による特有な変化—チリメン様外観を来す。
    2) ハルシノニド軟膏の効果は, 一般に, ハルシノニドクリームのそれに比し強い。ことにハルシノニド軟膏のデポー効果は優れている。
  • 大島 恒雄, 大島 圭子
    1983 年 45 巻 3 号 p. 411-416
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    日本の乾燥期である秋, 冬に全身のそう痒を訴える老人が増加する。老人性そう痒症といわれるこの症状は一種の乾皮症であるとされてきたが, 実は多種多様な疾患が含まれ, これが老人にとつては単にそう痒症と感得されているにすぎない。したがつて治療に際しては衰えた老人の感覚では捕え得ない病変を診察と検査によつてほり起してやらねばならない。客観的に皮脂も多く乾皮症とは考えられない症例について精神科的な方法を用いて, まつたく薬剤を使わない治療を行つて成功した経験と, 乾皮症以外の症状はまつたくない患者で, しかもステロイド外用剤の使い難い事情のある患者に化粧品であるエモリエント·クリームを使つて皮脂および角層水分の保持を計ることによつてそう痒をとめた治療について詳述した。
講座
統計
治療
  • オキサトミド臨床研究班
    1983 年 45 巻 3 号 p. 432-443
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    抗アレルギー作用を有する新しい経口薬剤であるオキサトミドの皮膚そう痒症に対する有用性ならびに安全性を検討するため, フマル酸クレマスチンを対照薬として二重盲検法による比較試験を行つた。その結果オキサトミドはフマル酸クレマスチンに対して, 同等もしくはそれ以上の臨床効果がみられ, 副作用においては両群間に有意差は認められなかつた。総合的に評価して, オキサトミドは臨床的に有用な薬剤であると考えられた。
  • 青柳 俊, 月永 一郎, 加藤 直子, 浅沼 広幸, 小林 仁, 三浦 祐晶
    1983 年 45 巻 3 号 p. 444-453
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Etretinate内服療法を乾癬をはじめとする16例の角化症を対象に1年以上にわたつて行い, 治療効果, 治療経過, 副作用について検討を加えた。治療効果を1ヵ月後, 1年後に判定したところ, 1ヵ月後では16例中8例が著しく軽快, 7例が軽快, 1例がやや軽快を示し, 1年後では16例中1例が略治, 14例が著しく軽快, 1例が軽快の成績を得た。疾患別では全身性膿疱性乾癬および水疱型先天性魚鱗様紅皮症がetretinateに速やかに反応して軽快するとともに, 最小維持量も低かつたことから有用性が高いと考えられた。副作用としては, 口唇炎, 落屑, そう痒が高頻度かつ早期に出現したが, 維持療法に入つてetretinate投与量の減量とともに, 症状が軽減あるいは消失した。皮膚菲薄化, 脱毛, 爪囲炎も少数例に認められたが, 投与期間および総投与量が増加するにつれ出現する傾向があつた。1例にアルカリフォスファターゼ値の上昇, 3例に血清トリグリセリド値の上昇がみられた。
  • 西本 勝太郎, 中浦 優
    1983 年 45 巻 3 号 p. 454-455
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    角化型白癬13例を対象として, 1%クロトリマゾールクリームの閉鎖包帯法(ODT)による治療を行つた。結果は, 4週間以上治療した4例が「著効」, 2∼3週間治療した6例が「有効」と良好な成績を示し, 副作用は1例もみられなかつた。角化型白癬に対する本法は, 従来のグリセオフルビン内服と外用抗真菌剤の併用療法と比較して, 治療期間の短いことが利点である。また, グリセオフルビン内服の際におこる胃腸障害などの副作用もなく, 有用な治療法であると考える。
  • 下田 祥由, 千葉 紀子, 橋爪 鈴男
    1983 年 45 巻 3 号 p. 456-459
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    胆汁酸の一種であるursodesoxycholic acid(UDCA)と脂溶性のgriseofulvin(Gr)を併用内服させ, Gr単独投与内服の血中Grの濃度の変化を測定した。対象は爪甲白癬患者で, 男子12名, 女子5名の計17名である。Gr単独4錠(500mg)/日をまず2週間内服させ, 内服4時間後のGr血中濃度を測定し, 0.11mcg/ml∼1.48mcg/mlの値を得た。ついでUDCA4錠(200mg)/日とGr4錠を同時併用内服させ同様に血中濃度を測定すると0.61mcg/ml∼2.14mcg/mlの値を得た。Gr単独内服とGrおよびUDCA併用内服の血中Gr濃度の変化を比較すると, 母集団が正規分布を示すものとしてt検定を行つた結果, 危険率0.1%でGr血中濃度は後者に有意の差が見られた。UDCAは脂肪の消化吸収を促進させることから脂溶性のGrとUDCAを併用内服させると消化管でミセル化し, Grは腸管からの吸収が促進されると想定される。なお副作用は1例も認められなかつた。
  • 野波 英一郎, 井上 由紀子, 堀江 直茂, 下妻 道郎
    1983 年 45 巻 3 号 p. 460-463
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    アラントインの誘導体であるアルミニウムクロロヒドロキシアラントイネートを主剤とした外用散剤(ISP)を24例の熱傷, 外傷, その他の疾患による糜爛·潰瘍を有する患者に投与し, 著効12例, 有効12例という有効性の高い治療成績が得られた。そのうち, 他の薬剤による前治療で効果がみられなかつた7症例において本剤投与に切りかえた結果, 抗生物質含有軟膏よりも優れたものが4例, エレース軟膏よりも優れたものが2例, 硼酸亜鉛華軟膏より優れたものが1例であり, 本剤の有用性が証明された。副作用は1例に投与直後に一過性のピリピリとした軽い刺激感が認められたが, 以後発現せず, 継続投与できた。ISPは乾燥作用を有する粉末形態の外用剤で, 今回われわれが治験を行つた軽症∼中等症の表皮再生能力の旺盛な病巣には優れた治療効果を示した。したがつて症例を選べば日常診療上, 使用しやすい外用散剤と言える。
  • CA軟膏研究班(東京地区)
    1983 年 45 巻 3 号 p. 464-469
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    東京地区6施設の皮膚科において, 帯状疱疹に対するCA軟膏(1%Ara-C軟膏)の効果を検討した。症例は第6病日以内(発疹発現の日をもつて第1病日とする)のもの総数58例で, そのうち第3病日以内のもの18例, それ以後のもの40例であつた。一般に年令の低いほど, 初診時重篤度の軽いものほど, また治療開始の早いものほど症状の改善度, 改善率がすぐれている傾向がうかがわれた。とくに治療開始時を第1∼3病日とそれ以後の群にわけて症例を層別してみると, 治療開始1週間後, 病日でみると8∼9病日, 12病日, 15∼16病日の各時期において, 症状改善度, 改善率とも早期治療開始群が明らかにすぐれていることがわかつた。すなわちCA軟膏外用が帯状疱疹の経過に好影響をおよぼすことがわかつたが, これがAra-Cの効果によるものか否かについてはさらに詳細な検討を要しよう。
  • 白取 昭
    1983 年 45 巻 3 号 p. 470-473
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    新しい抗ヒスタミン剤であるmequitazineを用いてそう痒性皮膚疾患のうち蕁麻疹, 湿疹·皮膚炎群および皮膚そう痒症を対象として, その有効性と安全性を検討し, 次の結果を得た。
    1) 各疾患における有効率は, 蕁麻疹9/13(69.2%), 湿疹·皮膚炎群8/9(88.9%), 皮膚そう痒症4/4(100%)であつた。
    2) 副作用は26例中1例に眠気がみられたのみであつた。
    3) 種々の臨床検査成績には影響をおよぼさなかつた。
    以上の結果から, mequitazineはそう痒性皮膚疾患に対する優れた治療剤であると考えられる。
  • 小関 史朗, 高橋 伸也
    1983 年 45 巻 3 号 p. 474-477
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    LM209の1日2錠(2分服)内服による臨床治験を蕁麻疹群患者16例および皮膚そう痒症患者4例について検討したところ, 蕁麻疹群では有効以上の有効率75.0%, やや有効以上の有効率87.5%, 皮膚そう痒症では有効およびやや有効以上の有効率はともに75.0%であつた。副作用は1例にのみ中等度のねむけおよび軽度の口渇が認められた。LM209は従来の抗ヒスタミン剤と同等あるいはそれ以上の効力を有し, 催眠作用の少ない有用な薬剤であるといえよう。
  • 川名 誠司
    1983 年 45 巻 3 号 p. 478-481
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    新抗ヒスタミン剤であるmequitazineを慢性蕁麻疹19例, 皮膚そう痒症1例の計20例に投与し, 次のような結果を得た。
    1) そう痒性皮膚疾患20例(慢性蕁麻疹19例, 皮膚そう痒症1例)に本剤を投与した結果, 有効率(有効以上)は70%(14/20)であつた。
    2) 症状別効果ではそう痒, 膨疹ともに著明な改善を示した。
    3) 副作用が20例中5例に認められたが, 投与中止に至る症状はなく, 臨床検査所見にはまつたく異常を認めなかつた。
  • 石橋 芳男, 横田 朝男, 村田 譲治
    1983 年 45 巻 3 号 p. 482-484
    発行日: 1983/06/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    そう痒性皮膚疾患30例(蕁麻疹群22例, 皮膚そう痒症8例)を対象とし, 1∼4週間LM209(mequitazine)を使用してその臨床効果を検討した結果, 蕁麻疹群68.2%, 皮膚そう痒症75%の有効率が得られた。本剤は長期投与においても有効で, かつ安全性の高い薬剤と考えられ, 各種のそう痒性皮膚疾患に有用な薬剤と思われる。
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